レインボー・スパイダー、大量発生で駆除のクエスト開始です!
こんばんは!
皆さま、いつもありがとうございます!
新たな舞台、機織りの町タペストリアで、さっそくクエストに挑戦したフローラ。
しかし、フローラの混合魔法は誰でも使えるという天然発言が、従魔たちとジークベルト様を驚愕させます!改めて浮き彫りになる優月の規格外のチート能力にご注目ください。
そして、森を焼かずに済むよう、フローラが選んだのは双剣「灼煌斬舞」と、華麗な大技「灼炎の円舞」!
爽快な魔物一掃劇の直後、フローラの単独連携技「創世の終焉」が、邪神の復活を遅らせるという驚きの結果を招きます。
自分の力の差を痛感し、自信を失いかけるジークベルト様。フローラは彼の不安をどう打ち消すのか?そして、二人の絆が試される新たな試練が始まります!
拝啓 お父さん、お母さん。
虹色の蜘蛛が居るという、森にやって来ました。あ、昨日はジークベルト様と一緒にベッドで寝ましたが何もなかったです。本当に。
「……見渡す限り、木ばかり…」
「ちょうどレインボー・スパイダーのクエストが張り出されたからタイミングが良かったな、フローラ」
「そうだね。でもジーク様はS級冒険者なのにCランクのクエスト受けてもいいの?もっと難易度が高いクエスト受けた方が...」
「大丈夫。S級冒険者はどんなクエストも受けれるから」
「良いんだ…」
「レインボー・スパイダーは集団で行動する魔物だから、一匹見つければいいんだが見つからないな」
「じゃああの魔法使ってみるね!」
「あの魔法?」
「無属性と風属性の混合魔法!探求者の羅針!」
「フローラの手のひらにコンパスが…」
「…流石は主だな。混合魔法を使えるとは」
「誰でも使えるでしょ?」
「使えるわけ無かろう…人間は基本一つの属性しか持たんことを忘れてないだろうな?」
「あー…そうだったね」
「若造は光と水の二属性持ちだが、混合魔法は使えるのか?」
「…今のところ使えた試しは無いですね。使おうと思ってもフローラのように意図も容易く使えません」
レヴィがほら見ろみたいな目線を送ってきた。
えぇ…混合魔法なんて簡単に使えr
「姫君、簡単ではないからな。古の番人の我らでも混合魔法はクロノスにしか使えん。他の魔物も同様に使えんだろう」
「嘘じゃん…あ、探知成功した」
「………我も使えんが、邪神は使えるだろうな」
「まぁ、邪神だしね」
「お嬢は怖いもの無しですか...。驚かないとは」
「別に、驚くことでもないでしょ?あっちの方角にレインボー・スパイダーがいるって!行こう!」
「やれやれ…」
「レヴィ殿、フローラには驚かされますね」
「だな…」
南の方角に移動すると、虹色の蜘蛛が木に糸を垂らしてぶら下がっていた
「いた!!ここは火属性魔法を使いたいけど、森だからなぁ…」
「フローラ、光属性のあの雷魔法を使うのか?」
「んー…ありだけど、蜘蛛はスパッと斬ってみたいから双剣かな」
「え?」
「アイテムボックスの中に何か無いかな~、素材っ、素材~!あ、レヴィたちが取ってきてくれた素材使うね!」
「まさかまたあの魔法が…?」
「物質成形:即時細工!」
チーンっという効果音と共に出来上がったのは火属性の双剣。その名も灼煌斬舞!灼煌焔滅のような効果があるよ!
よくあるめっちゃ強い炎の双剣。刃の部分が炎みたいになっててかっこいい!
「フローラのその魔法は双剣まで作ってしまうのか…」
「「………」」
なんか皆、黙ってるんだけど。なんで?
「お主が規格外ということを改めて身に感じたのだ」
「え~?普通に魔法使っただけじゃん。魔法で双剣とか生成できるでしょ?」
「出来るか!!」
「レヴィ、大声出さないで...。レインボー・スパイダーに気付かれちゃったじゃん」
しかも他のレインボー・スパイダーも木の中から出てきたよ
「フローラ、さすがにこの数に一人で相手は…」
「大丈夫だよ、ジーク様。ここで待ってて」
私はそう言いながら軽く準備運動をする
「姫君、何をしているのだ?」
「準備運動だよ。双剣は片手剣と違って舞うからね」
「舞う、とは?」
「乱舞だよ、乱舞」
「「…は?」」
今度は皆、仲良く声が揃ったよ
「じゃあ、行ってきまーす!」
風属性魔法発動!疾風神速!
加速しながら、私はレインボー・スパイダーを目掛けて双剣をしっかりと握る
「喰らえ!灼炎の円舞!」
灼炎の炎を纏い、高速で全身を使い回転する技。全体攻撃が可能で一帯の蜘蛛を一掃した。
イメージはフィギュアスケートのトリプルアクセルを想像してもらうと分かりやすいかも。
「魔法を使わずとも、あそこまで出来てしまうのか…。主は底知れないな」
「フローラはまだ本気を出していないのかもしれませんね、レヴィ殿」
「そうだな、我との一戦の時も余裕を感じた。何か叫んでいたが簡単に我の攻撃を躱す実力の持ち主だ」
「レヴィも魔物の中でも強いはずだが、姫君はその時から強かったのか…」
「アストラルの時は主はどうだったのだ?」
「……魔法無効化だというのに、高火力の魔法を次々と放ち余裕を見せていたな」
「やはりか…あのような令嬢がいるとは、我はまだまだ世間知らずなのかもしれん」
「それを言うなら我もだ」
「古の番人は1万年ほど眠っていただろう」
「それもそうか…。公爵よ、姫君のような令嬢を見たことはあるか?」
「……いえ、ないですね。本来ならば、女性は魔物を目の前にして戦おうなど思う方は居ません。怖がるのが当たり前で誰かに助けを求める。……フローラも初めはそうだと思っていたのですが…」
「残念だったな、若造。主は怖がるどころかてんしょんが上がり、あのように意気揚々と乱舞する令嬢だ」
「…ですね。ですが彼女のそういうところも含めて愛していますから」
「主もそうだが、貴様も中々変わり者よ」
「褒め言葉として受け取っておきます」
「あと一匹ィ!!」
「お嬢は私たちの会話は聞こえてないみたいですね。あんなに夢中になってますから」
「姫君だからな」
「倒したようだな」
一匹残らず倒したから達成感あるなぁ…
「主、全滅させたのか?」
「レヴィ!ここら一帯の蜘蛛は倒したんじゃないかな。ドロップアイテムも回収済み!」
「……疲れてないのか?」
「全然」
「……そうか」
「フローラ、流石だな」
「ジーク様、これでクエストは完了になる?」
「完了だ。……でもフローラは倒し足りないんじゃないか?」
「よく分かったね」
「達成感は感じてるようだが、手応えは感じてないように見えたから」
ジークベルト様、観察眼あるね!蜘蛛といっても手応えは感じなかったんだなぁ…
「風と光属性の混合魔法!光速結界!」
西の方角からの攻撃を防ぐ。
間に合って良かった...皆、無傷だ
「敵襲か、フローラありがとう」
「ううん、多分大量に倒したから集団のボスが現れたのかも」
「あれは、レインボー・スパイダー亜種…」
アストラルが呟く
「亜種?!」
「主よ、なぜ目を輝かせるのだ…」
「今までの蜘蛛と違って、デカイ!目の色が赤から緑になってる!倒すしかない!!」
「フローラのテンションが上がりましたね、レヴィ殿」
「上がってしまったな…あの蜘蛛が可哀相に思えてくるわ」
「ちょっと戦ってくる!風属性魔法発動!疾風神速!」
「行ってしまったな…」
「アストラル殿、どうされました?」
「……亜種は邪神が目覚めない限り現れない魔物なのだ。現れたということは、邪神が目覚めたのかもしれん…」
「…そんな」
「アストラル。邪神が目覚めたと言っても、完全回復はしていないはずです。邪気をほぼ感じ取れませんから」
「……しかし一刻を争うな。姫君には早く残りの古の番人を従魔にしてもらわねば」
「邪神の復活を遅らせることは出来ないのか、アストラルよ」
「…クロノスなら可能だろうが、現状何も出来ん。こんな時に神々がいてくれれば…」
「創世の終焉!」
「「!!」」
連携技を自分一人で唱えレインボー・スパイダー亜種に放つと倒れた。双剣では大したダメージを与えられないから、魔法を放っちゃえって思ったんだよね。一気に四つの魔法を放ったの初めてでどうなることかと思ったけど上手くいったな...
「……今のは主一人でやったのか?」
「レアドロップアイテムだ!」
「……あの連携技をたった一人で。今の技で邪気を一切感じなくなりましたが、まさか…」
「…姫君には驚かされる。今ので邪神の復活を遅らせてしまうとは」
「………(フローラは凄いな。…俺は彼女と釣り合うのだろうか)」
「ジーク様!見て!レアドロップアイテムの虹色の布!」
「……あぁ、凄いなフローラは」
「………ジーク様、なんか考えてた?」
「考えてないよ」
「嘘、顔に書いてる。私はジーク様が居なきゃ生きてる意味ないからね」
「……フローラ、」
ジークベルト様は強く抱きしめて私の肩に頭を乗せる
「大丈夫。釣り合うとか釣り合わないとかじゃないよ。ジーク様は私と一緒に居たくない?」
「居たいに決まってる。俺はフローラ無しの生活なんてもう考えられないんだ」
「それで良いの。余計なことは考えないで。それでも不安になったりしたら、いつでも抱きしめて良いから」
「……ありがとう、フローラ」
「…ジーク様、一緒に私たちの専用技を生み出してみない?」
「……え?」
次回!ジークベルト様と新たな専用技を生み出せ!鍛練あるのみ!!
なんか落ち込んでるんだよね、ジークベルト様
『お主との力の差を感じたのだろうな』
ジークベルト様も十分強いのに…
『姫君は規格外だからな。思い知らされているのだろう。だが公爵はそんな姫君を愛していると言っていたがな』
葛藤してるのかも…ってことで、二人の専用技を生み出せば無問題だよね!
『なぜそうなるのだ…』
第32話、お読みいただきありがとうございました!
フローラの双剣「灼煌斬舞」による「灼炎の円舞」、いかがでしたでしょうか?チート魔法を封印してもなお、規格外の力を見せつけるフローラの無双っぷりは、見ていてスカッとしますね!
しかし、終盤ではシリアスな展開も。
フローラ一人で邪神の復活を遅らせるという偉業を達成したことで、「彼女の隣に立って、本当に釣り合うのだろうか」と深く悩んでしまったジークベルト様。彼はフローラを愛しているからこそ、力の差に苦しむのです。
そんなジークベルト様の不安を吹き飛ばすため、フローラが提案したのは、二人で作り上げる「専用技」!
次回は、最強の魔力を持つ優月と、天才的な剣技を持つジークベルト様が、愛と絆の結晶とも言える新たな連携技を生み出すための特訓回となります。
フローラのスパルタ指導が炸裂するのか?二人のイチャつき特訓になるのか?
次回、第33話をお楽しみに!




