幕間②~アリア・セレティア(前編)~
今回は幕間です。
「え!? ホワイトリリーというパーティーが私を!?」
「うん。 そこにカイト君もいるの。 あなたのお姉さんとも仲がいいみたい」
「カイト先輩も……」
私は、クラリス様に呼び出されたので何でだろうと思っていた所、クラリス様から【ホワイトリリー】というパーティーからスカウトを受けた事を伝えられた。
そして、そこにカイト先輩も属していると言う事と、姉のシルビア・セレティアとも仲がいいという話も聞いた。
(そういえば、ホワイトリリーのメンバーの子達、カイト先輩が言ってた孤児院の子だったんだね……)
渡されたメンバー表を見つつ、私は心の中でそう呟き、過去の事を思い出していた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
私ことアリア・セレティアは、アーネスト王国のセレティア公爵家の次女として生を受けた。
セレティア家は、長女のシルビアと長男のアレックス、次男のハロルドがいたので、私は末っ子になる。
それ故か、私は三人の姉と兄に可愛がられていた。
私が成長する過程で、姉は聖女、長兄は騎士、次兄は魔法使いという職業の素質がある事を知った。
そして、私が10歳の頃には……。
「アリア様の素質は、【錬金術師】ですね」
「え……!?」
公爵家に来た素質を測定する人からそう言われた事で、私の頭は真っ白になった。
姉や兄が強そうな職業の素質を持っているのに、私はクラフト系の職業の素質なのだから。
「アリア。 錬金術師はね、聖女と同じく女神様の加護を色濃く受け継いだ職業なんだよ」
「そうなのですか?」
「ええ、そうよ。 でも、王都の学校は錬金術師用のカリキュラムがないから、学園都市にある総合学校に行くしかないわ」
その後で、お父様からは錬金術師に関する事を教えてくれた。
シルビア姉様の聖女と同じく、錬金術師は女神様の加護を色濃く受け継いだ職業であることを。
ただ、お母様曰く、王都の学校では錬金術師を育成するカリキュラムが無いという。
そのため、私は身分を隠して学園都市にある総合学校に通うしかないのだ。
大事にしてくれた家族と別れるのは寂しいが、これだけは仕方がないのだ。
11歳になり、家族に見送られる形で私は学園都市に向かい、総合学校に入学した。
しかし、私はそこでも浮いていたのと、相手と話すのが苦手な性質になっていた事もあり、カリキュラムもなかなか上手くいかなかった。
(はぁ、今日もダメだった……。 私ってなんでこうなんだろう)
それが半年も続き、テンションダウンした私。
その日は学校は休みだが、自習はしていいと言う事で、私は一人部屋を出て、自習室に向かった。
「あれ、君も自習かな?」
「え……?」
自習室の前で一人の男の人が現れた。
彼もこの自習室を使うのだろうか?
「実は僕も錬金術の復習の為にここに来たんだ。 君もかな?」
「えっと、私は……」
「何か悩んでるの? だったら、僕の出来る範囲で聞いてあげるよ」
「い、いいんですか!?」
「うん。 じゃあ、自習室に入ろうか。 君の習った分も教えてあげれるかもだし」
「あ、ありがとうございます!」
その男の人は、私も一緒に錬金術をしようと持ち掛けた。
そして、私の悩みも聞いてくれるようで、感極まって涙を流しながらお礼を言った。
その際に頭を撫でて貰えたのも、今となってはいい思い出になっている。
これが、当時の私が2つ上の錬金術師の先輩であるカイト・ファーレンスとの出会いである。
そこから、私はメキメキと実力を伸ばすことになるのだった。
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