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▶ トリプルディー・ラストラッシュ <1>


 私がいつも考えているのは調和だ。世間では私の事を、正義感という名のペルソナを被った狂人だと表現する者もいるが、それは誤りであるのを理解して頂きたい。我がクライノート社が兵器開発を行ってから1年も満たない内に、抑止力によって成り立つ平和があるのだと私は悟った。無実の罪まで奪い取ってしまう戦争など誰もが否定的だ。それは私も同じである。あわよくば、私の開発した兵器によって調和された平和が続いて欲しいと願うばかりだ。


 しかし。



挿絵(By みてみん)



 それを快く思わない人間がいるのも事実だ。心の中に怨念を宿して殺戮欲のままに暴力を振るって己を満たそうとする輩。もはやその者は人間の心を宿しているのだろうか。私はそうは思わない。そもそも武器とは、己や大切な身内を守護するために使うべきだ。例外として、愛する者を護るために振るう暴力は暴力と呼ばない。野蛮な殺害を好むか、誰かの笑顔を失わないために生命の命を奪うか。その選択は貴方次第。私がどちらを選択したかは言わないでも分かるだろう。ただ、そうだと認めない者が大勢いるだけの事なのだが。


 見た目だけで人を判断するから、余計な誤解を招いてしまう。私の髪型は金髪のモヒカンで、いつも眼鏡を着用したスーツ姿で会社に通っている。モヒカンは奇抜な髪型が故に真面目な印象とはかけ離れているが、逆に眼鏡とスーツは社会の場において好印象をもたらす。前述にも述べた通り、私が追い求めているのは調和だ。相反する存在を自分の中でまとめあげて完璧だと思っていても、誰かには批判される。全世界に多くの支部を構える私の会社ですらバッシングを受けるのは日常茶飯事だ。個人が個人を相手に批判されるのは当然なのかもしれない。


 いつかは偏見の眼差しが無くなるのを祈るばかりだ。




 トリプルディー・ラストラッシュ 【調和の咆哮】





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