僕は所持金が少ない
「じゃあまずは防具を買いにいきましょう!」
そうレノンさんは言って僕をおいて歩き出してしまった。
「ま、待ってください。僕は防具買うお金なんてないんですよ。」
「だけど防具の装備は冒険者には必須よ!命がかかっているんだからお金なんてケチラないで使いましょう。」
レノンさんはそう言っているが、僕はもともと貯金が少ない。そのうえギルドから追い出されたため、生活するには貯金を使わなければならなかった。そして今、僕の貯金は絶望的といってもいいほどに残っていない。
「僕の所持金は420ギャリスですよ。」
「え、でも家には貯金とかあるでしょ?」
僕はすべて正直に言った。
「僕の貯金もあわせて960ギャリスあるかないか位ですよ?」
「え、でも普通冒険者って1日2500ギャリス位稼げる· · ·よ· · · ね?」
「武器買ったらなくなりました。」
「い、いつ買ったの?」
「1ヶ月位前ですね。」
「そ、それからの収入は?」
「もともと弱いのでだいたい450ギャリスあるかないかですね。」
「その· · · なんか· · · ごめんね。」
なんか謝ってきた。· · · · · なんで?