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王との会談

年齢調整のために割り込みはいります。

お父様との話し合いから準備期間として3年間の月日が流れました。

その間にお父様にはメリルの情報を集めてもらい居場所も把握しております。

現在は母親と二人暮らしであり、その母親であるマリアはメリルを修道院に預けて遅くまで働いているそうです。

その間、修道院では勉強を教えておりメリルはそこで勉学に励んでいるという話でした。

特待生で入ってきた裏にはこのような涙ぐましい努力があったのですね。

益々、特待生制度を歪めかねない事件を起こさないようにしなければ!!


他にもお父様に連れられて、ある場所に向かいました。

お父様は自分よりもはるかに強い味方になってくださるから今回のことを全てその方に話すようにと言われました。

馬車の向かっている先とお父様の発言から今から私が誰と会うかは予想がついています。

だからと言って緊張するなというのは無理というものですね。

だって今から会う方はこの国の一番上にいられる方なのですから。

予想通り馬車は城に向かっています。

そして、あれよあれよと言う間に国王の自室まで案内されました。

部屋の中にはシグルド王子を精悍にし、二割り増しで顔をハンサムにし、カリスマオーラを足したような方がいらっしゃいます。


(やはり、私の記憶よりも若いですわね)


「ようこそ、来られた!

クロード公爵、そしてその娘のエリカ嬢よ」


王様が私達を歓迎してくれています。

私はその歓迎にカテーシーで礼をして答える。


「本日はお招き頂きありがとうございます」


「これは・・・なるほど。

クロード、お主の言う通りだな」


王様・・・エリディス王には大まかな話はされているはずです。

そこで私は最初のカテーシーに王家の立場のものしか入れない小さな変化を入れました。

これはわが国でロイヤル・カテーシーと呼ばれるものですが隣国の王族など同等の立場の者にしか行わないために王家以外の者は本当に知らない行為です。

しかし、これを5歳の少女が行なったとなれば話に信憑性が増すでしょう。

更にエリディス王に促されて金の懐中時計を見せました。

王はそれを食い入る様に眺めると深く息を吐き出します。


「確かにこれは初代様が使っていた懐中時計だ。

ということは来るべき時が来たということか」


「その通りです。

幸いなことにエリカは先のことを知っており既に対応策を立てております。

さぁ、エリカ。

エリディス王にお前の計画の全てを話しなさい」


私はお父様に促されて計画を話していきます。


「なるほど。

確かに一番現実的な計画という気がするな。

この計画ならば私の力はどこで必要になる?」


「先ずはこの先で行われる予定であったシグルド殿下と私の婚約は行わないでください。

それに伴ってシグルド王子の婚約話が多数持ち込まれるでしょうがそれも全てお断りください。

私以外の令嬢と婚約していたとしても王子はメリルにあった時点で惹かれ婚約破棄に向けて動き始めると思われます」


「分かった。

全く、前世の呪いということで自分ではどうにもならないのであろうが・・・厄介なことだ。

エリカ嬢よ、この度の息子の不義理大変に申し訳なく思う」


「いえ、エリディス王が悪いわけではありません。

それよりも今後も様々な問題が起こるかと思われます。

その都度お力をお借りすることお願いいたします」


「分かった。

初代様の家紋にかけてここに誓おう」


こうしてエリディス王の全面的協力が約束されました。

そして定期的に入ってくるメリルの様子を確認しながら3年が経ち、いよいよ計画がスタートするのでした。

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