01 プロローグ
「はぁーー」
喫茶店のカウンターに突っ伏しながら俺は、今日何回目か分からないため息をついた。
「なんだアキまたパーティー抜けられたのか?」
「親父なんだとか言うなよ、可愛い息子が真剣に悩んでるのに」
「可愛いィ?ハッ娘になってから出直してこい」
この人は親父のヒデ、元冒険者で今は喫茶店『アラカルト』のマスターをしている。
「アキのお節介は筋金入りだからなぁ〜
なかなかいねぇぞ?あんな額でBランク魔物の素材納品クエスト受ける奴」
「だって、病気の母親の治療に必要だって言うから…」
「それでも残りの素材と銀貨5枚でジャイアントホーン狩りには行かねぇよ。普通は銀貨10枚は出るぞ。はぁ、アキに振り回されてるリンの嬢ちゃんが可哀想だぜ。」
「別に頼んでる訳じゃねぇし!」
その時、店の扉が開いた。どうやら客のようだ。
カランカラン、
「あーーー!やっぱりここに居た!凹んでないで新しいメンバーをギルドに探しに行くわよ!」
前言撤回、客じゃなかった。
こいつがリン、俺の幼馴染で狼の獣人だ。
そして、今いる唯一のパーティーメンバーだ。
戦闘スキルが高いから頼りになるんだけど、それ故に怒らすと怖いんだよなぁ
「嬢ちゃんいつも悪いねぇうちのバカが迷惑かけて、いつもの飲んでいくか?俺の奢りだ」
「本当ですか!?オレグラッセ♪オレグラッセ♪」
いつものやり取りだ。親父はリンに甘い、まぁ娘が欲しかったらしいからしょうがないと思うけど。
しかしリンの奴ここに来た理由忘れてねぇか?
じぃぃぃぃー
「ハッ、ん、んん、今はやめときます。アキをギルドに連れて行かないといけないので」
「んあ?招集か?」
「違うわよ、メグさんが何人かメンバー候補を出しておくからアキを呼んで来いって」
メグさんってのはギルドの局員だ。
「成程な、親父ちょっと行ってくるわ」
「おう、メグによろしくな」
とりあえずどんな人がいるのか見に行くかなぁ
読んでいただきありがとうございます。
誤字や感想等ありましたら書いていただけたら嬉しいです。
銅貨=100円
大銅貨=1000円
銀貨=1万円
金貨=10万円
白金貨=100万円
ぐらいの感覚です




