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モニカ 〜試練の章〜

こうして様子の変わってしまったお嬢様に付き従っていましたら、いつの間にか3年も経っておりました。

当初の半年毎に帰るという予定も無くなってしまったので未だにキアヌの話は聞けていません。

しかし、手紙でやり取りをしていて未だに私のことを待っていてくれているらしく、申し訳ないながら嬉しくもあります。


さて、この度お嬢様はまた突飛な事を仰られました。

なんでも庭師のジョンさんと一緒にお忍びで街に出かけられるというのです。

そこで私に裕福な平民に見えるようにという注文でお嬢様を着飾る役目を与えられました。

本来なら何をバカな事を言うところなのですが、これも旦那様から許可が出ているという事です。

それならば私に言うことは何もありません。

お嬢様を完璧に仕立て上げさせてもらいましょう。


・・・自分で言うのも何ですが完璧でございます。

後はお嬢様のお変わりになられてから溢れんばかりに輝く貴族オーラが無くなればより言うことは無いのですが。

そこは隣にいるジョンさんが上手く軽減してくれるでしょう。

ジョンさんとお話しされている時のお嬢様は非常にリラックスしており、貴族感も減少しています。

そのことを考えるとお忍びに行くには最高のパートナーかもしれませんね。

ここまで考えての選定なのでしょうか?

今のお嬢様ならばありえますね。


この時期には私もお嬢様を普通の子供ではなく尊敬すべき大人として思うようになっていたと思います。

それは行動が思いつきではなく深い考えがあるということが分かったからです。

旦那様がお嬢様の行動に全て許可を出しているのも納得せざるを得ませんでした。


・・・ええ、ですから私は驚きませんとも。

突然、平民の子供を自分のお付きに育てると言い出したことも。

その教育を私に一任されたことも。

このモニカ、お嬢様のために精一杯ご奉仕させてもらいます!

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