北町奉行篇⑧ 「北町奉行、復帰!?」
「この物語は全てがフィクションですッ!」
【第十話】
「北町奉行、復帰!?」
禁四郎
「やっと傷も癒えて通常業務に戻れるってもんだぁ!」
阿歩郎
「あら、せっかくワタシとの熱い新婚生活を満喫してたのに残念だわぁ!」
禁四郎
「お前の隣で落ち着いて寝れるかっ!夜中に奇妙なオーラだすなっ!
そんな時は必ず目が覚めてみれば暗がりで目を青白く光らせて
テメーがこっちを見てやがる!」
阿歩郎
「だって寝込み襲うのも本当の愛じゃないじゃない?
でも理性はそうでも本能が襲えって囁くのよぉ、
そしたらどーしても青白く目が光ってしまうわよねぇ」
禁四郎
「普通は光らねぇーよ!」
北祭
「あのぉ~」
禁四郎
「どうした?」
活動丸
「本当に戻るので?」
禁四郎
「ああ、体もこの通りだ!気遣ってくれるのはありがてぇ、
だが本職に戻らねぇとなっ!」
北祭
「実は...」
活動丸
「言い難いのだが...」
禁四郎
「おいおい、大江戸っ子ならハッキリものを言いやがれっ!」
阿歩郎
「愛してるのよぉ~!」
禁四郎
「斬るっ!」
源外
「俺から言ってやろう。実はな、お前の長期療養中に身代わりに出してたカラクリ
あまりにも見事で瓜二つなもんでお前さんと今更ながら、入れ替わるのは難しいんだ」
禁四郎
「えっ?なんだ?瓜二つなら夜中にでも人目につかない時にでも
入れ替わればいいだろ?」
源外
「それがようぉ、どーいう訳か自我に目覚めたようで...
まっ!天才の成せる業ってもんだがよ!がははははっ!」
禁四郎
「うーん、こうも斬る奴が多いと刀持つかな...
二人くらいならどーにかいけるかな。よし、おまえらひざまづけ!」
北祭
「落ち着いてください!」
活動丸
「そうだ!斬って損はしても特などもせんよ!」
禁四郎
「...確かに冷静に考えれば。斬ったら刀は刃がこぼれるし、何より後始末が大変だ!
権力者の俺としてはどーでも隠蔽は出来るが掃除やら
運んだり埋めたりと考えれば重労働だ。よし!不問とする!」
阿歩郎
「あんた、そんな性格だったっけ?」
源外
「う~ん、輸血の際に血が足りずにアレいれたのがまずかっ...」
禁四郎
「ん?何か言ったか?」
源外
「いや、良い勉強になった。今後は気をつける次第であります!」
禁四郎
「ではどうしたものか...」
阿歩郎
「禁ちゃんがいなくても仕事できるなら無理して戻らなくても良いんじゃないの?」
禁四郎
「そういうわけに行かないだろ?何せ鳥井との一軒もあることだし」
北祭
「そのことも...」
活動丸
「実は...」
禁四郎
「またかよっ!...まさか鳥井がまた起したのか!?」
北祭
「いえ、その逆です。」
禁四郎
「逆??」
活動丸
「鳥井亭での鳥井暗殺計画失敗した直後、水野様が老中に返り咲き致しまして、
自らお裁きを下しました。お家おとり潰しの上、財産没収、
身柄もとある藩にお預けとなりました。」
禁四郎
「...つまり、俺には何も仕事が残ってないってことか?」
活動丸
「平たく言えば現時点では...」
阿歩郎
「いいえ、あるわよ!」
源外
「前もって言うが俺は知らんぞ!」
阿歩郎
「ワタシとの新婚旅行よぉ!!!」
ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクザク!!!
禁四郎
「14回斬りかぁ...調子よければあと2回は多くいけそうだ。」
源外
「大丈夫か?」
阿歩郎
「...やだぁ!みんなの前でスッポンポンじゃないっ♪」
源外
「やっぱ斬って置いた方が良いぞ!禁四郎!」
【-場面変わってとある山中にて-】
曲者一、「ただいま戻ったでござるよ、ござる!」
曲者ニ、「シンシンシンシ~ン!戻ったよ!」
曲者三、「のほほ~ん!戻っただわん!」
超曲者、「ご苦労。して、詳細をお聞かせ頂こうか?」
曲者一、「鳥井様の命により、以前から動いてました上、
難なく事を運べそうでござるよ、ござる!」
曲者ニ、「こっちも大丈夫だ!」
曲者三、「取り合えず練り物が欲しいわん!って先に報告しろって視線が痛いわん!
場の空気を以外に読める俺様は報告するわん!こっちも大丈夫だわん!」
超曲者「では、次に会う時は決行の時、それでは...」
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曲者一、「さて、あやつらにも報告せねばならんでござるよ!?」
ジイさん「そんなに慌てて何処に行きなさる?」
曲者一、「いや~!まさか向かう前に突然現れるから驚いたでござるよっ!」
ジイさん「フン、我らの組織力も侮られたものだ。」
曲者一、「無礼をお許しくださいでござるよ、ござる。」
ジイさん「まぁ、良い、計画は順調なのだろ?」
曲者一、「そうでござるよ、ござる!」
ジイさん「ふほっほっほっ、禁四郎の次は大江戸幕府じゃ!」
-続-