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魔法使いと少女の話(9)

とあるファミレス。

「カレーライス五人前ください」

 二人の男女がそこにはいた。

「あんたいらないのか?」

「あ、今のカレーライス全部自分で食べるんだ。じゃあ私ドリアで」

 少女は呆れたように目玉をぐるりと回した。なんどこの行動をしたかもうわからない。

「で、あんたこれからどうすんの?学校行ってないんでしょ?」

「ああ、そりゃあな四六時中戦闘態勢さ。まあ今更魔法使いじゃないって言っても敵は減らないだろ。それに結構法律破ってきてるしな。たとえ少年法と正当防衛を使っても意味ないくらいには。ま!」

 彼はやってきたカレーライスに目を輝かせながら言う。

「アメリカにでも渡って指名手配犯とか捕まえて生きてこっかなとか、あとなんか怪しいけど人間離れした人を誘うグループみたいなのから勧誘来てるし。心配すんな。ちゃんとやってくからさ」

「ならいいけど。じゃあここでお別れだね」

「おう!」

 カレーを食べ終えた彼は一枚の紙を差し出した。

「何かあったら連絡しろ。すぐに駆けつけてやる。あ、あと」

 少し恥ずかしそうに言った。

「退屈になったら話し相手くらいにはなってやるよ」

「ツンデレ?」

「うっさい」

 パスポートを作れない彼がアメリカに行けないことに気づくのは、もう少し先の話である。


 最後までお読みいただきありがとうございます。『人でなし』シリーズ三作目、お楽しみいただけたでしょうか。

 もし楽しんでいただけたならこれ以上の喜びはありません。

 また、気に入られた方々は他の作品もお読みいただければ幸いです。

 それではまた次作『自殺志願者と??????の話』で

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