おまけ2
別の場所にて
とある港、とある貨物船が緊急事態により入港する事を行けた港に立ち作業員は、今港に着いた船を眺め、何が遭ったのか知らぬまま待機していた。
「一体何があったんだ?」
「知らね。上に聞いても、船から距離をとって次の指示が出るまで待機だとしか聞いてねぇし。」
「何かって何だよ。」
さぁ?と質問に答えられぬまま、大勢が見つめる中、突如どこからか大勢のヒトが走ってこちらに近寄って来るのが見えた。それはよく見ると自分らが知る集団だった。
「あれは…騎士団!?こっちに来ているよな!?」
「えっあの船、そこまでヤバいのが乗ってるのか!?」
言って周囲がざわつき始めたその時、船の方から大きな音が発生した。何かが破裂する音、それが一度大きく響くと後には何も聞こえなくなり、何が起こるのかを見守っていた作業員は息を飲んだ。
すると、船の上で何かが動いた。出てきたそれは異形の物体だった。生き物の様なそうでない様な何かが生き物の様に動いている。もしやあれが音の発生源で、今あれが此方に何かしようとしている?
見ていた全員が考え身構えるが、突如その異形の物体が突然形を崩して消えた。呆気にとられていると直後に声が聞こえた。
「あーっあーっ、大丈夫だ!今のもう倒したから、他にもいねぇしもう大丈夫だぞー!」
聞こえた声の主もまた船の上から姿を見せた。
格式高そうな服を着崩し、錫色の髪色をした長身のヒトが自分の身長と同じ位の大きさの銃器を肩に乗せて持っている。
その姿に港の作業員は皆茫然としていたが、港に着いたばかりの騎士団らしき者が一人前に出て、その船の上に錫色のヒトに向かって大声を掛けた。
「ご無事でしたかー!団長殿!」
その呼びかけに答える様に錫色のヒトは、声の方を見て片手を上げた。
何があったのか理解出来ぬまま、作業員は騎士団や上司の指示の元、他の騎士団の団員と共に動き出した。騎士団の一人が団長と呼んだ錫色の方へと駆け寄り話し掛けた。
「まったく、緊急の報せが来た時はどうしたものかと思いましたが…他に隊員は連れて行かなかったのですか?」
「…あぁ、他の奴は別の仕事に行かせた。こっちを足止めしてなきゃだからな。」
「…団長本人が足止めで残るなんて、前代未聞ですよ。」
「言うなよ。襲撃される事は予想出来ていたし、元々その為に残るつもりだったからな。」
「予想していたならなんで!?尚更数を揃えておくべきだったでしょう!?」
「そうするしか無いからな。今は情報が少しでも洩れる訳にはいかない。だから後の事はあいつら次第だ。
さて、あいつらはちゃんと『あいつ』を守ってやれてるかねぇ。」
錫色のヒトの言葉に、騎士団員は首を傾げるしかしなかった。その騎士団員もまた、詳細を知らぬままでいる一人だから。
知っているであろう騎士団の団長という名の錫色のヒトは、誰にも何を語らず二人と『ソレ』の案じた。




