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アリア、家族と再会する

「すごいですね、この魔導馬車」


「僕も当時は驚いたよ。 20万エリクもしたらしい。 その分性能もいいし、馬車の内部も色々備わってるよ」


「そうですよね。 トイレも備わってますから。 荒れた道でも揺れないし、結界も搭載されてるんでしたっけ?」


「うん。 でも、これでアローウィルまで片道3日で着くよ。 普通の馬車だと休憩所での停車や途中の街で乗り換えが必須だから早くても7日以上はかかるしね」


 アリアの加入手続きを終えた後、クラリス様に見送られて、一緒に魔導馬車に乗り込んだ僕達。

 アリアの膝を膝枕にしてぐっすり眠っているルゥリを撫でながら、乗り込んだ魔導馬車について語り合った。


 何せアリア自身もこの魔導馬車を見て驚いていたんだからね。

 僕が色々と事情を説明した所で、何とか落ち着いたんだけど……。


 まぁ、たった1年で(ダブル)(エー)ランクにのし上がった冒険者パーティーはホワイトリリーしかないからね。

 そういった意味でも珍しいとは思うよ、僕も。


 なお、一緒に話に加わったセリナによれば、通常の馬車だと整備された道を通るのと、休憩所には必ず停車するのと途中の街での乗り換えを強いられるのもあって、アローウィルに着くには早くても7日はかかるという。

 それだけ魔導馬車の有能性は立証されてるのだが、如何せん高額なのと数が少ないので普及はまだまだと言った所か。


「アローウィルに着いたらすぐにパーティーハウス前に行くから。 アリアお姉ちゃんの家族にも報告済みだから、そこで待ち合わせだからね」


「両親とシルビア姉様達にもやっと会えるのも楽しみだよ、私」


「シルビアさん、心配してたからなぁ……」


 さて、アローウィルに到着した後は、すぐにパーティーハウスに向かうそうだ。

 どうもセレティア公爵一家とそこで待ち合わせするという。

 セリナが既に報告しており、三日後に着くと言う事も伝えているとされる。


 こういうのもすぐに実行できるのは流石だなぁ。


「それじゃあ、ルゥちゃんが起きたらカイトお兄ちゃんとの触れ合いタイムとなるからね。 覚悟してね、お兄ちゃん♪」


「あはは、分かったよ。 アリアも一緒にかな?」


「そうですよ。 数年ぶりに先輩と会えたんですからねっ♪」


 魔導馬車に乗ってる間、どうやら僕はアリアを含めた少女たちとの触れ合う事が決定している。

 特にアリアは、満面の笑顔で僕との触れ合いを楽しみにしているようだ。


 これは覚悟を決めないといけないな。


 そんな感じで三日間は触れ合いタイムとして時間を割いたのだった。


 なお、その際にセリア達6人の少女とアリアが僕の嫁になる事も決定していた。

 といっても、アリアの場合は家族に許可を貰ってからになるけどね。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


「あ、アローウィルの街に着くよ」


「やっぱり早いよなぁ。 荒れてる道を通ってショートカットしてるからかもだけど」


「それでも魔法で揺れなくしてるのがすごいですね。 値が張るわけです」


 さて、王都を出て三日後には、予定通りアローウィルの街に到着する。

 街が見えて来たのをアルマが教えてくれたようだ。


 相変わらず魔導馬車の高い性能に驚くばかりだが、値が張るのも納得がいく。

 アリアも僕と同様の意見だったしね。


「家族に連絡したから、すぐにパーティーハウスへ向かうね。 トイレとか済ませるようにね」


 セリアがセレティア公爵家に連絡をしたようで、こっちも予定通りにホワイトリリーのパーティーハウス前で待ち合わせするようだ。

 なので、アリアを含めた数人がトイレを済ませに行った。


 そうしている間に、魔導馬車は街の中に入り、スピードを落としてホワイトリリーのパーティーハウス前に到着した。

 そこにはシルビアさん以外にも何人かの男女がいる。

 多分、両親や兄弟だろうけど……。


「お待たせしました。 アリアお姉ちゃんのスカウトは無事に終わりました」


「ありがとうございます、セリナさん達。 妹との再会が楽しみです」


 先にセリナが降りて、シルビアさんに報告をしている。

 あの人もアリアとの再会を楽しみにしているのだろうな。

 他の人もそうみたいで、うずうずしているのが分かる。


「じゃあ、そろそろ会わせますね。 アリアお姉ちゃん、こっちに」


「は、はいっ」


 セリナに呼ばれて慌てるアリアを僕が背中を押したおかげで落ち着いたのか、ゆっくり馬車を降りる。


「お久しぶりです。 そして、ただいまです」


「おおっ、アリア……!!」


「アリアっ、ああっ!」


 アリアの一声で感極まった両親が、すぐにアリアに抱きつきにいった。

 アリア自身もそれを受け止めた上で、感極まって涙を流していた。


「よかったね……、アリアお姉ちゃん、家族に会えて……」


「そうだね。 家族に会えるってのは……幸せなんだな……」


 その様子を馬車の中から僕とルゥリは見ていた。

 その際のルゥリの横顔は、どこか悲しそうだったのは覚えている。


 ルゥリもアリアのように家族に愛されたかったんだろうな。

 そういう寂しさからきているのだろうね、きっと……。


 そうしている間にもシルビアさんや他の兄弟も再会の喜びを噛みしめていた。

 

「兄さん、ルゥちゃん。 ボク達は馬車を地下にある馬車置き場に置きに行くよ」


「そうだな。 セリナ、馬車を先に地下に置いていくぞ」


「うん、こっちは私とアルマで対応するからね」


 そんな中、カレンが僕とルゥリに馬車を専用の入り口から地下の馬車置き場に置くと告げて来た。

 このままだと注目されかねないから、そこは仕方がないか。


 アリアとの再会を喜ぶセレティア公爵家の事は、セリナとアルマに任せて、僕達は馬車置き場に通じる入り口へ向かうのだった。



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