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最強魔法師の隠遁計画  作者: イズシロ
3部 第1章 「貴族の茶会」
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詳細方針

 アルスとテスフィアが帰宅したのは一泊した翌日の午後になってからだった。


(こう貴族というのはどれも同じ思考なのかね)


 と帰宅の道中でアルスは行き以上に憂鬱な気分でがくりと肩を落としていた。

 何も知らないテスフィアは何の気なしに浮かれ感MAXといった具合で熱気にも負けず、今にもスキップし出しそうな調子だった。

 アルスは憎々しげな目を向けるが気付かないふり……本当に気付いてないだろうほどの浮かれっぷりなわけだ。

 一応誤解のないようにテスフィアの状況を説明すると、昨晩、フローゼから婚約については見送ると言われたことに起因し、今に至る。

 勉学でさらに上を目指すこと。

 アルスの元で今後も訓練に励むことの条件が付け加えられたが、本人にしてみれば最初からそのつもりなので条件というほど厳しいものではない。

 そして学期ごとに帰省し、実力を見て判断すると今までと変わらない習慣に念を押された程度だ。これについても婚約がなくなったことを考えれば今までほど沈鬱になることもないだろう。


 問題はアルスのほうだ。客間での一件以来人が変わったような高待遇。

 無論客人であることを考えれば今までのが悪辣な気もするが。

 何があったかというと歓待を受けたということだ。食事に始まり、時にはアルスが魔法に関しての知識を問われたりと。

 少ない時間ではあったがこれでリラックスできないと言ったら罰が当たるのは確実だろう。避暑地にでも行った気分に違いない。

 それも帰り際の一言がなければだが。

 礼を述べ魔道車に乗り込んだアルスにフローゼは小声で耳打ちしたのだ。


「先日の非礼に何かお詫びしなければなりませんね」

「いえ、十分満喫させていただきました」


 そう応えるアルスにフローゼはワザとらしく「そうだ」と今考えましたというように。


「お詫びに娘を娶っていただけませんか」

「――――――なっ!!」


 あわや吹きかけたアルスは瞠目して見返すことしかできなかった。何を言ってるんだこの母親はと。


「とは言ってもまだ学生ですものね二人とも、婚約だけでも考えといてくださいね」

「いや、いくらなんでも……」


 アルスが反論するのを予期していたように車体を叩く音が反対側から聞こえると、すぐに魔道車は出発してしまった。

 ちょっ! という声は虚しく虚空に消えていく。

 やられたと思うのも仕方がないことだ。

 アルスが手放したと思っていたジョーカーが未だ懐に紛れ込んでいたということなのだろう。

 相手が受け取らなければ手放したことにはならない。つまり、フローゼは非礼というカードを受け取っていなかった。


(受け取らざるを得ないように切らなければいけなかったか)


 などと後悔しても後の祭りだ。アルスとしては勉強させてもらったと苦味を噛み締めるしかないのだろう。

 もちろんヴィザイスト卿にも言ったように婚約すらする意思はないのだが。


 アルスはバックミラー越しにセルバを見やった。貴方もグルですか、という視線だが、帰ってきたのは苦笑混じりの年相応の顔だ。

 諦めのため息を溢し、ずるりとだらしなく座ったとしても汲んでもらえるだろう。いや、それぐらい汲め。


「リラックスし過ぎじゃない?」


 隣でこれだからと知った風に首を左右に振る赤毛の少女は努めて無視をするが……我慢……我慢……できなかった。

 というわけでこの場ではセルバの目があるためできないが、仕返しは訓練ですると決意するのだった。




 そんな一幕があったわけだが、帰ったアルスはそんなことすら頭からスッポリと抜け落ちる事態を知るのだ。


「というわけでアルス様は9月の選抜試合に出場していただきたいということでした」

「…………」


 なんの嫌がらせだ。

 わかっていたいたはずだが、ジャブのようにジワリジワリと時間を削っていく音をアルスは確かに聴いた。

 それは噛み合っていた歯車に異物が混入したままガリガリと強引に回された時に生じる異音。

 研究に費やせる時間が削られるのもそうだが、ロキはいいとしてもアリスとテスフィアの訓練プログラムが崩壊しかけている。魔法大会に向けた訓練を要求されることは間違いないからだ。

 

 これでアルスが出ないとか言い出せば総督は遠慮なく外界任務に放り込むだろう。

 手を抜いて負けることも先に釘を刺されてしまっている。つまり、魔法大会の出場は半ば総督の中では確定していることになるのだ。

 どんな事情があるにせよ、出場選手の中にアルスの名前が無ければ司令部に呼ばれることは必然。


「詰んだ」


 ぽつりと溢した言葉は呆然と立ち尽くしたアルスが到達した結論だった。


 心配そうにロキはアルスの袖を引いてせめてもの益をもたらす。

 銀髪の少女はアルスなら間違いなく気が向かない話だと思った。アリスがべリックの名前を出したこともそうだが、逃れ得ないのだと想定して、帰ってくる前に大会について一通り調べたのだ。

 もちろん事前の情報収集をするためだったが、そこでロキはつい頬を綻ばせてしまうほどの物を見た。


「アルス様、ですが優勝すれば……」


 と立ち竦んだアルスには聞こえていないと思ったロキは精いっぱい背伸びして耳の傍に綺麗な口を近づける。

 今にも吐息が、唇が付きそうな距離だったが。


「ミスリルが貰えます」

「本当かっ!」 


 ギョッとした目が間近のロキへと向けられる。少し頬を赤らめながらコクンと頷き返す。


「優勝トロフィーがミスリルでできているんです」

「なるほど、それを溶かせば十分な量のミスリルが手に入るな」


 もちろん売っても一財産なわけだが、名誉ある優勝記念のトロフィーを売ろうなどと、ましてや溶かそうなどと考える輩がいるなど大会運営が想定しているはずもない。

 ミスリルとはAWRの武器や防具として使用される材質の中でも一級品の鉱物。値段も破格なのだが、アルスの財力を持ってすれば容易に入手できるもの。

 では何故ここまで目の色を変えるのかというと、ミスリルの生産量の少なさが原因である。産出元が外界の遠方にしかないため、人件費だけでなく毎回数名の魔法師が命を落とす、ほとんど市場には出回らず、年によってはアルスでも一度も見かけないほどの稀少鉱物だ。

 高レートの魔物が確認されるだけで、その年は採掘を断念するということもあれば、取れたとしてもミスリルのある鉱山に近い国が抱え込むのも一つの理由だ。


 残念ながらアルファのほぼ反対側に鉱山があるためアルファに流通することは滅多にない。

 無論用途によってミスリル以上の鉱物は存在する。アルスのAWRもその一つで【メテオメタル】と言われる古代の遺跡より発掘された文化財だ。

 とは言っても魔物の進行があり、人類が隅に追いやられた現状を考えれば、使えるものを使っても誰に文句を言われるわけもないのだが、これはミスリル以上に稀少なものだ。


 メテオメタルと呼ばれていても幅広く使われる。産出的に隕石や古代の遺産などの鉱物には【メテオ】の名が使われることが多い。

 同じものがないほどの超が付く稀少価値がある。メテオメタルと呼ばれても全く材質構造が違うものもあり、天から授かりしものとして付けられた名称だ。

 金額では表せないため、発見者、もしくは軍に権利が帰属するわけで、アルスの場合は発見者ということと大陸の奪還報酬の一部として貰った物だ。


 そんなメテオメタルを除けばミスリルはAWRの用途としては最上級にあたる。これは一般的な価値基準であり、個人の魔力情報に合わせた好みはあるが広く一般的材質では最高級品である。


 ロキの話を聞いたアルスは同時にべリックからの報酬に思いを馳せた。

 他国の貴重な古書10冊が報酬として提示されている。だが、ここで安易に考えてはダメだ。

 おそらく、べリックはアルスが出場することで優勝までを想定しているはず。後の面倒事を解消して考えるならば第2魔法学院が優勝しなければ意味がない。

 アルスはミスリルと古書10冊を得るために消費する時間とを天秤に掛け直す。

 はてさて結果は如何に。

 左右に振られる質量が互いに行ったり来たりと上下し、次第に優先すべき秤が僅かに傾く。


「しょうがないやるか」


 遺憾ながらもべリックの思惑通りに事が進むのだった。


 ある程度の情報を得たロキによって大会の大まかな情報は理解できたと言える。

 しかし、いざやるといっても何をどうすれば良いのか。アルスは脳内でスケジュールの組み立て作業を行うことにした。

 まず、消去法で自分とロキは問題ないと除外する。次に訓練についてだが、訓練棒による魔力操作は継続的に続けなければ意味がないため、各自で帰ってからでもやってもらうしかないだろう。

 では、今までこの訓練に充てていた時間を大会に向けたものへとシフトするわけだが。

 目の前で訓練を行う二人に対して問うことにした。


「やっぱり大会に向けた訓練はするべきだよな?」

「そのほうがいいんじゃない? 一応学院の代表として出るわけだし」


 残念ながらこのテスフィアの発言は疑問形でありながら大会に向けた訓練を推奨している。

 まあ、貴族としても恥ずかしい結果に終われないという矜持からの言葉だろう。


「私も《シャイルレイス》を実践で使いこなせてないし……いや、今の訓練が嫌とかってわけじゃないんだよ?!」


 勝手に顔の前で手を左右に振るアリス。


「当然だ。とりあえず今までの訓練時間を大会に向けたものに変える。魔力操作の訓練は各自でやれ」

「は~い」

「まじ?!」


 顔を引き攣らせるテスフィアにアルスは思い出したようにニンマリと笑みを浮かべる。仕返しにしては甘いが丁度いいというものだ。


「やらなくても構わないが、お前の母君の言いつけに背くということになるな」

「ぐっ……!」


(おっ! これは使えそうだ)


 反論できず渋面するテスフィアに満足したアルスは「今日はいつも通りで明日からにしよう」と自分のデスクに向かう。


 少しだけ浮かれているのはテスフィアに仕返しができたからという幼稚な理由ではない。

 仮想キーボードを叩き起動させると解析データを開く。

 なんの解析をしたのかというと、数日前アルファの工業地域【フォールン】に店を構えるブドナから買ったインゴットの解析だ。テスフィアの実家に向かう前に検査機にかけていったため、現在はそこから得られた解析情報に目を通すというアルスからすれば極上の一時……待ちに待った一時でもある。

 それは買ってもらったおもちゃが手元に届くのを今か今かと待つ子供のようでもあった。

 

 高速でスクロールさせていく情報を数分掛けて繰り返し読む。

 アルスの研究室にある全てと言って良い機器にかけて、最後の解析情報となる。これでわからないことがあればどこに持って行こうとも解析するのは不可能だろう。それほどまでにアルスの研究室にある機材は最先端技術の結集なのだ。


 アルスは高揚する気を抑えながら目頭を摘まむ。


「どうかしたのですかアルス様」

「まあ少しな」


 とロキが怪訝な顔で覗いてもいいですか? もしくは窺っても? という視線を向けてくる。

 それを拒むというほどのことではない、アルスとしては休憩がてら程度だ。

 しかし、ロキを傍に呼び、小声になってしまうのはこのインゴットの価値からすれば至極自然なことと言えた。


「アルス様が懇意にされている職人の方から購入したという品ですね。金ではないのですよね」


 スクリーンに映し出されたデータをロキが覗いても理解できるはずがなく、遠回しに訊くという形になる。


「もちろんだ。で、これまでのデータから鑑みるに【メテオメタル】と呼べるかもしれない」

「――――! 本当にあるんですね」

「あるとも、俺のAWRもメテオメタルが使われているしな」

「初めて見ましたよ。相当価値のあるものなのでしょうね」

「金でどうこうなるものじゃないな。こんなものは基本誰も手に入れたいとは思わんしな」

「どうしてですか? それだけの物ならば一生遊んで暮らせるんじゃないですか?」

「数世代は遊べるな。だが、買おうとするのは国ぐらいだろう。それも普通に考えて国家予算に少なくないダメージがあるわけだからな。所有者が割れれば争いになるのは間違いない。国とて信用できんしな、金に目が眩むほどの価値があるというわけだ」

「ではどうするんですか?」

「いつまでも持っていて良いことは無い。メテオメタルやAWRに使用される材質は基本的に長期間魔力を通すことで再利用出来なくなるからな。やっぱり」


 魔力によって形状を記憶する鉱物が多いのがAWRに使われる材質の特徴だ。1カ月も使えば定着してしまう。

 基本的にAWRの材質といっても芯の部分は別の物が使われる。刀で言うところの心鉄に当たる。

 当然、ただの鉄が使用されるわけがないのだが、炭素量が少ないという点については酷似しているだろうか。

 材質と呼ばれるのは心鉄を包んだ刀身の部分にあたるわけだ。

 心鉄と交わった皮の材質は二度の鍛錬に耐えられないほど劣化する。そのため、AWRに使用されたものが再利用されたとしても同じようにAWRとして武器になることはないのだ。


「AWRを作った方が得策だろう」


 そこでロキの目が期待にキラキラと輝いた。アルスとしても問題はない……ないのだが、メテオメタルのほうには問題がある。


「悪いな、これはロキの雷系統の電界を阻害する作用がある」

「そ、そうですか」

「まあ、高いから良いという物じゃないからなこればっかりは。特性にあったAWRを持てば劣るというものじゃない」


 慰めのつもりはない。単なる事実だ。

メテオメタルを使えば二桁、一桁魔法師も夢じゃないというのは愚鈍だ。

 より効果的に魔法の補助をしてくれるもので、それ以上はAWRに求めるべきではない。

 身の丈以上のAWRは魔法師を腐らせる、と教訓じみた教えがあるほどだ。


「ちょうど良い考えがあったからな」


 アルスはデータを見てほくそ笑んだ。

 この金属塊には低周波が発生している。これに似た鉱物でマグネライトという物があるが、これは互いに磁場を発生させるというものだ。

 しかし、この金属は様々な周波数に変動して共鳴に近い性質を持つ。

 そこから導き出されるAWRの設計図。


 アルスは溢れんばかりのアイデアの中から最適な物を掬い上げていく。

 すでにロキの存在はアルスの視界から消えていた。

 だからといってロキに不満の翳りはない。それどころか嬉しそうに足音すら立てずに訓練に戻って行くのだ。



 ♢ ♢ ♢



 その夜、アルスはインゴットを持ってブドナの元を訪れていた。

 構図までは作れてもやはり職人の意見もなしでは不備が生じるためだ。

 メテオメタルとブドナのじいさんが聞いて安堵のため息を溢していた。

「まだ死にたかねぇからな」というのも理解できる。

 隠蔽できればまだ良いが、情報というのはどこで漏れるかわからないものだ。アルスならば漏洩しても自衛できるが、じいさんの場合はそうもいくまい。

 だから、アルスもここまでの道中慎重に行動してきたのだ。

 含有量などが書かれた解析データを見せる。


「一ヶ月でできるか」

「老体に鞭打ち過ぎやしないか?」

「で?!」

「まあ、お前さんのと比べると随分楽だが、本当にこれでいいのか?」

「あぁ、間違いなく無二のAWRだ。不服か? じいさん」

「フンッ……可愛くない奴じゃ」


 などと言ってもその顔にはありありと抑えがたい高揚が滲み出ていた。

 夜も更けて来たというのにブドナは豪快に笑い……ケフン、ケフンとすぐに咳き込む。


「ワシに出来ないことは無い。お前さんじゃなけりゃこんな物は出来っこないと突っ撥ねただろうがな。机上の空論だろうとできるんじゃろ?」

「俺はそのつもりだけど」


 疑問の余地などない。

 アルスはできる確信があって持ち込んだのだから、あとはブドナの職人としての匠の技が合わさることで不可能を可能へと変えていく。


「一応、これが書き込む魔法式だ」


 と紙に書かれた魔法式を見せる。とはいっても刻むのはアルスの仕事だ。確認の作業はその分のスペースを確保してもらうためである。

 するとブドナは顎を擦って不審がるように言う。


「初めて見る魔法式だな」


 ブドナの目には職人ならではの猛禽類のようなぎらついた光が灯っていた。

 魔法式を刻む作業も当然ながらブドナの仕事にも含まれる。しかし、難解な魔法式を刻み込むにはその知識以上に熟知していなければならない。真っ平らな板に書くならば話は別だが、湾曲した刃などに書く場合は角度や記号の間隔など微細な調整が必要になる。でなければ、不発に終わるか、事故に繋がるかの二択だ。

 ブドナが刻める魔法式は既存の普及したものに限る。テンプレート通りなど見飽きた老人には時間の無駄と思わせてしまうだろう。

 ブドナは自分以外にもできる仕事に魅力は感じないのだ。自分にしかできない仕事を遣り甲斐としている。まさに職人の贅沢と言えるだろう。

 つまり、見たこともないような魔法式を刻めるのはアルスだけなのだ。

 そのための役割分担でもある。


「光系統だ。当然弄ってるから基礎構造が光系統というだけだが」


 それを聞いた老人ブドナは感心したというよりも不敵な笑み。

 職人魂と言うべき内の渇望を擽るような感覚に年甲斐もなく薄くなった胸板を叩いた。


「面白い。一ヶ月じゃな」

「あぁ、多少は遅れても構わないけど。一ヶ月ぐらいなら間に合うかな程度だから」

「馬鹿いうな。一ヶ月と期日を貰ったら期限までに間に合わせるのが俺の仕事じゃ!」


 さすがに譲れない一線だったのだろう。

 根っからの職人気質とは良く言ったものだとアルスは感服するのだった。


「大丈夫じゃろ。この金属がお前さんから貰った解析通りならそこまで時間は掛からんはずじゃしの」

「わかった。連絡はいつも通りで」

「わあっとるわい」

「金はどうする?」

「出来次第だな、前金はいらん」


 「了解」とアルスが告げると仕事の依頼は完了だ。店の外に向かい、その後ろから聞こえる足音に見送ってくれるなんて珍しいなとそんなことを思って振り返る。


 アルスのそんな顔を読み抜いた老人は鼻を鳴らして。


「当分は店仕舞いだ。こんなもんが噂にでもなれば良からぬ連中が寄ってくるからの」


(あぁ、そういうことか)


 これから毎日ブドナの工房からは金属を打ち鳴らす音が聞こえてくることだろう。

 アルスは店のシャッターが閉まるのを確認し、一応周囲を窺う……何も不審がないとわかると夜闇に溶け込むように駆けた。

 夜になっても別の意味で静謐とは無縁な街、鉄臭い街フォールンの一角で今まさに稀少鉱物【メテオメタル】が持ち込まれたのを誰が知ろうか。無類のAWRがまた一つ一人の職人と最強の魔法師によって生み出される。



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― 新着の感想 ―
[良い点] 主人公が強そう [気になる点] 主人公が周囲から搾取されるだけの存在 [一言] 研究したいから軍を辞めると言ってたのに、 辞めてもいないし研究もできていない。 主人公は頭が残念なんだなと…
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