【4章完結】古の番人、クロノスの強さ
今年最後の投稿です。
1ヶ月前から投稿を始めて、年内に累計1万PV突破することが出来ました。これもたくさんの読者様が読んでくださった結果です。本当にありがとうございます!
来年も完結まで投稿していきますので、よろしくお願いします!
拝啓 お父さん、お母さん。
最後の古の番人、クロノスのことを水属性の精霊王テティから聞くことになりました。
どれだけ強いんだろう…
「主は、クロノスが世界の時の番人だということは知っているのか?」
「うん、アストラルから聞いてるよ。古の番人の中で最強だって」
「その通りだ。…だか精霊王である私から見てもクロノスは強い。あの者に敵う相手がこの世界に居ないくらいにな」
「え、でも邪神とか神様たちには勝てないんじゃ…?」
「……クロノスは、神々と邪神の戦いの後に神により創造されているだろう?そもそも戦ったことが無いんだ」
「あ、そっか」
「アストラル、何故古の番人が目覚めたのか説明してくれ」
「我らが長い眠りから目覚めたのは、姫君がエレメンタル・コアを破壊したからだ。近付くことなく、無属性の魔法で倒し、その衝撃波で我らは目を覚ました」
「エレメンタル・コアを、無属性魔法で……主は侮れんな」
「だって、遅かれ早かれ倒さないと生命の木が危ないとか言ってたんだよ?!倒すしかないじゃん!倒した後にレヴィがエレメンタル・コアは生命の木の鍵だとか、古の番人のことを……なんだっけレヴィ」
「世界の破片だ。…神々が創造したのは知っていた。しかし目覚めるのはまだ先のことだと思っていたのだ」
「それはなんでそう思ったの?」
「古の番人が目覚めるのは、世界の危機が訪れたということだ。つまり、邪神が完全に復活した証とも言える。眠る神々に代わり、古の番人らが力を合わせ邪神を倒す役目を担っていたはずだが」
「……でも邪神はまだ完全に復活してないし、古の番人たちは闇属性に飲まれてるというか、操られてて自我を無くしてるよね?」
「……それだけ、闇属性の力が強まっているということになるな」
「仕方ないことだ。神々が創造した我らは闇属性を持って生まれた。言わば、神々の闇の部分がそのまま属性となったと言えば分かるだろうか?」
「闇属性っていう属性はその魔物とかの闇そのものが属性になるってこと?」
「そうだ。魔物は少なくとも邪神の影響を受けてしまっている。魔王も同じく、邪神の闇を受けてしまい自我を失っている。古の番人は神々が邪神から受けた闇属性をそのまま、古の番人にも与えてしまったのかもしれん」
「そう、なんだ…ってことは私の闇属性って……」
「姫君の闇属性は純粋な闇そのものであり、邪神が生み出す闇や魔物、我らの闇属性とは全く違う物になる。だから姫君は闇属性を持っていても力を奪われることなく、上手く向き合えているのだろう」
「純粋な闇……」
「クロノスでさえも、闇属性に力を奪われ自我を失っているというのに、主は強いのだな」
「テティ、そのクロノスってどう強いの?」
「あぁ、そうだったな。話が脱線してしまった。……クロノスの属性は光と闇属性持ちだ。そして、打撃と魔法を無効化するスキル、虚無の衣が常時発動されている」
「………なるほど」
そんなの、そんなのって……めっっっちゃ戦いたくなるスキルじゃん!!そういうのを待ってたんだよ!!ウッヒョォォォォオアアアッ
「……(主は表では冷静だが、内心はてんしょんが上がり壊れてしまった)」
「……フローラ、倒せそうか?」
「倒す!というか、絶対に従魔にしてみせる!」
「さすがのフローラでも倒せないんじゃないのか?」
「そんなことないよ、ジーク様。打撃と魔法無効化しても、突けばいいんだし」
「突く…?」
「そ!まぁ、期待してて!ねぇ、テティ。クロノスの他のスキルは知ってたりする?!」
「ま、前のめりだな主。…他のスキルといえば5つある。ひとつずつ説明していこう」
「クロノスの一つ目のスキルは?!」
「刻の巻き戻し、リバース・クロックだ。自身や対象が受けた現象(ダメージや状態変化)を数秒前に戻すスキルだ。このスキルはダメージを与えられたとしても、クロノスが指を鳴らすだけで無かったことにされてしまう」
「ほほぅ…!世界の時の番人なだけあるね」
「二つ目のスキルは停滞の牢獄、タイム・フリーズ・プリズン。指定した範囲の時間を完全に停止させるスキルだ。回避不可能のスキルで停止した時間の中ではクロノスだけが自由に動ける」
「お、おぅ…。ヤバめなスキルが来たね…」
「三つ目のスキル、刹那の断罪。光と闇の魔力を凝縮した時の刃を放つ。この刃を受けた者は存在していた時間を削り取られ、肉体が若返るか、あるいは老化して消滅する」
「…………マジ?」
「四つ目のスキルは未来視だ。そのままの意味で数秒後の未来を完璧に予知することが出来る。主がクロノスに攻撃しようとしても避けられてしまう、ということになる」
「…まぁ、そうなるよね」
「そして、最後の五つ目のスキルはクロノスの最終奥義、世界の終焉。対象の時間を零にする、つまり存在そのものを歴史から抹消する概念攻撃だ」
「世界の終焉…?自分の名前の最終奥義とか、クロノスって意外と厨二病なのかな…」
「主よ、厨二病とはなんだ?」
「レヴィ、知らない?」
「初めて聞いた言葉だ」
「厨二病っていうのはね、私の世界での思春期…特に中学2年生頃の子供に見られる、過剰な自意識や劣等感からくる背伸びした言動や空想、反抗的な態度などを揶揄する俗語のことだよ」
「ふむ…確かにその厨二病とやらがクロノスには当てはまりそうだな」
「最強の古の番人にしては、痛いというかいかにも自分が最強って思い込んでいるというか…」
「…そういうことだったのか」
「アストラル、どうしたの?」
「いや…まだ闇属性に力を奪われて無かった、神々に創造された当初を思い返していたんだが、クロノスの言動はどうも理解しがたかったのだ。『すべては必然。すべては我らが宿命』だの、『この世界の理を歪める力』だの言っていたと思い出したのだ」
「それは、立派な厨二病ですね……」
「……確かにあの厳格で堅物なクロノスがそのようなことを言っていたな。あの言動は厨二病というのか」
「テティも納得しちゃった…」
「お嬢がクロノスを厨二病と言い始めたからでしょう。まぁ、私もお嬢のその言葉を聞いて腑に落ちましたけど」
「ヴァイスまで…」
「主、若造とシエル以外は腑に落ちているぞ。クロノスのことを知る者にしか分かるまい」
「なんか、余計な一言を言った気がする。まだ会ってないけど、ごめんクロノス」
「姫君、クロノスのスキルを聞いた上で問う。……従魔に出来るか?」
「大丈夫!私を信じて、アストラル。古の番人が全員揃わないと邪神は倒せないし、この世界を救うことも出来なくなる。熾天使ミカエル様にも救うって約束したし、破るつもりも毛頭ないよ」
「姫君……」
「最後の古の番人と戦えるなんて、僥倖。……はっ倒してやんよ」
「…そ、そうか(沈黙から、放った言葉が低い声だった。これは、あるかもしれんな)」
「主、低い声になっていたぞ」
「おっと。これは失礼」
「フローラ、俺もクロノスとの戦いを見届けてもいいだろうか?」
「当たり前じゃん!ジーク様が見守ってくれるなら、頑張っちゃうから!」
「……楽しみだな。どのようにしてクロノスを従魔にするのか」
次回!5章開幕!クロノス戦に向けて、ダンジョンを攻略しようと思います
『また主と若造が甘い雰囲気になったな』
『姫君は無自覚なのだろう。あの一言で公爵が報われているということに』
『お嬢は無自覚ですよね。私たちが欲しい言葉をサラッと言ってくるんですから』
『それが主様の良いところでもありますよね。ただ強いだけでなく、相手にも配慮出来るところは尊敬します』
『だが、クロノスも主の被害者になってしまうに我は1票入れておこう』
『『我/私/俺も被害者になるに1票』』
『満場一致だな……』




