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水無月道連録

作者: 静香楽

ほぼ会話オンリーにチャレンジしてみました。拙すぎる文章ですので、これから改善していきたいです。

・・・ーーーーそんなわけで今こうして旅のお供をしているんですよ。

 

 はぁ。それは今まで大変でしたね。ですが、その力はかなり便利でしょう。

 

 それが、そうでもないんですよ。使い込みますと、説明が少々難しいですが、奴が近づいてくるのを。といったらいいでしょうか、反動が来るのを感じるんです。とてもじゃないですが使えたものじゃないですよ。残り時間もあとどれだけ残っているか、こちらでは知り得る術がないもので、正直かなり焦っています。

 

 あぁ。すみません無神経なことを。なかなか聞く話でもないですから。気を悪くされたら申し訳無いです。

 

 はは、よく聞かれますから。お気になさらず。

 

 故郷にはいつ頃帰るおつもりで?

 

 ーーーさぁ。私も一体いつになるか見当もつきません。こうしてあなたのように一人旅をする方についていくのも運に頼るところが大きいですから。行先によっては途中で少し引き返すこともありますよ。ーーおや。少し降ってきましたね。鍋の火も消えてしまいましたし、雨宿りできる場所を探しましょう。ああ、それと、ごちそうさまでした。


 ちょうどよい洞穴があって助かりましたね。

 

 いやぁー助かりました。ですが、残念ながら持ち物は少々置いていくことになりそうですね。ーーああ、そういえば未だにお名前を聞いていませんでした。私はシュウ。差し支えなければお名前を聞いても?

 

 水無月です。これから「四週間」ほどですか。よろしくお願いします。

 

 あれ、私の目指すところに心当たりが?

 

 あぁ。なんとなくわかるんですよ。これも力の断片的なものでしょうか。恐らくですが、今から出身地へ帰るところでしょう。何かを達成して帰る途中。さっき出発したあの村にだれか知り合いでも?


 おぉ、、、すごいですね。大体当たってますよ。やはりなにか人の道からはずれた物を感じます、、ですが正直、ミナヅキさんが味方にいてくれるのは少し心強いといいますか。一人旅は孤独ですから、人といると安心しますね。お声掛けいただいたときは山賊かとかなり焦りましたけれど。私見た目通り喧嘩なんてからっきしで。手紙を届ける目的を達成できたのが奇跡ですよ。私一人でここまで行くのも親に猛反対されたんです。

 

 アハハ。確かに山の中で人影を見ると少し怖いですよね。

ーーうーむ。雨は暫く上がりそうにないですが、今日はここで一晩明かしますか。

 

 ーーーー!


 少し揺れを感じませんか。


 え?


 少し異様な揺れですねーーまずいかもしれません。


 といいますと?


 奴が来るかもしれません。下手に動くとまずいので、少し様子を見ましょう。


 は、はぁ。そんなものが果たしているものかと正直懐疑的でしたが、実際に襲われた場合はどうなるのでしょうか、、?

 

 分かりません。わからないから余計に恐ろしいのですよ。いざというときはシュウさんだけでも下山してください。


 縁起の悪いこと言わないでください、、


 ーーー音が止みましたね、、少し外を見てきます。


 はい、、お気をつけて、、。


ーーーーハハハ。分かりましたよ。揺れの正体。ーーちょっと大きめの落石、土砂崩れでした。


 なんだぁ、びっくりしたなぁ。


 落石を侮ってはいけませんよ。過去に数人お供させていただいた方がかなりの怪我を負っていますから。


 たしかに、そうですね。規模の大きいものは災害にもなり得ますから。


 でも、奴ではなかったのは安心です。


 最初以降に出くわしたことはあるんですか?


 実はこの2年間で一度もないんですよね。


 取り越し苦労は精神的にもあまりよろしくないですよ。むしろ、これからの旅で心配すべきはその力のほうかもしれませんね。


 誰も国には告げ口しなかったのですか?


 どうでしょうか。もしかしたら何回かはされているかもしれませんね。ですが、旅にお供させていただく方とは毎度良好な関係を築いているつもりですので、そのようなことはないと信じたいですね。


 もうじき日が暮れますね。春先は夕暮れが綺麗で、この山の景色にも風情を感じますね。私はこの旅が初めてだったので、こんなに新鮮な体験ができて、今、人生してるなーって感じです(笑)。


 旅はいいですよね。シュウさんもこれを機に旅人の仲間入りですね。


 はい。明日は少し早起きをしましょう。日の出も拝んでみたくなってきちゃいました。少々濡れていますが、寝袋があるのでこちらをお使いください。


 そんな、悪いですよ。


 いやいや、私は布団、持ってきてますから。寝袋は予備ですよ。少し小さいですし。


 ああ、その大きな筒は布団だったと。少し気になってたんですよ。一体何なんだろうと。


 アハハ、これがないとなかなか寝付けなくって。旅に向いてない性分で困っちゃいますよ。

  

 そんなことはないですよ。たくさん寝れる方が体にも良いですから。


 そんなものですかね。それでは、おやすみなさい。

 

      








 





ーーーーここが私の故郷だよ。自然は豊かで料理もおいしいし。一,二泊くらい泊って行かない?

 

 いや遠慮しておくよ、シュウさん。でも、ここまで楽しい旅になるとは思わなかったよ。またどこかで会うことがあればその時はこの旅で話したものよりもっと面白い旅の土産話をたくさんするよ。ここまで、ありがとう。


 そうかぁ。それは寂しいな。ミナヅキさんも気を付けて。旅の安全を願ってるよ。




ーーーあれから一週間ほど経つだろうか。痛い。全身が焼かれるように痛い。なぜこんなにも体が痛いのだろうか。そうだ。誰かのお供をさせてもらわないと。奴がくる。シュウさんにも話していないことは多くある。それは彼女に一番言わなければいけないことで、恐ろしいことで。ーーもう嫌だ。人の善意に漬け込むのも、嘘をつくのも、奴に追われるのも。だが今は、今だけは、とにかく一人の人を探そう。あぁ、早く元の世界にーーーーーーーー


 

 

 


 


読んでいただきありがとうございます。あくまでも趣味ですので次回の投稿は来年くらいになるかもしれません。

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