第6話 ミントの扉
◇
十次郎がブドウの扉に入り、空子はミントの扉をノックした。
「お入りください」
「失礼します」
女性の声がしたので彼女は扉を開けて中に入り、閉めた。
グビーナスと同じ個室だが、座っている奉無零が違う。
うなじに届くくらいの青緑のポニーテールで両目の下がクマのように凍っている。細い体の貧乳で胸と股間、尻に葉をつけて隠しており、裸足には少し泥がついていた。
年下でも冷静で知的な奉無零だった。
「どうぞ。おかけください」
「あ、ああ」
空子は木製の椅子に座った。
「あっ!」
外と違って個室は涼しくて、彼女の体が冷たいので清涼感がある。
「私の名前はハッカーミントです。薬草の才媛と呼ばれています」
「私は士心 空子だ」
お互い自己紹介をした。
「私はハッカーをしていて、いろいろ調べた罪でここにいます。この貧相な体では稼げないので情報を売っています」
彼女はハッカーで情報収集をやりすぎて捕まった悪党だった。
「電子機器がないここでは情報収集の方法を考えないといけません」
テーブルの上に薄くて小さい石板があり、ツルがからんでいる。アマゾポリスにある材料で式神端末と同じものを作り、ツルが集めた情報を入れていた。
ツルは石板から離れ、街で新しい情報を集めるために移動した。ハッカーの時に得た知識を活かしてアマゾポリスでうまくやっていた。
「ここでは情報は娯楽ですので特製ミントティーを飲みながら、リラックスして聞いてください」
ハッカーミントはきた人がほしい情報を与えるのではなく、自分が知っている情報を話して相手を楽しませているので人気があった。
テーブルの上にはミントティーが入っている木製のコップがあり、ハッカーミントはもう飲んでいた。
「おいしい。普通のミントと違う」
空子はコップを持って飲んだ。涼しい個室なので温かいお茶はおいしくて、香りがいい。
彼女は薬草を栽培して利用しており、ジャコーヒーのコーヒーではなく特製ミントティーを出していた。
「それでは最近、手に入れた情報を話します」
ミントティーでリラックスしており、空子は話をよく聞くことができる。
「その情報は白の神殿のことです」
「白の神殿って、アマゾポリスのどこかにあるダンジョンだよね」
十次郎と同じで知っていた。
「はい。白の神殿にいくには遺跡にある三つの試練をクリアしないとダメで、私はそのひとつをクリアするヒントを知っています」
面白そうな情報なので空子は真剣に聞いている。
「火と水と草と光が鍵となる。これでクリアできます」
「な、なるほど」
意味が分からないが、分かったような感じで覚えた。
「その剣は!」
ハッカーミントは空子の腰にある剣を見て、少し驚いた。
「この剣がどうした?」
少女は剣を抜いて見せた。
「先端が折れていますが、それは支配者の剣です」
「支配者の剣ってなに!?」
古い剣の名前が分かり、空子は剣を見た。
「おとぎ話に出てくる伝説の武器で斬った力を支配するものです」
さまざまなおとぎ話で豪傑が使い、この世に存在しているのがおかしい剣だった。
「すごい剣だったのか」
レアな剣なので喜んだ。
「先端が折れていますので完全に支配するのは無理で弾くか方向を変えるぐらいですね」
ハッカーミントは剣の性能を分析した。剣の性能が分かり、有意義な情報収集になった。
ハッカーミントの名前はハッカーとミントです。
「美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者」と「名門貴族の男の娘の残酷オスガキ無双」も連載中です。




