冒険者ギルドとギルド長となった友人
6日ぶりの更新です。
「みんな、お待たせ」
「ううん、大丈夫。 私達も丁度着替えなどが終わったから」
朝方にルゥリと楽しんだ後、みんなで昼食を取った。
少し消化した後で、ようやく街巡りが始まるのだ。
故郷に戻って来たのは卒業前に顔見せに来て以来、およそ5年もここに来ていないのだ。
戻ってきた時にはちらりとしか見てなかったが、色々と変わった部分があるようなので、そこを中心にまわっていく事になる。
僕がパーティーホームの玄関に来ると、みんなが待っていたようだが着替えが終わって来たばかりだと言う。
確かに女の子の着替えなどは時間がかかるとはよく言われている。
「みんな、今日は可愛らしい服を着てるんだな。 似合ってるよ」
「えへへ、ありがとう兄さん♪」
「んっ♪ お兄ちゃん、ありがと」
「お兄ちゃんに似合うって言われるのは嬉しいね」
今日は町巡りなので、みんな冒険者用の衣装ではなく日常に着る可愛らしい服装だった。
みんなすごく似合ってると言うと、カレンとルゥリとセリナは嬉しそうに微笑む。
特にエリスは、昨日は斥侯スタイル……つまり胸当てと半ズボンだったので、今日の水色基調のフリルブラウスとフリルスカートが可愛らしく見えるのだ。
「じゃあ、早速街巡り始めよっか。 セリナ、まずはどこに案内するの?」
「そうだねー、まずは冒険者ギルドに案内しようかと思う」
「あー、そうだね。 朝に私達が報告に行った際に兄さんを連れて来てくれって言われてたんだね」
「そうそう。 なので、まずここの冒険者ギルドの長と顔合わせをしにいくよ」
さて、最初にセリナの言うように冒険者ギルドに向かう事になった。
どうやら、朝に報告した際にそこのギルドの長が僕と顔合わせしたいと言って来たらしい。
なので、真っ先にそれを済ませるつもりだろう。
報告にはアルマも同行していたようで、彼女もそれを思い出したようだ。
「ちなみにこの町の冒険者ギルドはどこにあるんだ?」
「私達が総合学校に入学する前は北側にあったんですが、現在は南側に移設してますね」
どうやら今のギルドの場所は、南側のようだ。
ただ、フィーネ曰くルゥリ達が総合学校に入学するまでは北側にあったのだが、ギルドの長が変わってから南側に移設したと言う。
ともかく、僕達はまずはそこに向かう事になる。
「ルゥ、手を繋ごうか」
「うん」
僕はルゥリと手を繋いだ。
冒険者ギルドに入るのは初めてなので、ルゥリの手の温もりで落ち着かせてもらうとしよう。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「さ、ここだよ」
「へぇ、規模が大きめだよな。 王都には劣るけど」
「その分、嫌な冒険者はいないから、安心していいよ。 じゃ、入るよ」
ホワイトリリーのパーティーハウスを出て、南へ歩いて15分くらいで最初の目的地の冒険者ギルドに着いた。
規模は王都よりは劣るものの、セリア曰く嫌な性格の冒険者はいないという。
確かに王都の冒険者はピンからキリまであって、トラブルも絶えないとクラリス様経由で教えてもらってたっけ。
「ギルド長ー、連れて来ましたよー」
早速セリナがギルドに入り、そのギルド長に僕を連れて来た事を報告しに行く。
(あれ……? ギルド長って、まさか……?)
僕はそのギルド長の顔に見覚えがあった。
確か、総合学校時代の……。
「ありがとな、セリナちゃん。 それに、久しぶりだなカイト」
「やっぱり、君か。 ケルヴィン」
そう。
この冒険者ギルドにて、僕は総合学校時代の友人のケルヴィンと再会するのだった。
まさか、彼が現在のギルド長になってたとはなぁ……。
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