不思議な雑貨屋へようこそ
僕がその店に出会ったのはほんの数ヶ月前。
ふらっと立ち寄ったお洒落な雑貨屋さん。名前が『LIFE SPICE』という、小さな店だ。
僕は何かに誘われるように、その店に入っていった。
小さな店内には所せましとアンティークが並び、目のやり場に困る。ふと店の奥に目をやると、そこには眼鏡をかけた茶髪の、落ち着いた雰囲気の男性が僕のことを見ていた。
『あなたの人生に素敵なスパイスを…。アンティークショップLIFE SPICEにようこそ。なにかお探しかい?』
「あっ…あの…僕、ちょっと見にきただけでして…」
『ほぅ、それじゃあ君は何かに誘われるようにふらっとこの店に立ち寄った、という事だね?』
「はい…そうですけど…」
『ということは、君は人生にスパイスが足りてないんだね。』
「スパイス…ですか?」
『うん、たまーにいるんだ。君みたいに人生に飽きちゃった人。そんな人がうちの店に来るんだよ。』
「はぁ…」
『まぁ、せっかく来たんだから1つ、いいものを見せてあげるよ』
「いいもの…ですか?」
『そう…とってもいいもの…君の人生に違った風味を与える…これはスパイスさ!』
その時から、僕はこの店のスパイスに魅了されていった。
この店の名前はLIFE SPICE。平凡な人生にちょっとだけ違った風味を与えてくれる雑貨店。