故郷
故郷
ひさしぶりに故郷へかえってきたわたしはかわらず緑いろした実家の二階の窓からの風景や灰色の自動車道路を行きかういつもどおりのかわらぬ国産車たちをながめ階下におりてきて祖母の出してくれたお茶を一杯のんだ。だれだれが身ごもったとかそういう田舎特有はなしをひとくさりきいたあとでわたしは庭に出てわたしは庭に出て子供のときからあったバスケットゴールめがけてボールを1つほうりなげた。ボールはトン、トンところがって庭の木の下にはいりこんだ。
小学生の頃わたしは地元の小学校にかよっていた。色の黒いませた地元の小学生の話題はだれがだれをすきになったとかそういうたぐいのものだったようにおぼえている。わたしはなつかしくなって当時を思い出しながら農道を散歩した。だれひとりあうこともない農閑期の小道のかたわらには小川がながれていた。小川には小鳥たちが水をのみにきていた。チョンチョンと浅瀬を上手に渡って小鳥たちはわたしのいるのも気にせずあそびたわむれていた。