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10歳の誕生日

現在、私は王都のお屋敷に滞在しております。

というのも、今日が私の10歳の誕生日であり、その誕生日パーティーを開いて私の存在をアピールするからです。


「綺麗になったわね。

貴女ならソツなく何でもこなすのでしょうから心配していないわ」


私の隣でお母様が微笑みかけてくれます。

そう・・・お母様は私の目論見通りに元気になられました。

いえ、想像以上に元気になられました。

お母様は毎日運動をした結果食事の量が増え1ヶ月ほどで屋敷内を歩けるようになりました。

それから毎日楽しくお母様と散歩しておりました。

しかし、夜間に目が覚めたお母様が気晴らしに屋敷内を散策していた時に見てしまったのです。

モニカが開いている夜会、モニカ・ブート・キャンプを。

その夜会はお互いに励ましあいながら身体を美しく仕上げていくのが目的でした。

元々病弱だったお母様にはその健康的な身体が眩しく映ったのでしょう。

お母様はそれから欠かさずにその夜会に出席するようになりました。

結果、私がこちらに来た時のことが嘘だったかの如く変わりました。

痩せ細り今にもお迎えがやってきそうなお母様は何処にもいません。

こうしてお母様が元気になられると様々な貴族がお祝いの為に我が家にやってまいりました。

そこで彼らは驚愕するのです。

如何なる時も姿勢を崩さずに健康的な笑みを絶やさないメイド達。

更に以前の社交にすら出られないほどに病弱だったお母様の健康的な姿を。

貴族達は皆どのような事をすれば健康的に、またメイド達のレベルを上げることが出来るのか尋ねます。

そこでお母様は一切隠すことなくモニカの夜会に参加すれば自然とそうなると答えます。

それを聞いた貴族達はその夜会に自分の娘や屋敷のメイドを参加させることが出来ないかと聞くと母とモニカは二つ返事で


「美しさへの門はいつでも開かれています」


と答えました。

この夜会に参加した令嬢や他家のメイドは最初はその過酷さにギブアップしようと考えました。

しかし、モニカが決して強要しないこと。

少しでも動けば容赦なく褒めちぎること。

周りの仲間達も合わせて応援すること。

これらの事が重なり最後まで参加することになります。

その結果、モニカを師匠と仰ぐ美に目覚めた同志が完成されておりました。

貴族の令嬢達はクロード家に感謝をし友好を結びます。

メイド達はその後それぞれの屋敷に戻りますが、見違えて美しく気高くなったメイド達は屋敷の旦那様のお手つきになったそうです。

結果、第○夫人の立場となり彼女達は他の夫人にもモニカの運動を進めます。

結果、モニカと召し抱えるクロード家に忠誠を誓い我が家は王族の次に力のある家柄へとのしあがってしまいました。


紆余曲折はありましたがお母様が快復して一番喜んだのはお父様です。

本来の歴史ではお母様が亡くなった後のお父様は仕事に打ち込み家庭を顧みない公の人になられてしまいました。

しかし、この時間軸ではお母様が元気な程に元気になられたので心配することもないでしょう。

私も結果がどうであれ、これだけでもこの時間に戻ってきた甲斐がありました。

しかし、これはあくまで公私の私。

公を果たす為にもこのパーティーで行う作戦は絶対に成功させねばなりません。

そう、この日は前回ジグルド殿下と婚約した日なのですから。

モニカとその生徒達の仕上がった肉体はアメリカプロレスのdivaを参考にして頂ければと思います。

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