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満ちる。  作者: 雨世界
2/9

 白湯は自分で言うのもどうかと思うけど、けっこうかわいかった。(もちろん、自分だけでそう思い込んでいるわけではなくて、ちゃんと周囲の人たちの評価も自分の評価とだいたい同じだった。お姫様みたいだねってよく言われた)

 長い黒髪は中等部のころからずっと伸ばしていて、顔は小さくて目は大きかった。(とくに目が印象的だとよく言われた。攻撃的だと言われることもあった)鼻の形もよくて、くちびるも小さくて自分でも気に入っている。耳もかわいいと思う。背は女子の中では高いほうだった。スタイルもいい。足も長いし、すらっとしている。肌は白くて、胸は……、まあまあだった。(これから大きくなるかもしれない)

 性格は明るいし、いつも笑顔だし、ちゃんといろんな学校関係の役割もこなしているし、友達もいる。それに男子にも(女子にも)よく告白された。(本当のことだ。嘘ではない)

 自分に自信があるかと言われれば、ある。それも外見だけじゃなくて、一番は成績についてだった。頭のよさだ。白湯はずっと子供のころから成績では一番をとってきた。二番になったことはなかった。自分よりも頭がいいと思う人には大人もふくめて、誰にも会ったことがなかった。もちろん、学校の成績だけが頭の良さのすべてではない。評価する軸や見方はたくさんある。でもそれらのことを考えても、自分よりも頭がいいと思える人は誰もいなかった。……、今、自分の横でもくもくとお弁当を食べている白玉と出会うまでは。

 静かなお昼休み。白玉は自分で作ったお弁当を(前に聞いたときに自分で作っているといっていた。だけど白湯は本当かな? とちょっとだけ疑っていた。上手な家庭的なお弁当だったし、可愛かったからだ)食べていて、白湯はその同じ白いベンチのとなりのところに座って、購買で買ってきたバンを食べている。パンはクロワッサンにハムとレタスを挟んだパン(二個)とポテト(スモールサイズ)で、それとミルク入りのホットコーヒーをセットで注文して買った。

 白玉のお弁当は唐揚げと玉子焼きとポテトサラダとごはんというお弁当だった。本当に白玉が自分で作っているのなら、なかなか料理が上手だと白湯は白玉のお弁当を見ていつも思っていた。

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