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あの雛 番外編。

私の小さな発見。

作者: 藍谷紬

皆さんは人と同じですか?それとも違いますか?


違う人は、それを他人に分かってもらえますか?

私はいつも独り。


教室の端っこで本を読むか、窓の向こうの景色を見るだけ。


放課後に誰かと遊ぶこともありません。


そんな私の唯一の趣味は花を育てることです。


周りの友達はそんなことに興味はなくて、おしゃれの話をいつもしています。


私もおしゃれは嫌いじゃありません、かわいい服を着るのも好きです、


だけど、一番じゃない。


どこかにみんなで遊びに行こうなんて話もしています。


皆でいるのは嫌いじゃありません、楽しく笑えます。


だけど、一番じゃない。


かっこいい男子の話もします。


私も恋愛に興味が無い訳じゃない、してみたい気もする。


だけど、一番じゃない。


じゃあ、私の一番は、何?


私は、ワタシをどれだけ知っているのかな?


どれをとってもしっくりこない。


そんな時は花に水をやり、静かに眺めます。


すると、どうしてでしょうか、何よりも安らぎのようなものを感じるのです。


嫌いじゃないけど、好きではない。そんな感情を唯一抱かない。


学校で嫌なことがあっても、お母さんに怒られても、


自分の部屋の季節で変わる花を見ていると、そんなことは気にしなくなります。


ちょっぴり淋しい気もしますけれど、頑張れます。


どんなに辛くても帰ってこれる場所があるのは素晴らしい事だから。


私の大好きな「いつも」の花があるから。


何かを好きになるって恥ずかしいものだと思ってました。


私の好きなものはいつもみんなと違うから。


皆と違うとみんなは不思議そうな顔をするのがいつも怖かった。


でも、そんなこと気にする必要は無いんですね。


私がおかしい訳でもない、皆がおかしい訳でもない。


ただ。その魅力を知らないだけ。


そう思うと、灰色に染まった世界は鮮やかに、白黒の写真に色が浮き上がってくるような気がしました。


ああ、私の一番はここにあったんですね。


だから私は今日は、地面ではなく、空を見上げて、笑って歩き出せます。


世界は「花」のように、とっても美しいから。



こんなセリフがありました。

「'ああ、そんな見方もあるのか'とか'どーだ、すげぇだろ'と言い合う相手が必要だ。趣味というのは、他人と分かち合うことで長く燃焼させることが出来る。仕事で、私は頑張っているのに周りが頑張らない、私のことを誰も理解してくれない、なんて職場で働いても長続きしない。何かを続けるためには同じ視点で、同じ熱量を持った意見を言う「他人」が必要なんだよ」と。


周りに理解してもらえないのはつらい限りです。しかし、それを理解してくれる人がきっといるのも事実。空を見上げましょーや。伸びでもしてにっこり笑いましょう。少しは、楽しくなります。

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