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【1章完結】眠れる婚約者と無属性の真価。そして秘めたる想い

【第20話】眠れる婚約者と、無属性の真価。そして秘めたる想い

「うっかりさん」の優月ちゃんが最高の舞台を手に入れました。眠ってしまったジークベルト様とレヴィを救うため、ついにチート能力を全開にした無双が始まります!ド○クエ最強呪文の当て字を叫びながら、伝説の魔物に挑む優月ちゃんのゲーマー魂に燃えてください!そして、絶望的な危機を乗り越えた先には、もどかしくて甘い、二人の関係を決定づけるロマンスのクライマックスが待っています…!ついに第1章完結です!

拝啓 お父さん、お母さん。

ボスが現れました。私は今非常にテンションが高ぶってます。試したい魔法を試せるからね!

ひゃっほう!!


『主よ、早く封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)を倒してくれ』


倒さないよ。従魔契約しようと思ってるんだから!


『はぁ?!何を馬鹿げたことを考えている?!こやつは魔法が無効化されるんだぞ。例えお主でも従魔契約など出来るわけ無いだろう』


不可能じゃないんだな、これが。

優月ちゃんのゲーム知識をもってすればできるし、ボスの魔物を従魔にする展開なんてRPGをしていれば、誰だってしたいことだよ!!

しかし、従魔契約するとなると…魔法を試したくなるよねぇ…。無効化されるなら尚更チート級の魔法を打ちまくりたい!でもジーク様に見られるかもしれないし…


『お主の好奇心故か…』


「フローラ、危ないっ!」


「おっと」


ジークベルト様の声のおかげでボスの攻撃を避けることができた。


「ありがとうございます、ジーク様」


「…っ?!(あの攻撃をいとも容易く避けた?)」


「ジーク様、右腕がっ!」


「石化が始まってしまってるが、まだ大丈夫だから」


「とりあえず早くなんとかします!」


よし!封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)に眠り攻撃が効くか分からないけど試すまで!


無属性魔法発動!無属性(ノーブランド・)結界(シールド):静穏(カーム)


レヴィとジークベルト様が結界に包まれると、深く眠ってしまった。肝心の封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)には効かなかった。が、動きが止まる。


「あっ、うっかり二人を眠らせちゃった。これは仕方ないよね、私ったらうっかりさんっ!とりあえず石化が進んでる二人を救出しないと!」


無属性魔法発動!無属性(ノーブランド・)破壊(ブレイク):局所(ローカル)崩壊(デモリション)

私は心の中で唱えて、指をパチンと鳴らす。

すると、二人を拘束していた根が破壊され地面にレヴィとジークベルト様が倒れ込む。


救出した二人が倒れ込んだ後、防御に特化した無属性結界:絶対防御の中に移動させる。


「ジーク様とレヴィは結界の中に眠ってもらってっと、……じゃあ、やりますか」


私は拳を左手に当てて笑ってみせた


封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)は動き始める。攻撃を避けながら私はチート級の魔法を当てていく。


「無効化してみせろ、封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)!まずは火属性魔法発動!灼熱煉獄!」


全ての樹縛を灰爆に帰す根元的な炎で攻撃してみたが、無効化された。メ○ガ○アー級の魔法なのに効かないのか…面白い!


「次はこの魔法だ!水属性の魔法発動!絶対氷葬!!」


時間や空間を凍らせ、一切の動きを封じる氷雪。マ○ャド○スを喰らわせたのに少ししか止まらなかった。……もしかして効いた?


「火、氷、ときて!次は光属性魔法発動!神滅天雷!!」


概念そのものを焼き尽くす、天からの一撃!ギ○デ○ンを封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)に直撃すると、魔法が効いたのか太い根が破壊された。


「よっしゃぁっ!あれを準備しなきゃ。無属性魔法発動!物質成形(クイック)即時細工(クラフト)!」


私はすぐさま契約に必要な純度の高い魔石を作ったが、攻撃を止めなかった。


すごく楽しい!!無効化されない今しかない!


封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)!この魔法を受け止めてみせろ!!光属性魔法発動!虚無崩落!」


物質の原始結合を破壊し、中心から全てを消滅させる爆発、つまりイ○グラ○デ!!


封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)の核が壊れた!今が好機!」


私は封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)の核をめがけて走りだし、作った魔石を押し込みながら魔法を発動させる


「対象は封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)!我の従魔となれ!無属性魔法、無限(インフィニット・)誓約(ボンド)!」


私の魔力が対象の封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)を魔力の奔流で塗りつぶしていく


魔力を完全に塗りつぶしたのか、封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)は白銀の巨大な狼になっていた。


「色が黒から白銀の立派な姿になっちゃった…」


『……今この時より我の姫君であるフローラに忠誠を誓おう』


「狼が喋ったァっ?!」


『今しがた契約したのだ、念話が出来て当然のことだろう』


「えっと、なんで私たちを襲ってきたの?」


『姫君がエレメンタル・コアを倒しただろう。それがきっかけとなり、我は目覚めてしまった。眠りを妨げた者に攻撃をするのは当たり前のことだと思うが?』


「なんかデジャヴ!!」


『姫君、我の名前をつけてくれないか?』


「名前?………じゃあ、アストラル!どう?!」


『アストラルか…気に入った。……しかし姫君よ、貴女の力は規格外だ。我の魔法無効化を凌駕する力は一体…』


「私の従魔になったから言うけど、チートなの。魔力∞で全属性の魔法も使えるし、従魔契約もできるし、アイテムボックスもあるし、それらの能力を隠蔽するスキル、空位(エンプティ・)(シェル)があるからね」


『……そうだったのか。世界の均衡を乱しかねない壮大な力だな…。隠蔽する理由は?』


「平穏に過ごしたいからに決まってるでしょ?私は、目立ちたくないの!」


『だからあの者たちを眠らせたのか』


「レヴィは私の能力知ってるけどね」


『レヴィ…?まさか、シャドウ・リヴァイアサンか?』


「せいかーい♪アストラルと同じ伝説の魔物だよ!」


『姫君の魔力∞の力は恐ろしいな…』


「アストラル、小さくなれたりしない?その大きさだと目立つし…」


『姫君の望みとあれば、小さくなろう』


アストラルがそう言うと、肩に乗れそうな小さい狼になった


「可愛いっ!狼を肩に乗せられる日が来るなんて嬉しいっ!」


『姫君よ、それは良いが…起こさないのか?』


「え?………あっ!!そうだった!レヴィとジークベルト様を起こさないと!!」


結界を解除し、レヴィとジークベルト様を起こす


「レヴィ、起きてー!起きてってば!」


「……ん?主、封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)はどうなった……?!」


『起きたか、レヴィ』


『貴様!まさか封魔(バインド・)樹縛獣(アストラル)か?!なぜ、主の肩に乗っている?!』


『姫君が我の主君となったからな。アストラルと呼ぶが良い』


『……本当に契約してみせるとは』


「ジーク様、起きてください!ジーク様?」


呼び掛けても起きないんですけど…


『姫君、口付けをしてみたらどうだ?』


「口付けぇ?!えっ?!」


『顔が赤いぞ、主』


「だ、だって…ジークベルト様を助けたいって思ったのは、愛してくれる大切な人を失いたくないって、好きって自覚したから...」


「やっと自覚したのか。ならば問題あるまい」


「無理無理無理!!」


「姫君がこの者に口付けをすれば右腕の石化も解けるんだがな...」


「嘘でしょ…?そんな、ハードル高すぎだって…」


「もどかしい!!」


「ちょっ、レヴィ?!…わっ?!」


レヴィに押され、ジークベルト様に覆い被さるように倒れてしまった。

……ジークベルト様の唇が私の唇にあたって...


「~っ?!」


すぐさま体を起こしジークベルト様から距離を取ると、彼が起きたようだった


「………フローラ、?なんでそんなに離れているんだ?それに肩に乗っている魔物は一体…」


「その、私の新しい従魔です!は、離れているのは…別に意味は…」


「石化を解いてくれたのはフローラだよな?……ありがとう」


「ヒュッ、いえ、ドウイタシマシテ…」


なんだろう。今までも微笑みの爆弾の破壊力は強かったけど、好きって自覚した途端、まともにジークベルト様のことを見れない!


『若造に好きと伝えないのか?』


言えるわけないでしょうがァ!!


『お主と両想いだろう?』


違う、そうじゃない。ジークベルト様は私、優月じゃなくてフローラが好きなだけで...


『そうは見えんが』


いつの間にか近くに来ていたジークベルト様に優しく抱きしめられる


「フローラ、君に助けられてしまったな。…情けないよな」


「そんなことは…」


「俺がフローラを守るべきなのに...」


「ジーク様、落ち込まないでください。私は、ジーク様を守れて嬉しいんです。お互いのことを守ることは悪いことではないでしょう?」


「フローラ…」


「………それに、今回もジーク様はかっこ良かったですよ」


「そう、か…ありがとう、フローラ」


そう言うと、ジークベルト様は私の頬にキスをしてきた


「っ?!」


「可愛いな…。もっと君に近付いたら駄目か?」


「ジ、ジーク様っ…?」


「ずっとフローラに触れたいと思っていたんだ。…一目惚れした時からずっと。……俺の目にはフローラともう一人しか映っていない」


「もう一人…?」


「あぁ。フローラの中に居る誰か、だ」


おっとぉ…?この展開は?


『主の言うふらぐだな』


待って?!いつのフラグ回収なの?!


次回!2章突入!フローラ、サコヴィナ王国の第二王子と邂逅する…?!


えっ?!馬と鹿の第一王子は?!


『姫君、第一王子は留守のようだな』


留守?!なんで留守?!


『探る必要があるな…』

ご愛読ありがとうございます! 第1章・完結です!

無属性チート全開での無双、そしてまさかのアストラルとの従魔契約!最強の盾を手に入れ、これで優月ちゃんの平穏は盤石…と思いきや、まさかのジークベルト様からの告白(?)と、「フローラともう一人」という核心に迫る爆弾発言!!もどかしすぎる恋心が炸裂して、もう優月ちゃんは平穏ライフどころではありません!

次回より、第2章「この世界の真相に迫る」編に突入します!

新章の開幕を見逃さないよう、ぜひブックマークと評価をしていただけると嬉しいです!


【お知らせ】

急で申し訳ないですが、2章を書くために充電期間として1週間本編の更新を止めさせていただきます。すみません...。その代わりに番外編を投稿していくので、良ければ読んでみてください!2章である21話は今月の30日の19時に更新します!何卒お願いします!

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