アンジー 自宅訪問?
6話目
ーーー サイド アンジー ーーー
昨日は結局あのままお部屋でまったりしてしまいました。夜ご飯は。
カレーライスでした。カレーです!ライスです‼もう狂乱のるつぼです。それに冷たいスープです。ちゃんとTPOをわきまえて居ますね。極めつけは別メニュー、特別注文のバケツプリンです。
キャー、異世界プリン無茶苦茶美味しいですぅ。
卵の濃くが違います。きっと謎卵を使って居るに違い在りません。
大満足で眠りにつきました。
朝食はトロ~チーズインオムレツ、カリカリトーストパンジャム添え、ポタージュスープ、お約束の特別注文の果物たっぷりのドデカヨーグルト。
お腹いっぱいです。
幸せ。
気力も充実したので、自分の家の自宅訪問しましょう。
日本語変ですがまあ、良いでしょう。
いざ突撃。
やって来ました。貴族屋敷・・・・・。
多分貴族でも高位の貴族が住む屋敷ですよね。これ。
王族はまだしも、公爵や侯爵、辺境伯ぐらいが住んでいても可笑しくないような・・・。
正門のカギを開けて入り鍵を閉めます。
出来たら正門からの出入りは今回だけで止めようと思うのでした。次回からは裏門を使う事にしましょう。
小市民なんだよ~。
門の中は広い広い庭が広がって居ていました。
野球場が4つ位の入る程の広さですかね?
そこを2つに分ける様に石畳が延々に屋敷まで続いています。
庭園風なのは屋敷の前だけで、広い庭自体には植え込みや木は生えていません。屋敷の後ろには森が広がっているのが見えます。
屋敷まで石畳の上を歩いているのですが中々着きません。これって門の中でも馬車が必要なんじゃ無いかしら。
物が無いので遠近感が狂いますね。
着いて建物を見上げて見たら、思いの外大きな建物でした。
3階建ての50部屋ぐらい在りそうなお屋敷です。
こんな豪邸子供が3人でどうしろと?
孤児院でも開設しろとでも?
・・・。まあ、それも良いですね。
将来は考えて見ましょう。
ようやく、自宅訪問です。
正面玄関の大きな両開きの扉のカギを開けて入ります。
うん、次からは裏口から入ることにしましょう。
玄関ロビーは広々とした天井の高い作りです。
庶民の家の玄関じゃ無いよね。これ。
シャンデリアが下がって無いだけが唯一の救いですね。
正面に奥に行く廊下が続いています。その両側に2階に上がる階段設置されています。
私の両側でサーニンとマックスがそわそわしています。
今にも突撃して行きたそうです。
まあ、何か有る訳でも無いでしょう。自分の家ですし。
「見回ってくれば。」
と、言えば嬉々として、脱兎のごとく駆け出します。
あっと言う間に見えなくなりました。
リード外されたワンコ見たいです。
私はのんびり見て回る事にしましょう。
うん、大きいわぁ。
1階正面廊下の先には、大、中、小の宴会場が有りました。
小はただの食堂かもしれませんが。
晩餐会をする様な広さの処を食堂と言うか不明ですが。
こんな処で毎日3人で食事なんて出来ませんよね。小市民には辛いですね。
隣に有る厨房に6人掛けのテーブルと椅子が有ったので、ここで食事が出来そうです。でも、厨房もだだっ広くて落ち着きませんが。多分ここでパーティー料理1000人分とか作るんでしょうね。かまどとか作業台がズラリと並んでいます。
マックスが走り寄って来て報告します。
「隣の部屋が食材倉庫に成っていて食糧がいっぱい入ってる。時間停止の機能付きでみんな新鮮な食材。お肉も色々な美味しそうな種類がいっぱい有るよ。」と嬉々として報告してまた走って消えました。
うん、嬉しい報告なんだけど、問題が、私達女3人、誰一人料理が出来ないのよね。恥ずかしながら。
料理担当もグレアム君でしす。
ちょっと落ち込み。
今回のグレアム君を開放して、自由に生きて貰うと言うのが主旨だけど、本音は、何も出来ない自分たちを変えたいって思いも有るのです。
本当に女の子として恥ずかし過ぎるわよ。洗濯から料理、お掃除、洋服の手直し修繕。何でもこなす自宅に一台欲しい感、満載の万能家事男の子。グレアム君!
ダメ人間製造機ですよ。あなたは‼
これで仕事が出来なければまだ救いも有るけど、そっちも万能ですから。私達、要らないよね・・・。
只今絶賛ダークゾーンに落ち込み中・・・・・・。
よし!ふっかーつ。
料理は少しづつやっていきましょう。覚える為に。
洗濯は出来そうです。
でも、掃除は・・・。
無理じゃね。
こんなだだっ広い家毎日掃除するだけで一生が終わるわ。
無理無理、絶体無理‼
と、思っていると。
サーニンが走って来て手の中のモノを見せます。
「妖精捕まえた。お掃除妖精だって言ってる。」
手の中で妖精がキイキイ文句を言って暴れています。
「はいはい、だめよ。その子たちは、多分グレアム君のお友達だから、放して上げましょうね。特にこの家にはスッゴク必要な子達だからね。いじめちゃだめよ。」
「分かった。」素直にサーニンは妖精を放します。
「妖精さんごめんなさいね、お菓子あげるからこれからもがんばってね。」
と、言ってテーブルの上のお皿に山盛りのお菓子を出します。すると、どこからか現れた妖精さん達が現れお菓子に集まって来ます。うん、こんなにいればこんなに大きな屋敷でも大丈夫そうです。
アイテム袋の中には、信じられない位のお菓子が入っていました。きっとこう言う時の為に入れておいてくれたのでしょう。
お菓子に群がる沢山の妖精さんの中にサーニンとマックスも混ざっています。2人を餌付けする為のお菓子じゃ無いと思います。
多分?
自信がないですが。
もうお昼ご飯の時間です。【白虎亭】に戻る時間ですね。
続きの探索はお昼ご飯の後にしましょう。
お疲れ様です。
ありがとうございました。