表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/11

貴族が暴れてます

アクティブユーザー&PVが100超えたね〜やったね〜

試しに文字数多めで書いてみたけど投稿おくれちった

大体2倍の5000文字を目指した。

読者が共感する主人公の行動動機か…

文字数(空白・改行含まない):5592字

 周りの雰囲気とは相反して、天使告白告白事件から被告人を除く二人は熱々の質問攻めを敢行した。


「着いたぞ、陛下に謁見といきたいところだが、使徒様にはいろいろと説明をしておいた方がいいだろう、無礼を働かれて私の首が飛ぶのは困る。それに、我々が把握しておきたいこともあるのでな」


「そろそろ大人しくしようぜ」と理久による鶴の一声。


 それもそうか、と言うことで俯いたままの例の人は置いておいて話を聞く。



「まずは現状の説明といこう」


 そう言い老齢の男は、舞踏会の会場になりそうな広さと装飾を持った部屋に招いた。

 中にはすでにかなりの人数が居た。部屋の見た目に負けない主張した服を着ている貴族と思われる者、メイドや執事と言った宮仕え、騎士、魔法使い、白衣を纏った研究者のような見た目も居た。


「礼は気にしなくていい、非公式な場だからな。」


 沈黙の中、明らかに使徒たちを値踏みするかのような冷たい視線を送る者もいれば、好奇心を隠そうともしない者もいる。

 そして、そんな地獄に足を踏み入れた。









 なんとか長ったらしい話を最後まで聞いた。


 今の季節はもちろん冬。冬では侵攻が難しく魔王軍が来ないので、春の大規模攻勢へ向けて今使徒を召喚したそうだ。

 冬から春の雪解けまでは訓練期間だ。


 地理的な話も説明された。魔王によってその大半が支配され、ほとんどが魔族によって構成される西大陸、そして、人類や他の人種がいる東大陸、獣人によって構成されており人類が入植し開発している南中央大陸。一部に魔族の活動も確認されているらしい。


 人種は、ドワーフ、エルフ、獣人、少数の種族をまとめて亜人、魔族そして人間の約六種。魔族を除く五種を人類五種という。

 

 そして現在、東大陸の人間の国、アルトリア王国に召喚された。

 王国は島国で魔王軍との主戦場たる東大陸西部ではなく真逆の東大陸最東端に位置する島。

 大洋を挟んで西大陸があると言われているが、その大洋はよく荒れるらしく魔族がくるような脅威は無いそう。それでも局地的に戦闘が発生するらしい。


 地球で言えば、大西洋と太平洋が逆になったイギリスみたいな立地かな?


 ここからは歴史の話だ。現在、人類五種は苦境に立たされている。それは過去でも同じだった。そして過去の人類種はその苦境を越えることが出来た。


 召喚した勇者と使徒によって。


 勇者は東大陸に居た魔族を殲滅し平和を訪れさせた。


 じゃあどうしてまた魔族と殺り合ってるのか?


 東大陸に存在した魔族"しか"殲滅していない。本拠地の西大陸と魔王は叩けなかった。


 それが原因で現在、二度目の侵攻に遭っている。


 じゃあどうして西大陸に行かなかったのか?


 一度目の使徒召喚は100年以上前で外洋航行技術が不足していたから。


 要は二番煎じってワケで使徒を召喚した。歴史はイマイチ分からなかったぜ……

 違うことは、今の人類は臥薪嘗胆を掲げ、外洋航行技術を手に入れた今、魔族を滅ぼそうと頑張ってるとこか。


 今は、説明が終わり、生徒会長を代表とするクラスから王国の権力者に対する質疑タイムです。もう佳境で、終わりが近いですけど。


「では、最後の質問よ。私たちが帰ることが出来る見込みと時期はどうなるのかしら?」


 聖職者といった風貌の男が答えた。


「現在、過去の使徒帰還に使用されていた、大規模術式の解読を行っています。解読の完了時期は未定です……また、術式を起動させる為に必要な魔力を収集するのに20年ほど、それか魔王の魔力を利用する必要があります」


 一部の生徒の顔が青褪めるのが見えた。召喚されてからある程度の時間が経っており、そこまで取り乱すような状態ではなかった。

 それは、心の安定から来るものか、絶望から来るものか、どちらかは大体分かる。


 魔王を討伐しないと少なくとも20年待ちか〜

 予約殺到中の人気店的な?理久の転移は使えないかな?


 視線を送ってみるも顔を横に振られた。


 無理か。

 いざとなったら20年待ちでいいけどこの国と魔王が許さないだろうな……

 討伐しか道はないか〜

 実感が湧かないので考えがだいぶ緩い。


「そう…一つ言わせてちょうだい。」

「貴方たちの召喚は、拉致と同じよ。異世界の人間として、文化の違いを考慮してたして、それでも変わらないこと。だから戦えない子が出ても全員同じ待遇にすること。拉致をする犯罪者から皆を守るためにこれだけは譲れないわ」


 キッとした表情と、覚悟を決めた目で睨み、ゆっくり、言って聞かせた。

 ウチの生徒会長本当に有能。ありがたてぇ…ありがてえ…


「その言葉、肝に銘じておく」


 少し白髪がかった背丈の高い軍人はそう言って、特に気にした様子はなく次の話題へ移った。



     ◇  ◇  ◇



 恙無く話は進んでいき、今は職業と恩典の鑑定が行われている。女神から教えて貰った、自己申告制にしろ、と言ったことは通じなかった。

 既に自分は済ませて、知り合いとの雑談に興を乗らせようと知り合いを探していたとき―――


「ねえ、キミ」

 若い女性の声が聞こえた


「どうやら錬金術師だってね?どうだい、うちの助手に――錬金院に所属する気はないかい?」


 少し辺りを見渡してみた。

 鑑定が終わったメンツはどうやらいろいろと勧誘?や質問?を貴族たちから受けていた。

 謁見すらしていないのにこれはフライングが過ぎるのでは?王様どこいった?謁見は?


「おお、君は剣士の才能があるのか!素晴らしい、ぜひ世界の安寧のためその力を使ってくれ…ところでなんだが、ウチにも騎士団があってな…」


「はじめまして、私は――」


「ああ、勿論だとも!君のご友人もぜひ我が家が迎え入れよう!」


 そこには、使徒という圧倒的な戦力を自分の陣営へと引き入れようとする人間たちの、静かながらも熾烈な戦いが繰り広げられていた。

 それでもそれは水面下での戦い、目の前の研究者ほど直球なものではなかった。


「キミは錬金術師だろう?錬金院に入れば最上級の環境で、知識を手に入れ、技能を極めることができる。それに魔法触媒に困ることはない。入っておいた方が良い、いや入るべきだ」


 錬金院がまだよく分からない組織だからこそ、慎重に行ったほうがいいよね?政争に巻き込まれたくないよ?この周りの感じだと派閥が群雄割拠してるよね?


「うーん…不満かい?」


 熱心に勧誘を続けているのは、長く、最低限度に整えられた茶髪の、汚れた白衣を着た女性だった。

 目に隈があって、こっちまで不安になってくる健康状態である。


 でも、話を聞く限り…別に入ってもいいんじゃないか?錬金術師である以上錬金術で生きていくんだ、環境は良い方がいいに決まってる。

 ただ自分の勘だけが、行くな。と告げている。気が、する……

 保留。


「あ、そう言えば自己紹介がまだだったな。あいにく社交というものに私は疎くてな、まあいい」


 白衣と中に着ていたカーディガン、姿勢を整えて咳き込む。


「私の名前は、フェルステラだ。一応貴族をしているが、そこまでのものじゃない。錬金院で錬金術の研究をしている、端的に言うと勧誘をするためにここへ来た」


「まだ考えさせてください」

 時期尚早だからゆっくり、慎重にいこうね。


「え、そうか…錬金院だぞ…?権力あるんだぞ?つよいんだぞ?少しだけでも…どうだ?」


「そう言われても、錬金院というか、錬金術ひいては魔法そのものを私は知りません。だからまだ判断は……」


「ああ、そうか…君たちの世界は我々とは技術基盤も文化も違うのだったな…まあ勧誘を止めるつもりはないが」


 頼むから…一旦、一旦でいいから引いてくれ…考える時間を…


 そんな攻防を広げていると、少し向こうの方が騒々しかった、何だか揉めあってるご様子。


 甲高い悲鳴が上がる。


「この者を殺せ!!」


 そんな怒号が上がった、尻もちをついた黒髪の少女と金髪の貴族が目に入る。鑑定をしていたようだ。


 おいおい、なんだよあれ。というかこの状況で鑑定を受けてるのってウチのクラスメイトでは?


 あれ?やばくね?知り合い死ぬ?


「この者は邪神の寵愛を受け、人類種と敵対している裏切り者だ!捕らえよ!」


 そして少女の周囲は瞬く間に衛兵によって埋め尽くされた。

 だが、すぐには殺されなかった。

 相手は子供…だがそれは邪神の寵愛を受けている。

 警戒があるのは当然だった。たとえ相手の戦意は、精神状態は、泣き崩れていたことが表していたとしても。邪神の力によって何が起こるかは未知数だからだ。


 そして騎士で入り乱れた空間の数少ない隙間からこの騒ぎの原因の人物を確認できた。


 あれは…黒宮(くろみや)さん?

 黒宮さんとはそれなりに仲良くさせてもらっている。数回遊んだことがあるだけの関係だけど、見知った人なので死んで欲しくない。

 できれば助け出したい。


 それに、邪神の寵愛…人間としてよくないのは承知してるが絶対有用だあれは。創作を現実に当て嵌めるのも良くないが追放モノなら主人公格だと思う。何としてでも生かして、魔王討伐に参加させた方が良い。

 だけどどうやって助ける?方法は?何が必要になる?


 そんな様子に白衣姿の研究者はニヤニヤしながら言った。


「私が救いの手を差し伸べてやろうか?」


「…っ本当ですか!?」


「但し、条件がある。」


「私の助手になれ」


 助手になるだけで自分には不可能なことをこの人は成し遂げてくれる、考えてる暇はない。


「ぜひ…よろしくお願いします」


「契約成立だな」


 そう言うと問題の発端となった集団へと研究者は歩みを進め、部屋全体に響く大きな声で言った。


「宰相閣下!恐れながら、私に意見を述べさせていただければ幸いに存じます!」


 周りの衛兵は二人の視線から離れるように移動し、宰相と研究者には視覚で捉えられる直線の道ができ、相対した。


「許可しよう。ただし、無駄な言葉であれば許さぬ。さあ、語れ」


「……かの者は寵愛を受けただけであり、魔王やその仲間ではないでしょう。ただ、閣下の仰る通り怪しいのも事実。ですが、生かしておいた方が我々の利益になる、と私は考えます。少なくとも今この場で殺す必要はありません、使徒様は心労であらせられます。仲間が死んだとなればその影響は多大でしょう」


 直接表現ではないけど、目の前で生殺与奪の権利は我々が握ってますよ感を出すのやめて欲しいのだが?


「そして、邪神の寵愛、というものがどういうものか研究すれば魔王への反撃に役立つかもしれません。寵愛自体を制御できるようになればそれは大きな戦力になるでしょう」


 研究が目的だろこいつ、目の色が変わってるもん。もしかして契約なんてしなくても助けてたんじゃ……


「なので私は、制限付きで彼女の生存を保証すべきだと主張させていただきます」


「そうか…確かに筋は通っているな。だが、もしこの者が誰かに危害を加え、死者が出たらどうするつもりだ?」


「私…と、使徒の鋼月成瀬の命をもって償わせていただきます」


 ッ……!?!?!…!?え、いや、なん!?命!?言い出しっぺだけどさ…命!?というか自己紹介してないのに何で名前を知って…

 ア…ィャ…『お前やるな…』見たいな顔でこっち見ないで…気付いたらこうなってただけなんだ……


 思わぬ名前が出てきてフェイントを食らったクラスメイトから、視線を一身に浴びることになってしまった。

 いや、まさか自分の命がかかるとは思わないじゃん?


「その程度で足りるとでも?」


「問題ありません、被害を出さなければいいのでしょう?」


「フッ…お前の性格は変わらないな…好きにするがいい」


 どういう関係だよ……


 話に終わりが見え始めたとき、場の空気を一転させる展開が―――


「閣下!勇者です!勇者が見つかりました!」


「そうか、今行く。では件の処理は"公爵令嬢"殿に任せよう。期待しているぞ」


 え…公爵…?


「この度の特別なご配慮に、心から感謝申し上げます。閣下のご期待に沿えるよう、精一杯努めさせていただきます」


 そして話は無事?解決に終わった。コイツ公爵だったの?

 男は勇者に会いに、少女と、研究者はそこで留まりこちらを向いてこっちへ来い、という目配せをした。衛兵たちは定位置に戻り、ほとんどの人間の話題は勇者に移り、こちらにあった注目はどこかにいってしまった。


(めい)ちゃん大丈夫!?」


 二人の女子が駆け寄ってきて、黒宮の介抱をした。


「ありがとう…でも、大丈夫だよ。成瀬君もありがとう。ごめんね…私のせいで…」


 乱暴に袖で涙を拭っていたが赤くなった目元は隠せない。あの状況からこんな短時間でよく泣き止んだな。


 感謝された。正直命を賭ける程の覚悟はなかったけど、感謝されてら別にいい気がしてきた。感謝されるって気持ちいいね。自己肯定感爆上げ。


「いや、気にしないでいいよ。それに礼を言うならコイツに…」


「コイツ?助手の割に言うね」


「命を差し出す羽目になりましたからね」


「仕方がないさ、こうするしか解決法が思いつかなかったんだ。それに契約通りだろう?」


「まぁ…」

 

 責任を取るような状況にはならないから大丈夫だよね?

 ……ならないよね?


「あの…これから私はどうなるのですか?」


「うーん、取り敢えず隔離になるかな?野放しにしてもいいのだけれど周りがうるさいからね。あ、酷いことにはならないから安心してね」


 後ろに控えていた女子が怪訝そうな顔で睨んできたのでさらに付け加えた。


「あ〜、いまは向こうに行っておいていいよ。夜になったら誰かを遣わして指示を飛ばすよ」


「ありがとうございました」そう言って三人組は人混みへ向かった。


 邪神がなんたら〜、で何か言われたしないだろうか…心配な―――


「何帰ろうとしてるんだい、成瀬君?君は私の助手になったんだよ?よろしくな私の助手クン」


「え?」


「ほら、行くよ。私の研究室に」


 有無を言わせず、襟元を掴まれてズルズルと引かれていく。

 嫌だぁぁぁぁぁぁ…クラスメイトと離れ離れになるぅぅぅ…僕人見知りぃぃぃぃ…


 大人しく引かれていると、黒宮さんに憐れみの目で見られている気がした。何で死にかけていた人に憐れみの目で見られてるんだろうか?

緊張感の出し方ァ…

作品の反応が何も無いのはちょっと…

…ね?ポチッと…ね?減るもんじゃないしさ?ね?

まあ、執筆初心者だから致し方なし…評価が欲しかったら読者を惹く作品づくりをしろと言うことか…

そうか……そうだよな…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ