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黄金の女神  作者: kan
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7

 食事の準備は、通常はフカかユイが行っている。食事だけでなく、掃除や洗濯といった家事全般も二人がやっていた。慣例で二人が家事を行っているのではない、レイが生まれるまではそれなりに侍女がいた。しかし、レイが生まれてからしばらく侍女が神殿の内部に入れなくなったのだ。

 それは、レイの霊力が強すぎて近寄れないことだけが理由ではない。霊力が強すぎるのであれば、近寄らなければいいだけのことである。過去、黄金の王がいた時も侍女が食事や洗濯、掃除を行っていた。

 レイはとても気難しい、というか好き嫌いが激しい。赤子の時は貰い乳だったが、特定の人物の乳しか飲まず、やっと乳離れしても、侍女が作った食事はほとんど口をつけなかった。ほとほと困ったユイが、手作りの粥を食べさせたところ喜んで食べたことから、ユイとフカが食事を作るようになった。やっと、レイの食事の問題が片付き神殿内が落ち着いてきたかと思えば、今度は侍女の怪我が頻繁に起こるようになった。それもレイが気に入らない侍女ばかりだ。レイが気に入らないという理由も、侍女がユイに話しかけたなどといった些細な理由である。そして、いつの間にか黄金の王の不幸を買うと誰も侍女にならなくなった。


「兄さまは、僕の()()()()()なのに。皆、邪魔ばかりする。」

 ぶつぶつと独り言を言いながら、レイは神殿内をうろうろと歩いていた。もちろん、フカとの鬼ごっこの最中である。もっとも、鬼ごっこと思っているのは、レイだけであるが。

 フカとレイの鬼ごっこの時、フカは当然のように風の精霊の力を使う。もちろん、レイも精霊の力を使い逃げるが、大人の足と子供の足では速さが違う。捕まえられるのも時間の問題である。

 うーんと一頻り悩んだレイは、ハタっと何か思いつき悪戯な笑みを浮かべた。


ここまで読んでくださってありがとうございます。亀のような様な更新ですが、頑張って書きます。

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