パーティー解散
3話目
ーーー サイド アンジー ーーー
ギルマスに報告も終え、今回のダンジョンで手に入れた討伐品も買い取って貰い、ウハウハです。何しろミスリルの短剣だけで10万ギルに成ったので驚きです。
私たちは待たせていた馬鹿、じゃ無い男3人組の居る食堂兼酒場に向かいます。
ギルドの酒場の中で男の子3人組が、大金が入ったので気が大きく成ってここは俺たちが奢りますよ。とか大声で言っています。
思わず頭を抱えてしまいます。その上袋を見せて、これ何だか分かります?とかやってます。
馬鹿なの?
そんな事したら狙って下さい。、と言ってる様なものじゃなう。鴨がネギしょっている様なものです。
危な過ぎる。あんた達そんな強くないんだから、コソコソ生きるのがお似合いなのに、何勘違いしてるんだか知れませんが、このままでは私達はまで巻き込まれる未来しか在りませんね。
やはりここは予定通り3馬鹿と縁を切るために、パーティー解散一択ですね。
と言う事で。一芝居やりますか。
「何、大盤振る舞いしてるのよ。それあなた達だけの物じゃ無いでしょ。パーティーの所有物でしょ勝手に使わないでよ。冗談じゃないわ。」
大声でまくし立てながら馬鹿3人組の処へ行きます。
「むっ、何言ってんだ、日頃お世話になっている皆さんに、お返しするのは当たり前だろ。」
周りの者は、そうだ!そうだ!邪魔するなと喚いています。
「ふ~ん、日頃お世話にねぇ、なってるんだあんた達は、私はピンハネされたり、クエスト邪魔された覚えしかないけど、お世話にねぇ。」
と、言って皆の顔を睨むようにグルリと眺めてやります。
中にはバツが悪そうな顔をして目を逸らすまともな人もいますが、大半の者はニヤニヤ笑をしている悪党ばかりです。
「良く分かったわ、あなた達とは意見が合わないわ。もう一緒にやっていけません。パーティーは解散します。」
「えっ?何言ってんだよ。これから6人パーティーで仲良くやって行くんだろ。男3人、女3人で。」
ヘラヘラ笑いながら言います。ゲスイです。
気持ち悪いです。
「願い下げよ。あんた達なんかとこの先やってらんないわ。」
「ふざけるなよ。」
「何!その袋私たちの分も入ってるのよ。返してくれる!」
「いや、これは・・・・・。」
「今直ぐ解散してくれたら、その袋の中身全部と、今回の討伐報酬、全額付けてあげるわ。」
馬鹿男の耳のそばで小声で、ミスリルの短剣が思いの外高値で売れた事を教えます。そして。
お金のズッシリ入った袋をテーブルに置きます。
ドン!置かれた袋の中を確認した馬鹿たちは、おおーっ。と、大声を上げて喜んでいます。
「じゃあ私たちはもう他人だから、気安く声を掛けないで。分かったわね。」
と、宣言して受付に行ってパーティーの解散を伝え、女の子3人だけのパーティーを申請を行いました。
受付のおねーさんに笑顔で「お疲れ様でした。」と言われ冒険者ギルドを出ました。
馬鹿3人は「ミスリルの短剣、10万ギルで売れたのか。」
とか大声で言って、また騒いでいます。
救いようが無いです。
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ーーー サイド グレアム ーーー
その頃のグレアム君は・・・・・。
50階で、昼食を食べていた。
本日のメニューは、熱々の謎肉のビーフシチュー、ふわふわの白パンで作られた玉子サンド、ちゃんと林檎の隠し味が生きたフレンチ風ドレシングが掛けられたサラダ。デザートはミスマッチなあんころ餅。
「やっぱり白虎亭のおっちゃんの作ったご飯は美味しい、チョットアドバイスしただけでこのクオリティだもの、お金が出来ても皆、宿屋暮らしが止められない訳だ。」
と、独り言を止められないボッチ主人公でした。
ありがとうございました。