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遠山の禁さん!  作者: 活動寫眞
特別章・エピソード阿歩郎
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AFROU-阿歩郎-③ 「茶屋」

「この物語は、登場人物や団体・歴史などはフィクションでござる!」

老中・水野忠国は、一度失脚をしたが諸外国との問題を発生し、

その火消しとして再任した。だがしかし、それは表向きであり、

裏では誰もこの問題に着手したくない、責任逃れで老中の職に復帰させたのである。


勿論、水野は百も承知、それどころか見事に問題を解決!

将軍様から信頼を回復し、幕政を委ねられたのである。

そこでまず行ったのが、改革の際に自分を裏切った鳥井に対し

職務怠慢・不正を理由に職を解任。


そして有罪として全財産を没収、讃岐国丸鶴藩に

その身を預ける事となった。


つまり、我々が鳥井亭に侵入し、鳥井捕縛作戦を失敗したが

結局は老中水野様は、自らの手で決着をつけたわけだ。



阿歩郎

「もの凄く格好悪いわね、ワタシたち♪」


源外

「まぁ、良いじゃねーか!生きてるだけでも儲けもんだよ!

それにおめーさんが居ない間の奉行所だが、

 代わりがちゃんと働いているから安心しろ!」



-南町奉行所・御白州の場にて-



佐七 (身代わりからくり)

「グゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォォォ!」


罪人

「づびばぜんでじだ!ゆるじでぐだざい---!」


役人壱

「今日も遠山様はノリノリだな」


役人弐

「なんでも北町奉行の時より仕事をこなしてるらしいぞ!」


役人参

「以前からするとまるで別人だなぁ」


禁四郎

「いや、別人だよ、なんなら人じゃないよ!

 なんで気づかれないんだ?どんだけ節穴なんだ!役人!

 俺の認識はどこでされてるんですか?なに?

 名乗ってれば皆が認める禁さんのか?」


源外

「ああ、そういえば、佐七は言葉は話せない」


禁四郎

「ますますわからねー!もう俺いらないのか?

 庶民から慕われていた禁さんだよ?」


源外

「ああ、その点でも今の仕事っぷりでのお陰で信頼も厚いらしい」


禁四郎

「なに追い討ちしてくれてんだー!

 凹むぞコラー!限りなく、もれなく凹むぞコラー!」


阿歩郎

「まぁ、良いじゃない。ワタシはいつでもアナタを見てるわよ♪」


禁四郎

「やっぱヤル気だ!見つけヤル気だよ!社会的に俺が抹殺されて、

 人形が禁さんになるのか...人形如きぐぁ!叩斬ってやる!

 浄瑠璃か!?黒子もいるのか?まとめるぞ!」



源外

「落ち着け馬鹿。御白州の場は限られた人間しか入れねーんだ。

 ちゃんと代わりだと筋は通してある。むしろ奴は働いてる

 お陰でおめーは楽できんだ。ちっとは俺に感謝するなりしろよ。

 気分転換に外でも行って来い!」


阿歩郎

「ならワタシの店に行くわよ♪」



【AFROU-阿歩郎-】



阿歩郎

「この店よ」


禁四郎

「...?」


阿歩郎

「まぁ、入ってみれば分かるわよ」



カランコロンカランコロン♪



一同「お勤めご苦労様でした!兄貴ィー!!」


禁四郎「へ?」


阿歩郎

「アホどもが!何度言ったら分かるんだ!ワタシは姉御だよ!

 それに客が着たら先にドアを開けて待っていっただろう!」


一同「すいませんでした!姉御!」


構○員A「指詰めてお詫びしますぅ!」


構○員B「腹を裁きますぅ!」


禁四郎「なんだここは?」


阿歩郎「任侠茶屋よ!」


禁四郎「なんだよ!それ?」


阿歩郎

「最近はメイド茶屋が流行ってるからね、男の花園を作りたかったの♪

 少し好みとは違う感じになったけど。以前、仕事で潰した組の連中が

 どうしても舎弟にしてくれって言うのよ。まぁ、これも社会奉仕活動?みたいな。」     


構○員A

「姉御のお陰でお天道様に堂々と胸を張って生かさせて頂いてます!

 真っ当なかたぎになるためにも!」


構○員B

「いつか姉御のために2号店を開くんです!イケメンばかりのね」


構○員A

「だから売り上げ上げるぞー!客引きして来い!」


一同「おぉー!!」


構○員B

「あと近所の店から用心棒代も貰って来いよ!」


禁四郎

「いや、真っ当...う~ん、真っ当か...?」


阿歩郎

「用心棒代って言っても町内会費の集金よ。

 じゃーAさん、とりあえず適当に持って来て!」


構○員A

「了解しました!野郎共!有難いお言葉頂いたぜ!」


一同

「うおぉぉぉ!姉御に兄貴!有難うございます!」



禁四郎「これなに?」


阿歩郎

「これは【拷問セット】、ドスを使ってパンケーキを切ると

 中なら赤い苺ジャムが溢れ出るのよぉ!」


禁四郎

「...じゃ、じゃーこっちは?」


阿歩郎

「こっちは【ヤク】、白い粉をベースに水で割った飲み物。

 あっちは【ブツ】、毎回中身は変るけどお菓子が入ってるわ。

 そっちは【シメ】、アスパラガスを人に例えて、ベーコンで簀巻きにしたソテーよ

 これは【チャカ】、玩具なんだけど...」



カラコロンカランコロン♪



禁四郎

「今度はなんだ!?」


「う、う、動くな!この中で一番偉いのは!だ、誰だ!?」


阿歩郎

「この人よ!」


禁四郎

「えぇ---!?」


「往生せいやー!」


一同「兄貴ー!」


禁四郎「...あれ?」


阿歩郎

「(そのチャカ、あの男に向けて!)」


禁四郎

「......ほい!」


「ぐはっ!?さ、さすがは...若頭や...ガクッ」


構○員A

「兄貴!大丈夫ですか!?」


構○員B

「だが流石は兄貴だ!ビビることもなく相手の組の鉄砲玉を倒しよったで!」


一同

「兄貴!最高だー!」


禁四郎

「なんだこの寸劇?恥ずかしいぞ!いつからこんな頭の悪い弟できたんだ?」


阿歩郎

「あれは一時間に一度あるイベント!出し物よ。

 相手を返り討ちにして、流石だとおだてて持ち上げてお金を落とさせるのよ!」


禁四郎

「金に汚い所をさらっと言ったなオイ!それに子供だましか?」


阿歩郎

「あとは滅多に無いけど、奉行所や幕府の役人が取り潰しに来る。

 ぷれみあむイベントもあるから、結構それ目当てにリピーターも多いのよ」


禁四郎

「どんだけおだて上手なんだ!それとも脅してるんじゃないだろうな?」


阿歩郎

「そんな事しないわよ、台詞回しとして言うことはあるけど

 その後はちゃんと“ウソびょーん!”とか言わしてるわよ!」


禁四郎

「新手の脅しだろ?怖いわ!」


阿歩郎

「あと飯を薄い卵を巻いたオムライスって言うんだけど、血文字でなんて戒名が良い?」


禁四郎

「縁起悪いわ!それに血文字って!ケチャップって言え!」


阿歩郎

「あとはオプション払えば白い袴を着て全員で写真を撮る。

 襲名披露とか、賭場を開いて猪鹿蝶、華麗に散っる際を再現する。

 兄貴ー!って体験できる寸劇や鉄砲玉になるのもあるわよ。」


禁四郎

「どれも結構です。」


阿歩郎

「あとはジャンケンとかも」


禁四郎

「普通すぎる...何を賭けるんだ?」


阿歩郎

「何も賭けないわよ、負ければ奥から怖い人が数人出てきて

『困りますねお客さん!ちゃんと代金払って頂かないよ。

 今からでも無人契約機に行きますか?紹介しますよ?』と言われる」


禁四郎

「怖っ!元・極道がそれするのかよ!負け続けたら完全に簀巻きにされて

 川に投げ込まれるよね?」


阿歩郎

「まぁ、元々は十八番だからね。迫力の演技♪」


禁四郎

「それが怖いんだよ!ってか帰るわ。」


構○員A

「兄貴!また戻って来て下さいね。オヤジさんも兄貴に継いで欲しいんですよ。

 口では辛く当たりますが、心では泣いてるんです!」


禁四郎

「いつからそんな話になったんだ!ってかこっちが泣きそうだよ!」


構○員A

「あっ、あとスタンプが10個たまりましたら

 着物・帯・ドスの任侠セット。もしくはまな板と包丁の指詰めセットと

 交換出来ます!」


禁四郎

「ツッコむのも疲れました。」


構○員A

「今、きゃんぺーん中ですのでくじを引いて下さい!兄貴!」


禁四郎

「ん~ドーン!これでいい?」


構○員A

「おぉー!特等でました!」


一同

「おめでとうございます!兄貴!」


禁四郎

「オッサンに囲まれても言われても嬉しくないし

 なに?白い粉1年分とか舎弟が付いて来るとか要らないよ」


阿歩郎

「ふふふっ、特等はね...」


一同

「我々と行く、蝦夷網走刑務所1週間の旅です♪」


禁四郎

「今日でこの店潰すぞ!」


禁四郎「ああ、疲れたよ」


阿歩郎「ノリノリに見えたけど?」


禁四郎「どう拡大解釈すればそう見れるんだ!」


阿歩郎「じゃー、お口直しにどう?」


禁四郎「直るのかあれ?当分尾を引きそうだ...」


阿歩郎「ここはさっきとは違って安全よ!」


禁四郎「やっぱ危ない店だったのか!」



カランコロンカランコロン♪



男「何か要かな?道に迷った?何か被害にあった?それとも自首か?」


禁四郎「なんだ今度は?」


阿歩郎「これはワタシの居た時代なんだけど、刑事茶屋って言うの」


禁四郎「一様、大江戸時代って設定だから分からんよ。

    .........この店、カツ丼しか出ないのか!?」





源外「(からくり茶屋でも開こうかな)」

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