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01 はじめての隕石怪物


第6のネフィリム ~あたし巨大ヒーローっス!~ の改定すとーりーです。

どっちかを進めようと考えてますが、今後しだいです。

 隕石――


 地球に落ちるそれは、宇宙からのプレゼントである。

 脅威はサイズに比例し、大きくなればなるほど、脅威は増していく。


 だが安心してほしい。どんな隕石だって熱には弱い。

 たいていは、大気圏突入すると空気との摩擦で燃えつきてしまう。


 小さな隕石は――自家用車よりも小さな――隕石なら地上へ届くまえにけし粒に。

 でも。忘れないでほしい。


 隕石はやはり危ない石だということも。

 車より大きいものは地表まで届く。危険度を上げて襲いかかる。


 住宅サイズにもなれば核爆弾レベルに達する。

 かつて地上をほろぼしたいくつかの隕石がそうったように。


 だからといって。

 大きな隕石がいつも地上を破壊するかといえば、それも外れである。


 もしも、軽い隕石があったとしたら?

 地上にぽっこり落ちる隕石があったとしたら?


 その隕石は、宇宙の彼方の星で育まれた極めて貴重な代物を運んでくるはずだ。


 想像の斜め上をいく恵みと。

 想像のはるか上をいく危機を。


 これは、異星人の因子を継いだ主人公が、地元を守るため、宇宙からやってくる怪物を退治する物語である。




 たぶん。





 落下した隕石から巨大な生物が出現した。

 ゴツゴツした黒い生物はトカゲに似ていた。

 大ききは、4階建てマンションくらいの大きなトカゲだが。


「怪物、隕石生物(メテオクリーチャー)だ! でけぇ! 北区だぞここは。豊平区じゃないんだぞ!」

「きっとテイアゾーンから外れたんだ。しゃべってないで走れ!」


 グッギャアアアアアアアアアアアッぁぁぁァァァ――――ッ


 住宅のまばらな新興造成地で、大トカゲは暴れまわった。

 新築が目立つ。引っ越してきたばかりの家族が多かった。

 彼らは逃げることしかできなかった。


「命がだいじだ、とにかく離れろ!」

「うちの子がいない! たつきぃ!?」


 住民たちは、声をかけあい、被害のおよばないところまで避難した。

 家という家を片っ端から壊していく大トカゲ。

 悔しい表情でみつめるしかなかった。みんな、うなだれ、顔色をうしなっていた。


「やっと建てた我が家が……」

「町がなくなっていく。助けはこないのか。自衛隊は?」


 サイレンを鳴らしたパトカー。それに2台のピックアップトラックがやってきた。

 パトカーはわかる。ピックアップ車はクレーン付きで建設車といった風。

 なにかわからない車から、4人の男女が降りた。


「我々はフリートです。みなさんを救助にきました」

「ふりーとーく?」


 住民たちはとまどった。そんな組織は聞いたことがない。


「フリート。対人外生物異物(ホスクラド)対処班(フリート)です。私は隊長(チーフ)の相崎です」


 4人の服装は異質だ。自衛隊ではなく警察ともちがう。

 華奢なヘルメッド、体にフィットしたセパレート戦闘服。見慣れない銃火器。

 現実離れなスマートな制服は、こんな状況でなければ2次元コスプレイヤーと失笑を買っただろう。


「お、オレ知ってる。隕石生物に対抗する組織だ」


 住民のひとりがそう言うと、聞いたことがあると何人かが同意した。


「ここは危険です。警察の誘導にしたがって退去してください。怪物はわれわれが退治します」

「倒せるっていうのか? あんな怪物を」

「あいつ! 私の家を壊したんです。やっつけて!」

「おまかせを」

「うちの子がいないんです」

「きっと見つけます」


 グッと、4人は親指をつきたてた。

 住民たちは肩をおとしつつも、安堵したようす。警官の誘導で離れていった。

 相崎と名乗った屈強な隊長は彼らを見送り、ふっと息をもらした。

 手にした銃を胸に構える。


「卯川玄作、者星ハヤト。いくぞ初仕事だ」

「ほーい」

「……はい」


 呼ばれた二人の反応はかんばしくない。


「なんだそれは、気合が足りないな」

「チーフよぉ。カッコいいこと言いやがったが、倒せるわけねぇだろ」

「それでもいくしかないですよ卯川さん」


 男たちは、住民よりもずっとうなだれている。相崎はあきれるしかなかった。

 その横。小柄な女の子が手を上げながらぴょんぴょん跳ねまわった。


「相崎ちーふぅ、あたしもいるっス」

「おまえもいたな。ちっちゃな巨大」

「160はあるのに」


 相崎のいうとおり、巨大と呼ばれた女の子は名前にあわず小さかった。

 本人は言い張っってる身長は139センチ。

 分かりやすすぎて、ツッコむ気になれない。


「期待はしてない。まぁ邪魔だけするな」

「ぶーっ」


 艶ある黒髪はさらさら。肩に触れるくらいのショートで後ろのひと房を三つ編み。

 瞳は漆黒。瞳孔は藍。やや吊り目。

 平均より太めの眉は、おもしろがってるようによく動く。

 手は体のわりに大きめで、銃のあつかいは隊内一。胸が大きい。


「左右に分かれる。無茶はするなよ。巨大は……者星に守ってもらえ」

「えーー? この中(・・・)じゃ一番イケメンのチーフとがいい」

「うるさい、行けっ、ゴーゴーゴー!」


 ダッ


 分かれてとびだした4人が怪物の背後にまわった。

 配置につく。制定の短銃をかまえる。2方向から怪物を狙い撃った。

 攻撃をうけた怪物は動きを止める。町の破壊が止った。


「効いたか!」


 止ったのは数秒のこと。


 しっぽで背中をかくと、ぎろりとフリート隊員たちをふり返った。

 うっとうしい小人が何かしたか? とでも言ってるようだ。


 にらまれた巨大が、小さなカラダをより小さく縮める。


「者星せんぱいー。あいつ効いてないっスよ」


 者星は、空の弾倉を銃からひき抜く。

 最後となった30発入り弾倉をセットした。


「巨大、弾倉はいくつ残ってる」

「つかい果たしちゃったっスー」

「ここは俺が守る。お前は退け」

「そんなぁ。あたしだってフリートっスよ」

「いいからさがれ……あ、あれは」


 怪物の頭部が動いた。

 者星たちではない。児童公園に向いていた。


「ママーっ どこぉ?」


 子供が涙を流していた。

 居眠りでもしていたのか目をこすりながら母親をよんでる。

 怪物には気づいてないが、怪物のほうは目をつけた。

 すぐに助けなきゃあの子の命は……。


「くそッ。巨大はあの子を」

「了解っす」


 者星は銃を乱射しながら怪物へと突撃していく。

 注意を自分にひきつけて、子供をたすける時間を稼ぐために。

 だが10メートルはある怪物は、目もくれない。


 子供を喰おうするのか、ズシッズシっと、公園に近づいていく。


「こっちだ! くうなら俺を食え!」


 隕石生物用に開発された特殊な弾丸だが、いくら撃っても効いてない。

 ごつい身体は見た目よりも分厚いようだ。

 ねらいを頭部に切り換える。引鉄をしぼった。


 グッヅギャァアッ?


「さすがに痛いか? この怪物……ガッ」


 怪物が身体を大きくふりまわした。しなったしっぽが者星を狙った。

 しっぽは届かなかったが、そこらに散らばる破片をまとめて吹きとばした。

 破片は者星めがけてとんでいく。


 ヤバい。ぶつかる直前、者星の目には別のモノが映った。

 怪物の足が子供と巨大を踏みつぶそうとしていた。


「やめろぉぉぉ――ッ」



いかがだったでしょうか。

評価とかブクマをいただけると、モチベ回復して、怪獣をやっつけます


よろしくお願いいたします



誤字報告ありがとうございます。私は毎度、誤字脱字が多くてたくさんの方に助けられています。


たいへんにありがたいのですが「者星ハヤト」だけは誤字ではありません。

ウルトラセブンの「モロボシ・ダン」 ウルトラマンの「ハヤタ隊員」に掛けてまして……

それをもじって「者星ハヤト」に決めました。わかりにくくてすみません。

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