第1話 女囚の古代都市
化石族と戦闘をし、博物館から消えた友司は暗くて狭いところにいた。
「ここはどこだ?」
上に穴があって光が見えたので少年はゆっくり顔を半分出した。彼は大きなカメの中にいて、他にも大きなカメがあった。
「おおっ!!」
周りを見て安全と分かり、体を出して驚いた。ボロ布で胸と股間を隠している裸足の若い女性が多く働いており、活気がある古代都市のような街だった。
女性達には頑丈な首輪や手枷、足枷がついており動きにくそうに動いている。
「ここはアマゾポリスだ」
知識がある友司はすぐ分かった。ここは日桜皇国のあまりにもひどい女性囚人を更正させる別空間で全領地の女性囚人などが集まっていて、少年はこの空間にきてしまった。
「友司!!」
「主!!」
空子とコブラミアも別の大きなカメの中にいて体を出し、少年がいたことを喜んだ。
「空子、コブラミア」
二人もここにいたので安心した。
「アマゾポリスとは。とんでもないところにきてしまった」
カメから出た少女は嫌な顔をしている。女性囚人は能力が使えず、動きを制限されていても荒っぽく、ここには囚人ではない女性を捕えて売る者がおり、少し治安が悪い。
「これからどうする、主?」
コブラミアもカメから出て、友司の言葉を待っている。魔人は召喚した者に従うが、彼女は忠義ではなく少年のことを気に入っている感じだった。
「ここに化石族がいるのかどうか分からないので、情報などを集めながら、ここから出ることにしよう」
情報や状況で臨機応変に動くことにし、カメから出た。化石族との戦闘の邪魔をした警備員尾砂のことは忘れていた。
「離れないように気をつけて移動しよう」
少し治安が悪い別空間なので友司達は離れないように移動し、周りを警戒させるといけないので、アマゾポリスに溶け込む。
「すごく暑い。冷たい水がほしくなる」
露出が多い空子でも暑い空間で汗が流れて蒸発している。暑さが女性囚人達を苦しめており、アマゾポリスの管理者達も辛いが、囚人と違って涼しい対策ができる。
「おれは平気だ」
炎の能力者の友司は暑さに強く、汗をかいていない。
「同じく」
コブラミアは暑い環境の魔人なので汗をかいておらず元気だった。彼女と同じ姿の女性囚人達は汗で濡れており、暑さに耐えて働いている。
「飲食店だ。水が飲める」
喉が渇いている空子は飲食店を見て喜び、水を想像し、よだれが出そうになった。
「主。腹が減った」
コブラミアは両手でお腹を押さえた。魔人は主の生命力や食べ物でエネルギーを補給して力を保っており、大量の生命力をとると友司が弱ってしまうので、あまりとらず食べ物で補給しようとしている。
「激しい戦闘で、おれも腹が減ってるから、なにか食べよう」
化石族との戦闘で少年は腹が減っており、魔人のエネルギー補給を行う。
三人はオープンテラスがある石造りの建物に近づき、店の名前を見た。
「丸焼き食堂。まさにそのとおりだな」
店の隣で女性囚人達が暑さに耐えて、さまざまな丸焼きを回しており、友司は納得した。その香ばしい肉の誘惑でひとりの客がきた。
「十次郎!!」
きた客を見て友司と空子は驚き、コブラミアは初対面なので驚いていない。
「友司、空子、だれ?」
コブラミアを見て、少し汗をかいている十次郎は首を傾げた。
「魔人のコブラミアだ。おれが召喚した魔人で味方だから安心してくれ」
空子を生け贄にして召喚したことはいわなかった。少女と魔人は少年の意をくみ、余計なことをいわないようにしていた。
「そうか。おれは仁内 十次郎。肉好きの豪傑だ。よろしくな」
魔人が珍しく、細かいことを気にしない彼は笑って歓迎した。
「うむ」
昔、人間の味方になったので人間と仲よくするのは慣れており、コブラミアは笑みを浮かべた。
「十次郎はなぜアマゾポリスにいるんだ?」
友司は気になったので聞く。
「連続強盗殺人の犯人がここにきたことが分かったからきたんだよ」
戦塾で多発している強盗殺人の犯人がアマゾポリスにいることを教えた。
「変わった強盗殺人で殺して食い物を奪い、奪った金で食い物を買うそうだ」
手に入れた情報を話した。
「そうか。たしかに変だな」
化石族との戦闘があったので十次郎の話はどうでもよく、友司は話をあわせた。
「友司達はなんでここに?」
「化石族との戦闘中、ここに飛ばされてしまったんだ」
コブラミアを召喚した話と違い、正直に話した。
「化石族だって!!」
十次郎も人間なので化石族を知っており、驚いて怒りの表情を浮かべた。
彼は頼りになるので友司は真実を話さなかった。昔、化石族と戦闘をしたコブラミアは真実を知っているが、主の意をくみ、余計なことをいわない。
「やつらがどこにいるのか分からないので食事をして情報収集やここから出ようと思ってる」
「それじゃあ腹ごしらえだ。丸焼きのいい匂いがたまらない」
十次郎もここで食事をすることにし、丸焼きの匂いを嗅いで、よだれが出た。
「奉無零が肉を回してる」
友司は肉を回している女性囚人達を見ている。日桜皇国は基本奴隷が禁止なので、ここでは奉無零と呼んで奴隷のような扱いをしている。
過酷な労働で傷だらけの屈強な美女達が重い肉を休まずに回しており、酷暑と炎の熱で丸焼きの肉汁のように全身から汗をたらしている。
疲れていても回し続け、許可なく休めば罰があり、彼女達は見世物になっていたが、ここではこれが普通なので見る者が少ない。
「いろいろあるな。牛、豚、ニワトリ、ラクダ、羊、黄美。黄美!?」
タレが塗ってある香ばしい肉を見ていくと、とんでもない肉があり友司達は驚いた。
全裸の黄美が鉄棒に縛られて焼かれていた。タレが塗ってあり、肌が少し焼けている。
「おれ達の仲間になにしてんだ!!」
十次郎が怒って近づいたので回していた奉無零は驚いて離れた。
「黄美!! どうしてこんな!!」
丸焼きの親友に近づき、空子は状況が理解できず涙を浮かべた。
「だいじょうぶか、黄美!?」
友司もきて、十次郎と協力し、炎に気をつけながら彼女を助けた。
「友司さん、十次郎さん」
彼女は生きており、少し焼けた肌は治っていった。黄美でなければ死んでいただろう。
「よかった、黄美!!」
「空子」
安心した空子は涙を流して喜び、そんな親友を見て黄美は微笑んだ。
「あっ」
全裸の少女は顔を赤くして、両手で大事なところを隠し、空子が抱きついて守るように隠した。
「これを着ろ」
コブラミアが服を持ってきた。
「あなたは?」
知らない相手なので黄美は少し警戒している。
「魔人のコブラミアで私達の味方だから安心して」
親友の言葉で安心し、服に手を伸ばす。
「ありがとうございます」
「うむ」
黄美は着るために服を広げる。羊毛の長袖服と革のヒモパンを着用した。服が汚くてくさくても文句をいわなかった。
長袖でも下半身はヒモパンの裸足なので涼しい。
「こんなもの、どこにあったんだ?」
「あの者がくれた」
コブラミアは服をくれた人物を教え、友司達はその人を見た。そこには二人の女性がいた。
アマゾポリス編が始まりました。
「美女能力者のお腹にある別空間で特訓をして強くなった中途半端な能力者」と「名門貴族の男の娘の残酷オスガキ無双」も連載中です。




