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死にたい日、優しい日。

作者: 昼月キオリ

今日は朝から死にたい気持ち。

頭にグサッとナイフを刺したい。そんな衝動に駆られた。

でも、待った。

頭は骨で覆われてるから刺しても痛いだけで死ねないよ。

死ねるに越したことはないけどね。


古本屋で一冊本を買う。

お店でココアを飲む。ペラペラ、とページをめくる。

ペラペラ、ペラペラ・・・結局、気持ちは晴れなかった。


メンタルクリニックに行く途中。

小鳥が一羽、犬が一匹近寄ってきた。

精神的に落ちてると、何故か動物が寄ってくる。


PMSと不眠と動悸の薬の組み合わせはパズルみたいでなかなか上手く嵌まらない。


「今は休む時だと思いますよ」

「上手く薬の組み合わせが見つかるまでは長期的に」


また私焦ってた。

早く治さなきゃ新しい仕事で迷惑かけちゃうって。

頭の中がぐるぐるしてた。


そんな先生や薬剤師の方の優しい言葉に涙が出そうになる。

帰り道、涙が滲んだ。


下を向いて歩いていると、

不意にオレンジ色が視界に入ってきた。

みかんと金柑の木だ。

緑とオレンジ色。優しい色合いに少しホッとする。

僅かに柑橘系の香りがする。

好きな香りだ。

香りだけ、ちょっぴり盗み嗅ぎ。


また少し歩く。

気付けば下を向いて歩いていた。

ふと、今度は先程よりも強い香りがして顔を上げる。

黄色い梅の花"蝋梅"だ。

うん、この香りは嫌いじゃない。


家に帰るまで気分は落ち込んでいたけど、

頭にグサッとナイフ刺したい衝動は無くなったみたい。


ただいま。


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