公園前にて
今回は短いです。
「この公園、昔と比べたら規模が大きくなったなぁ」
パーティーハウスへ戻る途中で見かけた公園。
昔に比べたらかなり大きくなったという感じがした。
まるで、大きな中央公園のような雰囲気だ。
「建築ギルドの人が色々頑張ってくれててね」
「あー、建築士はクラフトギルドに1年研修すれば独立できるから羨ましかったなぁ」
「錬金術師と違って、女神様の加護はそれほど受けてないし、住まいの重要な職だからね」
公園を眺めていた僕にセリナが声を掛けて、答えてくれた。
この街の建築ギルドが頑張ってくれていたようだ。
建築士もクラフトギルドの一員なんだけど、長くても1年の研修で独立できるのだから、今の錬金術師の扱いからして羨ましく思える。
まぁ、セリナが言うように錬金術師みたいに女神の加護をふんだんに受けていないのもあるし、住まいの重要な職業だし、そこは仕方がないのかも知れない。
「昔と違って、公園にも公衆トイレがあるしね」
「昔はそれがなかったからね。 あたしは孤児院までトイレを我慢してたよ……。 何度漏らしそうになったか……」
「エリスは昔はトイレが近かったからね。 今はそうではないけど」
「おいおい……」
公園の前で、アルマやエリス、カレンがトイレに関する話をしだした。
昔はなかった公衆トイレだが、今は大きくなったと同時に新設されたようだ。
見た限りでは、かなり綺麗な公衆トイレとなっている。
そこに孤児院時代のエリスがトイレが近かったという話も聞く羽目になった。
冒険者となった今ではそうではないとはいえ、流石にこの場で話す事ではないとは思うけどね。
「さ、早く孤児院へ行きましょう。 そこも1年前にリフォームしたところですから」
「孤児院も?」
「うん。 子供たちも増えたから……」
「そっか……」
そんな感じでしばらく公園を見ていたら、フィーネからそろそろ孤児院に行こうと言われた。
だが、そこも1年前にリフォームされたと今初めて知った。
ずっと僕の腕を組んでいたルゥリ曰く、子供たちが増えたからだという。
未だに子供が捨てられたり、身売りされたりという悲惨な環境が改善できていないに心を痛める。
「それでも院長さんは健在で、カイト兄様に会いたがってました」
「院長さんが……。 覚えててくれてたのか」
長い期間、クラフトギルドの中に籠っていた為に、余り連絡が出来なかったので、僕の事は忘れられているのではと思ってたが……。
多分、セリナ達が報告をしてくれてたのだろうな。
院長さんも僕に会いたがっているという事で、少し心が楽になった。
「という事で、早く行こう。 今の子供たちも触れ合ってあげて欲しいしね」
「ああ、分かったよ。 行こうか。 ルゥも楽しみなんだな」
「ん。 数少ない楽しみ……」
セリナが早くと急かすので、僕はルゥリの頭を撫でながら、セリナの後をついていく。
ルゥリも子供たちと触れ合うのが数少ない楽しみだそうで、笑顔を浮かべていた。
公園からおよそ15分くらい歩くと、リフォームされた孤児院が見えたのだった。
本当にきれいに改装されており、規模も昔に比べたら大きくなっていたのだった。
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