邪神の前に魔王が居ることが判明しました
拝啓 お父さん、お母さん。
この異世界には魔王が居るそうです!
テンション上がってます!!ひゃっほう!
『主君は何故てんしょんが上がっているのだ?』
だって、イグ!魔王だよ?!魔王!そんなのテンションが上がるに決まってるじゃん!!
『そういうものなのか…?』
そういうものなの!!
「ってことで、レヴィ!kwsk!!」
「待ってくれ、フローラ。話の腰を折ってすまないが説明してくれ」
「…あー…えっと、レヴィから魔王の話を聞いたらテンション上がって…」
「魔王?フローラは魔王を前にしてもテンションが上がるんだな…」
「ジーク様はテンション上がらないの?」
「上がらないな。魔物を前にしても臆さないフローラが羨ましいくらいだ」
「魔物が怖いとか?」
「怖くはないさ。ただ、古の番人や伝説の魔物を目の前にすると臆してしまうんだ。…俺は魔王を目の前にしたら動けなくなるかもな」
「そんなこと……」
「若造の言葉には一理あるぞ、主。魔王こと、アザゼル・ヴァレンティンは邪神直属の眷属であり、我よりも遥かに強い。闇属性であり、運命の裁断という能力は、相手の運命の糸を一時的に切断し、あらゆる法則から逸脱させてしまうのだ」
「レヴィ、分かりやすく言ってよ。難しく言わないで」
「つまりだな、常識やルールが一切通じない、予測不能な攻撃ということだ」
「ってことは私が展開する結界とかも貫通するってこと?」
「そういうことになる」
「それは手強いなぁ…」
「本当にそう思っているのか?」
「思ってるよ」
そんなの、倒しがいがあるじゃないか!!ますますテンション上がってきたー!
『やはりこうなるか…』
『姫君らしい。レヴィよ、魔王がどこに居るのか分からないのか?』
「主、魔王に会うとしても今はおらんぞ」
「えっ?!魔王は城の玉座の間とか、その場で待つのがポリシーじゃないの?!」
「何を言っているかは分からんが、待つわけがないだろう。魔王は人間界で何者かに成り代わり、人間界から部下の魔物を送り続けているのだ。まるで誰かを探しているように躍起になっているがな」
「……レヴィは魔王の部下なの?」
「…昔の話だ。今の我は主の従魔になっている」
「伝説の魔物でも、魔王側に付いていたんだ。へぇー…」
「我が伝説の魔物になったのは500年も前の話だ。今より500年前だ。魔王の命令により、人間界へ魔物による進行が始まった。我ら魔物は人間界のあらゆる国を破壊し続けた。だが、熾天使の介入により我ら魔物は遠ざけられたのだ」
「つまり、レヴィはその時の功績か何かで伝説の魔物になったと?」
「そういうことだ。熾天使は現在まで人間界の平和を守り続け、人間から信仰されるようになった。……若造もこの話は知っているだろう?」
「…そうですね。俺の光属性は熾天使ミカエル様から授けられたと母から聞いています。熾天使が愛し子と認めた証だそうです」
ジークベルト様は知ってたんだ!…なんかモヤモヤする。
「……若造、主に何故そのことを言わなかった?」
「それは……このことは他言無用だと母から口止めをされていたので…」
「私のチート能力は聞いてきたのに…(頬を膨らませる)」
「ごめん、フローラ。拗ねないでくれ。フローラにはちゃんと言うつもりだったんだ」
「………」
「本当だから、あんまり睨まないで欲しい。フローラに嫌われるのは堪えるから…」
「……抱きしめてくれたら、許す」
「…ありがとう、フローラ」
ジークベルト様はそう言って後ろから優しく抱きしめてくれる
「ところで、主よ。連携技はどうするのだ?」
「今から習得するの。レヴィたちも習得してよね!」
「連携技が無くとも、お主は余裕だろう」
「連携技があった方が燃えるの!皆で連携技出したいじゃん!ロマンなの!!」
「レヴィ、主君がこう言っているんだ。やるぞ」
「……主に免じてやるしかないのか」
各自、また連携技を習得するために魔法やらを打ち始めた
「ジーク様、私たちもするからね!!」
「…何をするんだ?腕立て伏せの意味は…」
「ジーク様の体力を測ってたの。3セットして疲れてない?」
「あのくらいはいつもの鍛練とそう変わらないから、平気だな」
「じゃあ、次は片手剣を構えて。剣に水魔法を纏わせてみて」
「……こう、か?」
ジークベルト様が構えてる剣の周りに水魔法がくるくると円を描くように纏わせていた
「そう!で、そのまま剣を振るう!」
「はぁっ!!」
ジークベルト様が剣を振ると、水魔法は鋭い刃となり敵をまとめて攻撃できるようになっていた
「敵がその攻撃を喰らっている間に、私が双剣で蒼渦の円舞曲で止めを刺す!」
「……フローラも新しい技を覚えてたんだな」
「ジーク様も出来たじゃん」
「…そうだな。……フローラのその技を見ると、また置いていかれそうだ」
「もうそういうこと言わないの!ジーク様と私の連携技が完成しそうなのに...ネガティブ発言、今後禁止だからね!もう一回練習するよ!」
「…(フローラは俺を信じてくれている。卑下していても無駄ということか。…信じてくれている彼女のためにも頑張らないとな)…連携技を習得出来れば、吹っ切れるかもしれないな」
「ジーク様!早く!」
「任せてくれ、フローラ」
「私とジーク様の連携技!双星の輪舞!!」
連携技を習得したようだ。
「できた、できたよ!ジーク様!!」
嬉しさのあまり、ジークベルト様に抱きつく
「…っ、(フローラが可愛い)あぁ、俺たちの技が出来たな」
「もう今日は日も暮れてきたし、明日お試しでクエスト受けて魔物を倒してみようね、ジーク様!」
「そうしようか。…そろそろ宿に帰ろう、フローラ」
「うん。レヴィたちも帰るよ」
「「御意」」
私たちは宿屋に帰り、部屋に入るとジークベルト様が後ろから抱きしめてきた
「ジーク様?」
「…………」
『…主よ、我らは魔物狩りをしてくる。連携技も習得してくる故、遅くなるかもしれんから先に若造と寝ていろ』
え?今から?
『お嬢に遅れを取るわけには行きませんから。アストラル、イグ、行きましょう』
『主君、強くなってくる』
え、ちょっと待って、?
『姫君、行ってくる』
まっ、あー…レヴィたちが窓から出ていっちゃった。なんで急に出ていくかな…
「…そんなに習得したいのかな」
「………俺とフローラの二人きりにしてくれたんだろう。俺がレヴィ殿たちに嫉妬していたから」
「…嫉妬?……念話のこと?」
「そうだな、俺抜きで何かを話したんだろう?熾天使ミカエル様の愛し子であることにフローラは驚いて居なかったからな」
「あ」
ヤバい。ジークベルト様が熾天使ミカエル様の愛し子だってこと、ミカエル様本人から聞いてたから驚かなかったことに気付かれてる。
「…もしかして、フローラは熾天使ミカエル様に会ったのか?」
「……いや、そんなわけないじゃん。何を言い出すのジーク様は。天界から人間界に降りてくること自体珍しいのに、わざわざ私に会いに来るわけ…」
「…フローラ、教えてくれ。熾天使ミカエル様にお会いになったのか?」
考えるんだ、私!!危機的状況から、脱するにはジークベルト様の意識を逸らさなきゃいけない。チェリーボーイのジークベルト様なら、上目遣いとおねだりでノックアウト出きるかもしれない。やるしかない!!
私はジークベルト様の方に体を向け、上目遣いをする
「……ジーク様、キスしてくれないんですか?」
「えっ」
どうだ、この涙うるうるの上目遣いでのおねだりは!!頬が徐々に赤く染まっていますよ、ジークベルト様
「…ジーク様からキスして欲しいです」
彼の首に両手を回す
「……っぁ、待ってくれ、フローラ。俺からキスはまだ早いというか…」
「どうしてですか?両想いになる前はあんなに積極的だったのに...」
「あ、あれは、年上としての威厳というか、プライドが…」
「…ジーク様から触れてくれないと、自信無くしちゃいそうです」
「………っ!フローラはものすごく魅力的だ。君に触れたいとずっと思ってる。だが、一度でも触れたら止まれなくなりそうだから...」
「………全然、良いのに」
「…あまり可愛いことを言って、俺を煽らないでくれ」
あ、ジークベルト様が公爵の顔から一人の男の顔になった。ギラついている感じ。
「……ジーク、様」
「………俺はフローラと結婚するまで触れないと決めているんだ。………これで我慢してくれないか」
そう言って彼は頬に軽くキスをしてきた
「……ジーク様は我慢できるの?」
「…我慢してみせるさ。軽々しい男だと思われたくないからな」
「…………一緒に寝るのもダメなの?」
「それはっ、…駄目じゃない」
耳真っ赤ですね、ジークベルト様。可愛いんだから
次回!ジークベルト様にいたずらをしよう!彼は耐えることが出来るのか?!おたのしみに!
レヴィたちが留守だから、ツッコミ来ないの寂しいけど今がチャンス!
ジークベルト様にいたずらしてみよーっと!何しようかな。上目遣いは効くから、こちょこちょとかキス寸止めとか?
これはいたずらという名の煽りだね




