古の番人、アティの進化とこれからのこと
夜分遅くの更新になりました。
アティの進化を楽しんでください
拝啓 お父さん、お母さん。
優月です。今回はアティに進化アイテムを使おうと思います
その進化アイテム、水の精霊石の欠片!
私はアイテムボックスからそれを取り出す
「あ、でも…アティは精霊だからレヴィたちの時のように魔力を流し込むだけじゃ上手くいかないよね」
『そうですね。主様、無属性魔法を使ってみてください。そうすれば僕にその進化アイテムを使えるでしょう』
「無属性魔法…」
「姫君、思い付きそうか?」
「無属性魔法発動!─無属性付与進化の鼓動!」
水の精霊石の欠片をアティの額にかざすと、欠片は溶けるように吸い込まれていった。
私の無限の魔力が流し込まれた瞬間、アティの体が眩い蒼光を放つ。
光が収まると、そこには以前よりもずっと透き通った、まるでダイヤモンドが溶けたような輝きを放つアティがいた。
『主様、ありがとうございます。僕は進化出来たようです』
アティは以前よりも透明度が増し、体の中にキラキラとした星屑(おそらく私の魔力の結晶)が舞うようになっていた。今の猫の姿は、歩くたびに小さな蓮の花のような波紋が広がっている。
「可愛いね、アティ〜。能力は何か追加されたの?」
『付与された能力は2つです。1つ目は鏡面世界。この能力は水を鏡にして、敵の攻撃(物理・魔法問わず)をそのまま跳ね返すカウンター魔法です』
「え、……?カウンター魔法?試していい?」
『もちろん構いませんよ』
その言葉を聞いた私はアティと距離を取り、魔法を放つ
「アティ、カウンターしてみせて!火属性魔法発動!灼煌焔滅!」
アティにギ○グレ○ド級の火魔法が襲おうとした次の瞬間、肉球でぺいっと叩いただけで灼煌焔滅がこちらに返ってきた
「フローラ…!!」
私は風と光属性の混合魔法の光速結界で防ぐ。
「危なかった…」
『この魔法があれば、主様のお役に立てます。そして2つ目の能力ですが、記憶の奔流です。この能力は周囲にある水の記憶を読み取り、過去の出来事をホログラムのように空中に投影することが出来ます』
「つまり、録画のように見れることができるってこと?」
『その通りです。僕の記憶を通して主様たちにその記憶の映像を見せることが可能になりました』
「それは、後で見せてもらうとして…アティがもっと強くなっちゃったってことだよね。レヴィたちは進化したけど、1つずつしか能力が付与されなかったのに」
『……それは、魔物と精霊の違いだと思います。伝説の魔物であるレヴィも、古の番人であるアストラル、ヴァイス、イグも魔物です。精霊の僕は彼等よりも潜在魔力が遥かに多いのです』
「ってことは、精霊も簡単に契約出来ないってこと?」
『そうなります。精霊の姿を見ることが出来るのは、限られた人間だけで一般的には見ることは出来ません。主様とその婚約者は、潜在魔力が多いので僕のことを認識できますが』
「主は魔力∞だからな。我らよりも桁違いなのだ。見えて当然だろう」
『……主様は本当に規格外であり、この世界からすれば異端者です。ですが、だからこそ世界を唯一救うことが出来るのでしょう』
「アティ…でも、なんでジーク様はアティを見ることができたの?」
「…確かにそうだよな。俺はフローラよりも潜在魔力は低い。他の人と比べればある方だが…」
『可能性があるとすれば、主様の婚約者は熾天使ミカエルの愛し子だからでしょう。熾天使であれば、精霊のことを認識出来ますから』
「なるほどね…」
「フローラ、アティ殿は何を言ったんだ?」
「ジーク様は熾天使ミカエル様の愛し子だから、アティのことを認識出来たんじゃないかって」
「そうか…ミカエル様の……」
『しかし、精霊と契約するには膨大な魔力が必要となってきます。本来ならば、人が精霊と契約することは出来ません。不可能です。中級や下級であれば、人でも契約することは可能です。精霊の中でも魔力は低く人の魔力を下回る場合がありますから』
「ならジーク様も精霊と契約出来るんじゃ…」
「精霊と契約…?」
「アティ、精霊と人が契約したら何か効果とかあるの?」
『そうですね…人と精霊が契約をすれば、お互いの魔力がリンクし共有され契約者の魔法の威力が強くなります』
「メリットしかないやつ…」
『属性の相性が良ければ、より強化されますね』
「ジーク様!精霊と契約したくない?!」
「してみたいけど、精霊なんてそう簡単に会えないはずだが…」
「探そうよ、精霊!ジーク様が強くなるところ見たいなぁ…」
「探そう。今すぐに」
『…また若造をやる気にさせたな。主は手のひらの上で転がすのが上手いのだな』
え?何の話?
『無自覚なのか…』
『レヴィ、姫君が無自覚なのは今に始まったことではないではないか。無自覚に公爵のやる気を引き出したり、トキメかせたりしておるだろう?』
『それもそうだな』
レヴィとアストラルは何を言ってるの?
『お嬢は天然ですね…。どうかそのままでいてください』
ヴァイスまで……
「フローラ、精霊が居る場所とか分かるのか?」
「えっ?!…アティ、知らない?」
『知っていますよ。主様の婚約者の属性は水と光ですよね。……では水属性の精霊、中級や下級を探すのが良いでしょう。精霊は一つの属性しか持ちませんが、精霊王になると二属性持ちになります』
「精霊王って強いんだよね?」
『えぇ』
「戦ってみたいな」
「「?!」」
「何を急に言い出す、主よ!お主とて精霊王と戦うなど敵うわけがなかろう!!」
「そんなのやってみないと分からないじゃん」
「姫君、止めておけ。精霊王となると流石の我でも全力を出しても勝てるか分からん相手だ」
「アストラルに勝った私なら、大丈夫でしょ」
「どこから出てくるのだ、その自信は…」
『主様、悪いことは言いません。精霊王と戦うのは止めておいてください。アストラルが言っていたでしょう?精霊王の強さは一国を数秒で沈める力を持っていて、熾天使ともやり合えてしまう強さだと』
「だからこそ戦ってみたいんだって!そんなに強い相手なら不足無し!」
「主に何を言っても無駄なようだな」
「……どうする、レヴィよ」
「アストラル、ここは主に従うしかあるまい」
「姫君の好奇心は誰にも止められぬのだな」
「ジーク様の精霊を探すついでに私は、精霊王と戦えるなら戦いたい!アティ、探しに行こうよ!」
『………どうなっても知りませんからね』
「精霊王よりもアティは強いんでしょ?アティを精霊契約出来た私なら勝てるって!」
『………』
「アティ、諦めろ。こうなった主は止まらん。大人しく精霊を探しに行くぞ」
「本当に逞しいな、フローラは」
「若造、こんな婚約者で良いのか?」
「こういう所も含めて俺は彼女のことを愛していますから」
「貴様も変わり者だな」
「それくらいでないと、フローラの婚約者として成り立たないですよ」
「言うようになったではないか」
「フローラのおかげです」
次回!水属性の精霊を探しに行ったら、精霊王と遭遇してしまいました
精霊王と戦えるかもしれない、ヤバい、テンション上がってきたァ!!
『何故、てんしょんが上がる…』
そんなの、ロマンだからだよ!レヴィ!
『何がろまんだ』
精霊王と戦えるなんて、異世界ならではでしょ?!精霊王って味方ポジみたいなところあるけど戦えるなんてアツすぎる展開でしょ?!
『お主だけだな。そのように捉えるのは』
絶対契約してみせる
『目的はそっちか…』




