第十三話 飴と時空移動
2005年夏に この物語の主人公が
実際見た夢日記です。 当時
主人公は、映画みたいな夢
タイムスリップを繰り返していく
この夢について
大変
衝撃を 受けて 家族や友人に イキイキと話していたようだ。 当然
彼の親友
健太郎にも、夢日記として
見せていた
2005年夏
隆一は、2005年の夏(某占い師の占星術によると)大殺界の停止という、大変やばい運気になり、四面楚歌あるいは、八方塞がりな状況に追いやられ非常に苦しい毎日を過ごしていた!
ある夏の日
空が夕刻の16時なのに
異様に暗くなり、雨が ザァ~って降ってきた!
「こりゃあ 雷様が落ちるんじゃねえか?」
というくらい大きな雷が鳴り続けた!
それから、数分後 隆一の家に
とてつもなく目映い光と共に
ゴロゴロゴーン
と
音がして何かが家に入って来たような感覚が あった。
自分の部屋の二階の窓を開けると
びっくり!
「いやぁ~
失礼 失礼 こんにちは!
私は あなたの知らない世界から来た男です。」
なんと窓の外にシルクハットの帽子を
かぶって蒼い目をして 黒マントを装備した 怪しい 髭づらの おじさんが
立っていた!
「確かに、怪しい人ですね。
まぁ しかし どうぞ 窓からでも
靴脱いで 僕の部屋へお入り下さい。」
と言って
変な男の手を引っ張りながら
中の部屋へ入れたら 男は、ハの字形の髭を触りながら、こう言った。
「私は、現代と未来を行き来出来る
飴玉を開発した
エジソン13世なり」
隆一は、ぷぷっ
と 半信半疑な気持ちで 吹き出しながら こう言った!
「現代と未来を行き来出来るなんて
まるで 映画バックしておやじひいたー
みたいな話しやなあ。」
「まぁ そういうことだ!私の持っている 飴玉の袋の中から、一つの飴を舐めると、一つの飴につき、過去にも未来にも思ったとうりの世界へ行けるぞ。」
「すっげぇ
エジソン13世さん 僕と友達になってよ。そして 様々な時代を旅しようよ。」 「あ っ この飴には、もう一つの効果があるが、飴を舐めるのではなく、噛んでしまうと自分の想像した年齢で一日中
過ごせるんだよ」
「へぇ~
さっそく タイムトラベルさせてよ!
13世さん!」
「あなただけに、
飴を舐めさせタイムトラベルさせるわけにはいかない!あなたが飴を舐めて
行きたいと言った時代へ私も同行できるように
今から呪文を唱えるぞ!
アメアメフレンタイムスコープ!」
おじさんは
変な呪文を唱えたが、隆一は、身体に特に何の変化も見られたようには思えなかった。
隆一は、手始めに、 飴を舐めて
1980年代の日本へタイムトラベルした。 「おおーっ すげー あれは、竹の子族じゃないか!」
と隆一は、叫んだ。 なんと隆一が
1980年代と心に念じながら、飴を舐めてタイムスリップした所は
1986年 原宿だった。
個性的なファッションをした
ロックンロール風な人々が表参道を踊りまくっていた!
その後、原宿の玩具屋へ行ったら、なめ猫グッズ
やガンダムのプラモ キン消し、まで売られている。
「うわ 懐かしいなあ」
そんでゲームセンターへ行ったら、
スペースインベーダーに熱中している
学生や大人達が
たくさんいた!
80年代を楽しみながら、歩いていると エジソン13世が、 「坊ちゃん そろそろ時間だよ~
また飴 使って違う時代へ行こう。」
「うん」
今度は、1995年の5月の自分の家へ行った
風が気持ちいい
若葉のにおいが、当時の思い出が
隆一の脳裏に浮かんできた!
何と まだ
高校生の頃の隆一が、玄関から出て来て、ブレザー姿で慌てながら、自転車に乗って
学校へ行こうとしているみたいだ。
「おーい
高校生の頃の僕~」 って叫んでも、全く こちらに気づいてくれない。
「な なんで昔の僕は、全然 こっちに気づかないの?」
「この飴は、君の過去に出会った人に接触する事とか不可能なんだ だから 君の母や君の友達は、君の姿も見えてないよ。」
「なーんだ つまんねー」
「じゃあ、 僕の事 全然 知らない時代にタイムスリップしちゃえ~」
隆一は、適当に飴を軽はずみで、2、3個 いっぺんに舐めてしまった!
すると
あたりは、鎧や兜 をまとった戦国武将が たくさんいるではないか?
一人の武将が隆一達の方を指差して、こう言った。
「ここは、川中島の戦いじゃあぁ
この武田信玄、
あの上杉謙信の首を とってみせる~ んん?その前に お主ら 怪しい格好しておるのう。
とっ捕まえてやるぜ!」
武田信玄は、鬼のような形相で、脇差しを抜いてきた!
「逃げろ~ おじさん」
と言って
隆一とエジソン13世は、川沿いの小道を、無我夢中で逃げていたが
武田信玄の兵士は、馬にまで跨がって追いかけてきた!
「逃げ足の速い二人組みめ
この刀で死ね~」
隆一達は、刀や槍で 何度も刺されそうになった!
「僕
な なんて
ついてないの!
この時代で死ぬの? ねぇ おじさんってば」
「ここで、飴を舐めるぞ
どこの時代へ行けるか 分からぬが 速く舐めるぞ」
隆一と おじさんは
サムライから逃げながら、飴を取り出し、飴を舐めたら
危機一髪!
刺し殺されず、他の時代へタイムスリップ出来たようだ。
「ふぅ~ なんとか助かったか。」
「ここは、日本じゃなさそうだし、
なんか殺風景だし、爆発音や煙で
前が あまり見えんね。」
隆一は、この時代の住人らしき人かなり ボロボロシャツ着た 人がいたので
話しかけたら、
「ここは、イランイラク戦争の真っ最中だよ
これ以上
俺に近づくな
近づくと このナイフで刺すぞ」
男は、ポケットから ナイフを取り出した!
そうこうしている間に 遠くに
10名 くらいの人数で
バカでかい ライフルを持った
兵隊が こちらへ来て、歩を進めている隆一らに
向かって「stop!!」
と叫んできた!
あっという間に、隆一と さっきの男と
エジソン13世は、四方八方
兵隊にライフルを
つきつけられながら、囲まれた!
隆一は、突拍子もない
兵隊の行動に半分
俺は、死ぬのか? という
イメージさえ頭によぎった!
「You must
die」
って兵隊のボスらしき男が
ライフルの引き金を 引いたんで
「もう ダメだぁ」
と 隆一は叫んだ。
「しっかりしろ
青年よ!!ポケットの飴を舐めろ。」
とエジソン13世は、激を飛ばしてくれたんで
隆一は、素早く
飴を舐め エジソン13世も同じようにした!
心の中で
2005年にもどるようにイメージしたが、タイムトラベルミスが起こった!
2014年と画面に 表示された!
そう隆一達は、2014年の地球の未来に来てしまった!
2014年は、見渡す限り
地震の跡形が あったり
戦争で 焼け野原に なって
もの凄い空気が悪い世界だった
「もしや 今 2005年 だけど 2014年は 放射能かなにかが 漏れる ヤバい時代に なるのだろうか?」
エジソン13世と隆一は、荒廃した どこの都市だか
知らないが
歩いていたら
「おい!お前ら
金出しな!!」
と龍のタトゥーが肩に刻まれている
強面の二人が
隆一達を脅かしてきた!
その瞬間
上空から
5m
もある怪鳥ガルーダみたいな鳥が
二人の強面を
鷲掴みにして
上空高く
飛んで行った!
その後
西の空を見ると、ドラゴンが上空を
飛んでいるではないか?
「2014年は
化け物が出る世界になったんかい?」
って隆一は、思わず ツッコミを入れた!
エジソン13世は、 「ここにいても
危険だ! とりあえず2030年ロシアへ飴を舐めてタイムスリップして見ようか。」
と言った!
一瞬で時空が歪んで 2030年ロシアへ到着した!
な なんと
今度は、戦車や手榴弾が 飛び交う
最も 怖い場所へ
タイムスリップしたようだ。
あまりの運の悪さに、隆一達は、泣けてきた!
「なんで 変な怖い所ばかりに
タイムスリップするんだろう」
ライフルを持った
兵士や戦車が隆一達に気づいて
近付いてくる
隆一は、オロオロしながら
手に汗握った!
一人の兵士が
手榴弾を隆一に
投げつけてきた。
「もうダメだ!」
と思った瞬間に
エジソン13世が猛スピードで 隆一の前に 走ってきて、隆一の身代わりになって 手榴弾を受けた!
そして彼は、今にも息を引き取りそうな程、 弱々しい口調でこう言った!
「君と 初めて 私が 出会ったのは
あの夏の夕立の日だったね お前は、大殺界で苦しんでいた!
お前を助けてやりたくて
お前に 少しでも
人生の夢物語を見せてやりたくて
私は、お前のために 不思議な飴を持って この時代に来たんだよ。 しかし 君には何も出来なかった 私を…許し‥て‥くれ」
エジソン13世は、静かに息を引き取った!
すると
平井ゲンの
まぶたを閉じて
というBGMが流れてきた!
するとミラクルが、 エジソン13世は、再び息を吹き返して こう言った「いい曲だ 幻聴でもないみたいだ‥。
私は もう死ぬ。
このハンカチを私だと 思って
持っていてくれ。
何かの 時に 役に立つはず!
君は
2014年にワープした時から
とてつもない
魔物につけられている
気を つ け ろ」
ガク…
彼は息を引き取るかと思ったら
姿が消えた!
彼の飴の袋も
空になっている
隆一は、残り2つしか残ってない
飴を舐めて
2005年の現代へ帰れた!
しかし、エジソン13世が
いなくなったことで、隆一は 寂しさと 虚しさで 心が
引きちぎれそうだ!
2005年現代へ帰れたのは、いいが、なんと隆一の車ごと 鳥取砂丘にワープしているではないか!
黄色く果てしなく続く砂の道を超えて
疲れた体に
気を与えてくれるかのように
下では、日本海の荒波が
しぶきを立てていた!
この時代に戻れた事に感謝しながら、考え事をしていた。
(エジソン13世
死ぬ前に 言っていた 化け物って なんなんだろ?)
天気が良いので、
浦富海岸の遊覧船に乗って
眼鏡岩や 鎧岩など 美しい自然の造りに目をやっているうちに、
エジソン13世が死んだ悲しみら徐々に立ち直りつつあった!
浸食された岩と青い海は
とても素敵である! その後、日も暮れてきたので
鳥取から津山へ
向かって帰っていると、車のバックミラーに
な なんと 最初に隆一が登山で会った
青白い顔に
透け透けの白いドレス
濃い化粧
をして 足がない魔女が、隆一の車を
追っかけてきているではないか!
その魔女は 他の夢で見た時と違い
凄い形相で
牙を剥き出しにして 長い爪を ガシッと 車に
何回も ぶつけてくる!
間違いない。
魔女は、隆一を
この夢の世界で
化け物という壁になり
永遠の眠りにつかせるつもりだ!
「ドリームキー… 貴様には 探せない」 隆一の耳に 魔女のテレパシーが聞こえた!
しかし
「まてよ
この時代には、ドリームキーが あるのか?だから魔女は、 僕をこの夢で 殺そうと 追いかけてくるのか?」
隆一は、車を
某ショッピングモールに停めて
走って
人混みの中へ逃げる。
人混みの中で人々は、つけてくる
青白い姿の魔女に気づいても
良いのだが、誰一人 気づかない!
魔女も
こちらを ずっとつけてくる!
牙を剥き出しにして 人々には
魔女の姿は、見えないらしい。
隆一は、エジソン13世が 言った事を思い出した!
(飴玉を 舐めるのではなく噛むと
自分の想像した年齢で1日 過ごせるのだ)
隆一は、魔女に向かって「この飴 かんでから 僕を
捕まえて みなよ! 疲れてるんだろ?」
そう言って 隆一は 最後の飴を魔女に
投げた!
これは、隆一が考えた 賭け
だった。
もし 魔女が 隆一の飴を舐めなかったら そのまま 飴の魔力を使うことなく
スルーされる
また 隆一が 飴を舐めて 他時代へ
行ってもいいが
その場は
魔女から逃げても
違う時代で生き残れるかは わからない!
隆一は 賭けに勝つ 勝たねばならぬという思いを込めて
魔女に 飴を投げた
魔女が飴を舐めてしまわず
噛まないと
魔法は、使えない 絶対 条件しかない その可能性は、わずかだが
魔女は、なんと飴をキャッチし
噛みだした
チェックメイト!
「赤ちゃんになれ 魔女よ~」
魔女は みるみる
小さくなり
赤ちゃんに なっていくではないか!
魔女を殺そうと思えば
殺せた
そして
今まで見てきた
摩訶不思議な夢を
今
魔女を仕留めれば
終わらせることが出来るだろう
しかし、
隆一は
なぜかしら
赤ちゃんに なってしまった 魔女に
なぜか 親近感と
可愛さを感じ
魔女を、産婦人科に届け、無理やり
引き取ってもらい
今まで
起こった 摩訶不思議な体験を 家族や友人に 話した!
信じてくれる人もいれば
信じてくれない人々もいるもんだな!
ある夜
散歩を していたら 怪しい影が
隆一に ついてくる。曲がり角を
急いで曲がり走った!
しかし
まだ怪しい影は、近づいてくる‥
後ろを 振り向いたら
な なんと あの魔女が
復活していて
「ドリームキーは、探せないよ~」
と言い
目から光線を出してきた!
隆一は、とっさによけた!
目の前の自動販売機は、石へと なった!
隆一は、追ってくる 魔女から逃げる
しかし再び 光線が飛んできた!
隆一は、
魔女を やはり仕留めるべきだったと後悔していた!
隆一は、藁をもつかむ気持ちで
エジソン13世から もらった ハンカチを投げたら、光線は、跳ね返り
魔女は、石化した!
隆一の気持ちとしては 今度こそ
この石化した
魔女を蹴り飛ばし
粉々に
砕きたい!
だが 魔女を倒しても ドリームキーを探さないと
結局 夢物語から脱出できないだろう。
もしかしたら
ドリームキーの謎を知るキーパーソンが 魔女かもしれない
現に
いつぞやの
夢では
助けられたし
魔女を
そのまま放置して 家へ帰った!
それから
数ヶ月後
木枯らしの吹きすさぶ 深い秋になっていた!
その日は、特に
風の強い日だった。
風と共に 家の窓ガラスが
カタカタ鳴った!
猫かな?
何かが ガラスを
すり抜けて
部屋へ入ってきた! なんと ボロボロのシャツに 青い顔 シルクハット 長い牙 赤いマント の 化け物が 入ってきた!
「うわーっ これって
夢か 現実か、
どっち?
ドッチボール」
と隆一は、叫び
ドッチボールならぬ 野球ボールを化け物に向かって投げた! バキ
シュー シュー
化け物の体から
煙が出る
「 う っ う っ 我ら ソウルバンパイヤは、
ソウルバンパイヤの長 健太郎様から
貴様を 生け捕りにせよとの 命令だったのだが ば 万事休す…か! 」
と 奇妙な映画のバンパイヤみたいな化け物が つぶやいている瞬間
いつも使っている
ドライヤーが
エジソン13世
そっくりの人形に
なっているではないか!
そうこうしているうちに
化け物は、飛び上がり 隆一を捕まえようと襲いかかる
刹那
隆一は エジソン13世そっくりの
人形を
投げつけたら
ソウルバンパイヤは、砕け散った!
こうして一件落着!
ただし
この夢では、ドリームキーは 手に入れられず
ソウルバンパイヤの長 健太郎?
もしかしたら
高校時代の親友
健太郎が
ソウルバンパイヤの長か!
まさか
いつぞやの夢で白竜王に
才能を認められ
健太郎が
ソウルバンパイヤの新しい長に なる夢は 見たが
まさか、 本当に? 魔女だけでなく
ソウルバンパイヤまで 登場してきた
魔女は 本来は敵であり この 夢の中で
倒したら
ドリームキーが
もしかしたらゲットできたのかもしれない!
だが、
ソウルバンパイヤは? なんだかんだ言って
魔女は ソウルバンパイヤから
隆一を助けたいから 襲うふりした!
まさか
謎が謎を呼ぶ夢物語 まだまだ続く
夢日記として2005年に 書いた
短編集では あるが 現代では、一本の壮大なファンタジー超大作なので、
決して
2005年の夢で 魔女を倒して
はい 夢 終わり
だから
めでたし めでたし では 終われないだろう。
魔女を 敵=倒して終わりなら
この 壮大なファンタジー超大作が短編で終了してしまう!
だから
まだ 謎を残す感じに終わらせた!
従って
この話しでは
魔女は 倒されてない なぜに 倒すチャンスがありながら
倒されてないかが 今後の物語の鍵を握るでしょう。
親友健太郎が
ソウルバンパイヤという 魂を吸い取り いくらかの魔力を使うバンパイヤ種族の長に なるくだりが 気になる! まだ 健太郎が ソウルバンパイヤ王かどうかは、わからない しかし 親友だったのに
なぜに 隆一を生け捕りにするのか?
謎が謎を呼び込む
乞う御期待!