状況確認
......ん
ここは、どこだ......
周りは真っ暗でなにも見えない
なんで俺はこんなところにいるんだ?
一体なにが......
俺は蒼城ラウ普通の高校に通う普通を演じている高校生だ。
最後に覚えているものはたしか誰かと一緒にビルで......
思い出せない。
何かを話していたような気がするけど......
なんで思い出せないんだ......
(え?死んだからだけど......?)
死んだ?そんな馬鹿なこと......
(まあ、そりゃあ信じられないわな)
そうだよ......って、あれ?
いま話してるのって一体......?
(ああ、拙者は神)
......え?神様...?
(そうだよ)
いやいやいや、一人称が拙者ってどんな奴だよ‼︎
だいたい一人称は拙者で語尾が普通とかキャラおかしいだろ‼︎‼︎
普通一人称が拙者なら語尾にござるとかだろ‼︎
(いや、そんなことおr...拙者に言われても)
だいたい......ってお前いま言い直さなかったか⁉︎
(言い直したよ?)
否定しないんかい!
(お前、つっこむことしかできないのか?今の状況とか気にならないのか?)
そりゃあ気になるけど......
(ききたいか?)
......ああ
(お前は死んだ、以上だ)
......は?
死んだって......
(お前は死んだよ、お前の大切な人と一緒にな)
大切な人?誰だよそれ
(そうか、お前、そいつに関しての記憶が無いのか。どんまい!)
いやどんまいじゃねぇよ、だいたい今の状況について全くわからないのだが
(まあまて、話には続きがあるのだ)
いや、さっき「以上だ」っていったよな⁉︎
(細かいやつだな、まあいい、続きだが、お前は選ばれたのだ、天使の候補生にな)
天使の......候補生...?
(ああ、お前にはこれから他の候補生と天使になるためにいろいろ学んでもらう)
他のって俺みたいなのが他にもいるのか⁉︎
(そうだ、お前みたいな大切な人と一緒に死んで、なおかつ天使の素質があるやつがここに来る。)
さっきからその天使ってなんだよ...
(天使とは、対悪魔戦闘員、略して天使だ!)
どこを略せばそうなるんだよ!
(細かいやつだな。まあいい、とにかくお前は今からスクールの生徒だ)
スクール......
学校?
(そうだ、そこで悪魔との戦い方などを学ぶ。詳しくはスクールの教師に聞くといい)
おいまてよ、拒否権は無いのか?
(え?あるけど?)
あるのかよ!
(ああ、普通に生き返ることもできるぞ?
だが断らない方がいいぞ?)
......なぜだ?
(天使になった時、一緒に死んだ大切な人を生き返らせることができるからだ)
...!?
(さあ、どうする?)
......なってやるよ、その候補生に
ーーーどうせあんな退屈な生活に戻ったってーーー
(よし、わかった、ではスクールに案内しよう......
良い学園生活を.......)
(蒼城ラウくん....)
蒼城ラウは飽き飽きしていた
世間体しか気にしない両親
クラスでのいじめ問題をもみ消し、校長にゴマをする教師
自分達がが中心だと思っていじめをしているクラスの連中
そして、その中で周りに合わせて普通を演じている自分......
そんな退屈な生活から解放され、顔も思い出せない大切な人が救えるなら候補生になってもいいと思っていた
「さあ、ここがスクールだ!」
ーーそこは何の変哲もない学校だったーー