表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

雷の声が聞こえる。

 

豪雨の中、雷が鳴っている。


 教室の中で一部の女子が悲鳴をあげ怖がる。ぜんぜん平気だと自慢している男子もいる。


 雷以上に教室の中のほうが姦しい。いったい何をそんなに騒いでいるのか。


 騒然とした教室の中、一人冷めている。


 窓から外の景色を眺めながら、ふと物思いにふける。


 ‘雷もしゃべれれば良いのにな’


 雷ばかりがこうも怖がられたり、非難されたり、というのはいささかかわいそうだ。


 雷が声を出せたらどうなるだろう?


 みんなから避けられて悲しむのか、あるいは自分の恐ろしさを声高に主張して得意になるのか。


 そんなどうでもいいような思考にどっぷりと浸かる。


 帰り道。


 雷の音はだいぶ遠くなり、生徒たちもいくら平常を取り戻していた。


 遠くで雷が鳴る。誰も気にとめていない。


 しかし僕は違った。


 雷の音と同時に、何か言葉が聞こえた気がした。


 無論周りの人間の声じゃない。人の物でない、恐ろしげな声。


 ‘これって雷の声じゃないか?’


 そう思ったらいても立ってもいられない。僕は雷雲があるほうへと走った。


 雷雲はなぜか動かなかった。何時間か走って、ようやく追いつく。


 雷雲が不気味に光る。それを真下から眺める。


 次の瞬間、目の前が光に覆われた。


 その輝きに包まれながら、僕は何かの声を聞く。


 それは声にもならないような声で、なんだかとても……。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 思わせぶりで終わってますけど、特に刺激的なイメージを連想することはできなかったです。もっとはっきりした衝撃を描いた方がよかったでしょう。 雷が、何か、重要なことばを教えてくれるとかね。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ