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第二十三話 ボクシングの熱い試合

魔法使いの老人により、

全ての能力が二倍になった隆一が

K1のリングに上がり

天地ヒロミ選手と試合をします。

激しいKO必須の殴り合いが 今 始まった!

隆一の前に、黒いローブに丸水晶を載せた

ぐねぐねした杖を持ち

かなり 長い顎髭を生やした老人が現れた!


「おぬし 強くなりたいと昔から願っておるようじゃのう

ワシが一時的に

願いを叶えてやろう。

ワシは、次のK1大会スーパーファイトに お前の名前を売り込んできたからね。」


「何てことしてくれるんですか?

素人の僕が プロの試合に出れるわけないじゃないです。」


「なぁに ワシの魔法を信じなさい! 当日まで普通に生活しとってもかまわんよ。」


そう言われても不安だから

密かに 隆一は、岡山のフジワラボクシングジムで

パンチや蹴りのコンビネーションを指導してもらったり

得意技の回転系のバックブローやバックスピンキックも指導してもらったり カウンセラーなど めちゃくちゃ下手くそ扱いされたが

なんとかものにしたつもり?


二週間

隆一は、本当に 訳わからないけど

本当にトレーニング三昧で フィジカルだけでなく

アファメーションや 引き寄せの法則など学び直し

メンタルも潜在意識も高めて

とにかく 自分を追い込んで強くした!

あれから二週間

K1大会の記者会見の日になった。


隣に座っていたK1選手は、K1ジャパンGPを制覇したこともあり

アナゴさん似選手

とも僅差の試合をした事がある

天地ヒロミ…


そして 奴は 元暴走族特攻隊長だったというデータがある。

隆一は、天地の事、 K1選手として嫌いだったし

内心ぶっ飛ばしてやりたいとは思っていた相手だ!

このKのリングで

天地を しばける願ってもないチャンスだぜ!!

と隆一は、内心ワクワクしていた!

そう思って適当な事を言いながら

試合について

記者会見にのぞんでいると

いきなり天地が

隆一の方を見て心配そうな顔して

こう言ってきた!


「お前 そんなひょろひょろした体で

大丈夫か? 棄権するなら 今のうちだぞ」


「それは明日になってからの お楽しみです!」


隆一は、不安げな顔で天地に向かって言った。

そして次の日

いきなり隆一は、赤コーナー控え室にいた。

そこへ 二週間前に

現れた 老人が再び隆一の前に現れた!


「もうすぐ 僕は、試合に出陣するんだけど どうやったら勝てるんですか?あなたの秘策を ずっと楽しみにしておりました!」


「ふふふ… ワシにまかせろ! まずはバイリキ!


これで攻撃力が二倍 次に タートルボディ!


これで防御力二倍


クイック!

これで 素早さが二倍

そして イマージュ!

この魔法で 君は時間が経過するうちに

体力が回復してくるぞ。以上の魔法を君にかけたので もう自信持ってリングインしなさい! ラッキーなら 天地を秒殺KOして 君は シンデレラボーイに なれるぞよ!」

隆一は、これで オレは有名になれる

やっと やっと ビッグになれる

と思って 試合前から感動して

泣きそうだ。

その後

隆一がリングに上がる時間に なった。

青コーナーの天地は、隆一が魔法を

かけられている間に すでにリングインしていた!

「赤コーナーより 隆一選手の入場です!」

というコーナーコールが かかる。

テーマ曲は当時大ヒットした 恋のマイアヒ

隆一は、ノマノマ イェイ と言って体に気合いを入れて リングまで歩を進めていった。


「さぁ~ 注目のK1大会オープニングファイト K1ジャパンGPで ムサ選手と好勝負を何度も繰り広げてきた天地ヒロミ選手は、すでに パンチを 振り回して KOしてやると 吠えてます。

対するは、全く

今までのデータは、わかりませんが

自宅でサンドバックを購入して

一人で練習をしていたらしい 今回デビュー戦となります。 隆一選手 リングイン~」

とフジテレビ実況アナのコールが聞こえる。

「あの

隆一選手見かけは素人じゃないでしょうか?」

谷田貞治の声も聞こえてくる。

「青コーナー185cm105k 天地ヒロミ~ 赤コーナー 172cm 60k 隆一~」

と コールが かかる。

隆一は、老人の魔法を信じ また、自宅でサンドバックを使って

パンチやキックを磨いてジムで学んだ事を信じてリングに上がる。


カ~ン!



試合開始です!

隆一は、意表をついて 天地に向かって バックスピンキックを放ったら

魔法が かかってあるので

凄まじい スピードで相手に突っ込んだが

格闘試合経験がない 隆一の技は

いとも 簡単に見切られた

が あまりのバックスピンの凄まじさに 「おおぉ~っ」

と 観客から

驚きの 声がこだまする。

「あぶねえ あぶねえ」と天地は笑みを浮かべ

パンチ主体に攻撃してくるので

思わず 亀みたいなガードしたが

思ったより

痛くなかったので

これは行けるぜと思った。

隆一は、魔法で身体能力が全て二倍になっているし自動回復能力も備わっているので

勇猛果敢に

右ジャブ~左ボディ~右フック~左フック~右ローキックと自宅で練習してきたコンビネーションで 天地の顔面や腹 下腿を攻めるが、天地は 紙一重で

うまく間合いをとってかわしてくる!

隆一は、天地が、攻撃してきたら

思わず

怖くて

間合いを詰めすぎクリンチしてしまう!

「ブレイク!」



と コーナーがかかる!

また 第1Rラスト一分では

お互いが 膠着状態になる事が多かった!

慎重になりすぎる天地!

魔法の力に驚いているが魔法の力に慣れてない隆一

そんな感じだ。

第1R終了のゴングが鳴る。

この間の休憩ブレイク

「これは なんとかなりそうですね。」

とセコンドの魔法使いの老人に 向かって ハァハァ言いながら言った。

「ラウンド Ⅱ」


2Rに入った。天地の方には

明らかに焦りが見えていた!

「なぜ?

あんな ド素人に 勝てない?」

って つぶやいている。


相手が ガンガン前に出てパンチを打ってきても

ガードしても

あまり痛くないし

むしろ 相手のパンチが スローに見えすぎて

うなうなうなぎ~ の踊りをしながら

パンチをよけて

観客を どよめかす隆一選手!


「隆一選手素晴らしい これがデビュー戦とは思えませんねぇ」と 実況アナが叫ぶ。

「隆一 隆一 隆一~!!」

場内から隆一を応援する隆一コールが

聞こえてくる。


隆一は、パワー全開で 天地に向かって

ハイキックや フライングニー

や ブーメランフックなどの 大技を繰り出すが 全てガードされることに気付き、力を入れず、手加減して 素早く

軽いローキックやジャブは、天地にヒットした!

天地は、苦悶の表情に変わる。


「お~っと 天地選手 苦しそうですね」と実況アナが叫ぶ!

「見てる こっちがドキドキしますよね 」と谷田貞治は、ため息をつく!

「カーン!」

2R終了~

「私は あんな小柄な隆一選手が こんなにナイスファイトをするとは 思ってなかったんですよ」

とゲストのグラビアアイドルの声も聞こえる!

「人は 見かけによりませんねぇ」と

ゲストの 須藤勇気選手の声も聞こえる!

「ファイナルラウンド!」

3Rに入る。

隆一の必殺技 ジャンプバックスピンやハイキックは、 またも空振りしてしまったが 会場は 賑わう!

「冗談じゃねえぞ 隆一選手のやつ 疲れを知らんのか?このラウンドでKOしなきゃあ オレやべえよ」と 天地選手は、セコンドに叫ぶ!

セコンドは、慌てるな 慌てるな 天地よ! 隆一選手は、空振りが目立つし

色物でしかない

手数なら 天地よ! お前が有利だぜ!!

それからの攻防は、 セコンドのアドバイスで見違えるように 天地が 隆一が 大技を使わせないように、なんと ローキック攻めに 切り替え

隆一は、どんな技を出したらいいのか手数が止まった。

「天地選手のやつ オレの攻撃パターンを読んで来てる… くそったれめ

一発 土手っ腹に バックスピンを当ててKOしたいが」

と 隆一は つぶやいている。

魔法使いは、「隆一よ! 天地は、かつての試合では ローキック攻めに弱いし 倒れているぞよ。

お前も ローキック攻めにしてしまえ」

と魔法使いは言うが 時既に遅し!

「試合終了~

判定に入ります」

とコールが かかる。

「このRは、オレが絶対 とったはず」

と隆一は、魔法使いに言うが 魔法使いは、首を傾けた!

天地は、両手を 高々と オレが勝ったとばかりに会場に突き上げてアピールする!

「さぁ~ ベテランの天地選手を相手に無名の素人が ここまで健闘するとは 誰が予想したでしょうか!?」アナウンスが聞こえてくる。


隆一は このラウンドは、前半は良かった ただ1R怯えながら試合してたから不安がよぎった。

「判定に入ります。 ジャッジ岡林29ー29ジャッジ亀田29ー29

よって 延長戦に入ります。

と アナウンスが入る。

隆一は、勝負は本戦でついたつめりなのに

ジャッジが隆一を支持してないから悔しがっていた!

さらに追い討ちをかけるように

セコンドの老人が不安げに 歩みよって隆一に言った。


「おぬし、ワシの魔法は、10分を 経過したら 急激に 効果がなくなっていくぞ 今 ちょっと10分過ぎている!

なぁに おぬしなら大丈夫!

まだ魔力が残っているし

天地は かなり 疲労してるし

この延長R前半でKOできるさ」


そう言って老人は 去って行った。

「extraラウンド」


コールがかかる。


隆一は、さっきの老人の言葉を聞いて期待より不安がよぎった。

吐き気もしてきたし、なんかフラフラしてきた。天地も立っているのが やっとという感じだ。

隆一は、3Rまでの調子で 飛び膝蹴りを出そうとすると

ジャンプ力が一気に下がっているではないか?


隆一は、パンチを天地に当てようとしているが

天地は カウンター狙いのようだ。

試合が進むうちに

天地の右フックが隆一の顔に飛んできた


隆一は、かわした???



かわしたかなと思った方向にパンチが隆一の顔面を とらえた。

隆一にまともに痛いのが 飛んできて

思わず

隆一は、ブチ切れて

「うおーっ!」

て 怒鳴って 天地の顔面に

思いっきり右フックを返してやった。


「これぞ 肉を斬らして骨を断つってやつだ。

思い知ったか天地!」

と 言いながら 次の 攻撃をしようとしたが 「ストーップ!」


と言うコールが聞こえてくる。

時間が止められた!

隆一のパンチが天地の額を切らせてしまったので

天地の額上からかなり出血が 見られ

ドクターチェックが入る。


「おぬし やばいぞ このまま 何分か ドクターチェックという インターバルが おかれると、おぬしにかかっている魔法の効果は

おそらく全く

なくなるんじゃないかのう?

すでにおぬしの体から

魔力が 抜けてきておるのが

試合見ていたらわかるぞ!」


とセコンドの老人は隆一に険しい表情で話す。


そして二分後

「ドクターチェックの結果 試合を続行します。」とアナウンスが入る。


天地の攻撃する前に隆一は、朦朧としながら

めちゃくちゃにパンチやキックを出す!

もう魔力は切れている頃なのに 以外と 天地を ぐらつかせた!

天地もカウンターを打ってくる

よける!

よける?


よけるつもりが まともにカウンターが顎に入った!

隆一は半分意識を失った!


「ダウン~ 隆一選手 ダウン~

ワン ツー …



ナイン」


カウントナインで

ようやく立ち上がった隆一!

「残り10秒よ

頑張れ 隆一 」

「隆一! 隆一 隆一 隆一 隆一 隆一 !」


会場から

多くのお客様が 隆一に声援を送る。


隆一は、渾身の力を込めて

天地の脇腹にミドルキックを入れようとした瞬間

やつの左フックが 隆一を かすめた!

大きくふらついて(死ぬー)と思いつつ 最後に

快進撃!

ふらつきついでに、

右ボディを繰り出したら、突っ込んでくる天地の腹に直撃「天地ダウン ダウン~ ワン ツー スリー…」


前のめりに倒れて これは だれが見ても立っていられないくらいの手応えとKOの感触を感じていたら、

「カーン!」


「試合終了です!」


とKOコールの前にゴングに救われた天地選手!

「判定に入ります。 ジャッジ27ー28 ジャッジ26ー28ジャッジ27ー27 よって2ー0で天地選手の判定勝ち~」

とコールが かかる。

「隆一選手 よく戦いました。

本当に僅差でした!」

実況アナの声が耳に響く!

隆一は、ショックで肩をがくりと落とした!


隆一の中では勝ったつもりだった。


試合後も 天地の勝利にブーイングの声が会場から響いた。

とても納得いかないジャッジだった。


隆一は控え室で

辛くて

また ダメージがおおきく

また何よりも 僅差で負けた悔しさで滂沱の涙を流していた!


試合後インタビューされたが

隆一は、マジキレて 「こんな 納得いかない試合 ふざけてるぜ だから いつか 格闘技ブーム 格闘技ブーム言うてる現代だが 近い将来ブームは 消えるぞ」

と 悔しまぎれな文句を 2005年K1大会オープニングファイトで 吠えた

隆一選手!

しかし 隆一の吠えた予言は、近いうちに 本当になるのであった!

格闘技ブーム時代に見た夢

これは 脚色してません。

作者本人が 本当に格闘技の試合に出たみたいな夢を見たと

周りに言ってましたからね(笑)


蓋を開けて見れば格闘技あるある

みたいな 展開でした!

納得いかないジャッジにより

気落ちした格闘家も 当時いたのか

視聴者が

そう思ったのかは わかりませんが

格闘選手の気持ちを うまく表現してる かな?

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