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第二十四話 空からの邪魔者

 えー、こちら現場の凪。

 現在岩に隠れて空からの攻撃を防いでおります。どうぞー?


 ドンッ!!

 ドドンッ!!


 岩に石が当たり、鈍い音が響く。



(どうすっかな……)



 空を見上げる。


 届かない。

 ジャンプして殴るには高すぎる。


 飛ぶ?

 いや、空中戦は慣れてない。


 今周りにあるものは、岩。以上!


 さっきまで転がしていた、あの大玉。

 上に投げるか?いや、流石に無いな。

 持ち上げてる間にまた下衆どもが群がってくるに違いない。


 ぶるっと震え、また頭を悩ませる。


 ぽく、ぽく、ぽく、ちーん。



(……岩しかないなら、増やせばいい)



 にやり、と口の端が上がる。





 空からの攻撃の合間を縫って、俺は空へと浮かび上がる。

 鳥とちょうど同じ高さで止まり、周囲を見渡す。


 ーー距離は、このくらいでいいか。


 鳥の魔物たちが、警戒するように距離を取った。

 旋回しながら、こちらを見ている。


 いくぞっ!



「はぁぁあああっ!!」



 俺は地面へ急降下。

 一直線に、岩へ。



 くらえっ!ダイナマイトインパクトォオッ!(ただの踵落とし)



 ――ドゴォォンッ!!



 踵を、岩に叩き込んだ。

 衝撃が爆ぜる。

 巨大な岩が、一瞬で砕け散った。


 バキィンッ!!


 大小様々な破片が、周囲に飛び散る。


 拳大の石。

 頭ほどの塊。

 鋭く割れた破片。


 足元一帯が、石の海になった。



(よしっ!)



 しゃがみ込み、手近な石を掴む。

 ちょうどいい重さだ。


 空を見上げる。


 旋回する影。

 こちらを狙っている。



「……今度はこちらの番ですわ」



 構える。

 踏み込む。

 振り抜く。



「はいっ!」



 ――ヒュンッ!!


 石が、一直線に空へ突き上がる。


 ギャアッ!!


 一体、直撃。

 影がバランスを崩し、くるくる回りながら落ちてきた。


 ドシャッ!!


 地面に叩きつけられ、動かなくなる。



(当たるじゃん)



 もう一つ、掴む。

 投げる。



「はいはいはいっ!」



 ヒュンッ!

 ヒュンッ!!


 岩の破片を手当たり次第投げる。

 たまに近寄ってくる変態どもにも。


 破片は軽い。(当社比)

 軽いってことは、早く投げられるってこと。


 避けきれないよなぁ......。ニヤリ


 ギャッ!

 ガァッ!


 空中で、次々と影が落ちていく。

 楽しい。

 手近な石を、次々に拾う。


 投げる。


 投げる。


 投げる。



「はいはいはいはいはいっ!!」



 腕が、勝手に動く。


 踏み込む。

 腰をひねる。

 振り抜く。


 石が空を切るたびに、何かが落ちる。


 ヒュンッ!!

 ドシャッ!!


 ヒュンッ!!

 ドンッ!!


 空の群れが、目に見えて減っていく。


 野球ボールくらいの石。

 やっぱりそれが一番投げやすいな。


 小さいのを、拾っては投げる。

 拾っては投げる。


 なんか、的当てゲームやってる感覚になってきた。

 投げるの、たっのすぃーっ!



「はいはいはいはいはいはいはいはいはいっ!!」(笑顔)



 はいはいはいはいはいはいはいはいはいっ!!(アホ)


 頭空っぽで石投げを楽しんでいた、その時。


 ふと、上空のさらに奥。

 月明かりの向こうに、別の影が見えた。

 さっきの小型とは、明らかに違う。


 大きい。


 翼の一振りで、空気が揺れているのが分かる。



(……なんか、いるな)



 石投げを止め、シリアスな顔を作る俺。

 だめだまだ笑ってるわ。



 旋回する小型の魔物たちが、

 その周囲を避けるように動いている。


 まるで、主がいるみたいに。

 俺は石を握ったまま、空を見上げた。



「……次は、あれですの?」

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