番外編・レーヴィの思い
こんばんは!
昨日に続いて今回はレーヴィお兄さんの番外編です!
アシェルお兄さんとは違った感じにしてみました。どちらもフローラのシスコンには変わりありません(笑)
今回も2章の内容を少しだけ先出ししています。それでも良ければお読みください!
それでは、レーヴィお兄さんの番外編どうぞ!
俺たちの妹、フローラが記憶を失ってから彼女は明るくなった。今のフローラは生き生きしてて、楽しそうに過ごしている。そんなフローラがある日、俺にこう聞いてきた。
「お兄様たちは、私にそこまで溺愛してくれるのですか?」
と。フローラを溺愛する理由はちゃんとある。
「俺たちにとっては代わりなんていない、フローラは唯一無二の存在だからね。大切だしこんなに可愛いんだから溺愛して当たり前のことだよ!」
少し間はあったけど、フローラはまた聞いてくる
「レーヴィお兄様、私が今までの私じゃないとしても溺愛してくれるのですか?」
今までのフローラじゃない、ね…
俺にとって、俺たち双子にとってフローラはフローラのままなのにな。
「ふふっ…。フローラはおかしなことを言うね。もちろん今までのフローラとは変わったのかもしれないけど、些細なことだよ。アシェルも同じことを言うと思うけど、俺たちにとってフローラはフローラだから。敢えていうなら、前より表情が分かりやすくなったことくらいかな?」
「前の私は分かりにくかったですか?」
「そうだね。俺たちが笑ってと言っても中々笑ってくれなかったな…。俺の憶測に過ぎないけど、魔法が使えない自分を心のどこかで自分を責めて表情にでないようにした結果じゃないかな」
「………」
きっとフローラは魔法が使えない自分のことを責めて笑わなくなってしまったんだ。
そんな気に留めなくていいのに
「魔法が使えないことを誰も責めていないよ、フローラ。むしろ使えなくていい。その方が俺たちがちゃんと守ってあげられるからね」
フローラはキョトンとしたけど、すぐに微笑んでくれた
「…ありがとうございます、レーヴィお兄様」
「っ!フローラが俺に微笑んでくれた!!」
フローラが可愛くてつい自分の胸を抑える。
彼女がまた笑うようになった。これはいい兆しだ。これ以上に嬉しいことはない。
以前のフローラは魔法が使えず能力無しである自分のことを不出来な娘でごめんなさい...と謝ってばかりで、笑うことがほとんど無くなった
それが今では笑うようになり、何より楽しそうでそれが俺にとっては嬉しい。
…フローラに婚約者が出来た。その相手は隣国のラゼボ王国の公爵、ジークベルト殿だ。俺たち双子より一つ年下らしいけど、実力はあるようだ。
誓約書を書く際にサージェント家を訪れたジークベルト殿に俺は挨拶をする。
「アーチャー公爵。次男、第三部隊隊長レーヴィ=サージェントでございます。本日は、この婚約交渉の場を、王国の秩序を守るわたくしが、最後まで監督させていただきます。」
「レーヴィ隊長。貴殿の秩序が乱れることのないよう、私も最善を尽くします。…フローラ嬢のために、ね。」
油断も隙も無い男だ。…どうやら本気でフローラのことを想ってるらしい。
等の本人のフローラはジークベルト殿に対して恋愛感情は無いみたいだけど、これは時間の問題かな…
それから月日が流れて、エレメンタル・コアを見事討伐したジークベルト殿と、新たに従魔が増えているフローラ。……フローラの顔つきが変わってる。アシェルも気付いたようだな。俺たちの妹が公爵のことを好きになったと。
アシェルがジークベルト殿に勝負を持ちかけ、フローラと二人きりになったとき、フローラの顔を見てなんとなく察した瞬間、俺は思った。いい加減フローラとジークベルト殿の婚約を認めないといけないと。…そんな中焦ってるフローラも可愛い
「焦る必要はないよ。フローラの気持ちを踏みにじるようなことをしたら、俺でもジークベルト殿のことを許さないから」
「冗談、じゃないみたいですね…」
「俺にとってフローラは大切な妹なんだ。当たり前のことだよ」
アシェルのように俺は邪魔はしない。静観しながら見守るだけだ。
俺たちの大切な妹であるフローラが幸せでいてくれることが、俺にとっても幸せだから。
頬を赤く染めて照れているフローラも可愛いっ!!
お読みいただきありがとうございました!
皆さんはアシェルお兄さんとレーヴィお兄さんだったらどっち派ですか?良かったらコメントや感想で教えてください!
作者はレーヴィお兄さん推しです。一卵性の双子なので顔はそっくりなんですけど、性格が違うので…冷静沈着なレーヴィお兄さんに1票(笑)
それでは明日更新の番外編でお会いしましょう!




