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Gクラス最後のダンジョン

 歩く。少し速く歩く。

 リンも少し速く、さらに速く歩く。

 僕も、さらに少し速く歩く。

 何て、Mpを駆使しながら歩いてたら、時速にして40キロ位出てたかな。

 これで、全力で走ったらどうなるかな。

 道と言えない道なので、そこまで速く走れなそうだけど、そこはバリアがいい働きしてくれます。

 韋駄天のスキルとかとれそうだけど、要らないかな。

 取れば取れで、Mp消費節約になるのだけどね。

 そんなわけで、小一時間程で到着したダンジョン入り口。

 前情報無しで、即突入。武器は弓でいいよね。

 そのまま進むこと、出会ったのはトンボであった。勿論デカイ。

 「トンボだね」「そうだね。勝虫だね」

 「勝虫(かちむし)?」「うん。トンボはね、空中で停止したときの格好のまま上下左右前進には動けるけど、後退はしないよね。どんな時でも後ろに下がらず前に進むが、前に勝ち進むと言う解釈で勝虫なんだって」と、リンがスキルを駆使して教えてくれた。

 トンボだったら、僕も豆知識の1つ位はある。

 暗闇の中にトンボを放し、下から光を当てると、いつも太陽の光を背中に当てて飛んでいるトンボは、仰向けに飛ぶのである。

 光をこう懐中電灯で、懐中電灯か。便利な道具があったんだな。

 でもここで、懐中電灯の説明はめんどい。いや出来ないと判断しこの豆知識はしゃべらないでおこうと決めた。


トンボ / シオカラトンボの形をした魔物。1メートル程と少々でかい。 / 頭突き / ー / 鉛筆 / ー / 20文 / 20


 シオカラトンボか。しかも全て雄だ。青色と言うより水色と黒が特徴のトンボしかいないから。雌は茶色と地味な色のトンボだったと記憶している。

 ただ、地味といっても茶色と黒の色合いから麦藁蜻蛉(ムギワラトンボ)と呼ばれているようだ。

 ところで、トンボを倒すと鉛筆が手に入るのか。

 トンボと鉛筆、トンボえん・・、うん深く考えないようにしよう。

 「鉛筆ってなに」ビクッ

 「んっ?」「いっいや。何でもない。あーそうだ鉛筆何だけど、普段は使わないこと」

 「何で?」「んー説明難しいんだけど、日本で鉛筆が出てきたのはずーっと先の未来だから、出しちゃダメな気がするんだ」

 「ん?よくわからないから、後でスキルに聞いてみる」「そうだね。それがいい。今後ダンジョン産はスキルに聞いてから使用した方が良さそうだね」

 「うん。そうする」「じゃ、攻略始めようか」

 僕達は、無事鉛筆ゲットし、鉛筆を世に出さず屋敷のある空間でのみ使うことに決めた。

 すぐに使いたそうにしているリンがウズウズしていたが、そのまま階を進める。

 2階には、またまたグロテスクな虫のような魔物がいた。


シミ / シミのような形をした魔物。1メートル程と少々でかい。 / 頭突き / ー / 和紙 / ー / 20文 / 20


 和紙きた。これは需要ある。腐るほど持っていてもなんの不都合もない。

 けど、この虫は?なんだ。

 「また、キモイ」「ちょリン。キモイけど、何処で覚えたその言葉」

 「多分、今」「そう。なんだ。で、このキモイ虫は?」

 「うん。どうやら和紙が好物の虫らしい」「和紙好きの虫を倒して和紙を得るんだね」

 「そうみたい」「この和紙は、需要あるから、大量にもって帰ろう」

 「じゃ、どちらが多く集められるか競争しよう」「いいよー」

 時間をかけて、大量に集めたのだが、結果としてリンに僅差で負けてしまった。

 弓を打つとき、キモイ虫に、直視できなかったのがロスタイムになってしまったようだ。

 気を取り直して、3階に向かう。

 そこに、舞っていたのはカゲロウであった。

 熱しられた道路の上に揺らぐ現象の陽炎(かげろう)ではなく、虫の方の蜉蝣(カゲロウ)である。


カゲロウ / カゲロウの形をした魔物。1メートル程と少々でかい。 / 頭突き / ー / 糊 / ー / 20文 / 20


 (のり)、紙と紙を張り付ける物だ。

 これはこれで需要があるが、どうしよう。売る位は持っておくかということになり、それなりに集めることにした。

 しかし、近づかないからわからないけど、このカゲロウは、フラフラ飛んでるのにどうやって頭突きしてくるのだろう。

 近づきたくないからスルーしよう。

 安全地帯には寄らず、4階に降りる。

 そこにいたのは、カゲロウをゴツくしたような魔物だった。


ヘビトンボ / ヘビトンボの形をしたもの魔物。1メートル程と少々でかい。 / 頭突き / ー / 用箋鋏 / ー / 20文 / 20


 用箋鋏(ようせんばさみ)って、バインダーですか?

 これは、自分用があればいいし、普段は使えそうにない。便利だけどね。

 と言うわけで、自分用に取得し、数個予備として集めて次いこう。

 ヘビトンボもなかなかグロいし、リンもいい顔してないので、本当に次いこう。

 5階に降りた僕たちの前に表れたのは、ナナフシであった。


ナナフシ / ナナフシの形をした魔物。1メートル程と少々でかい。 / 頭突き / ー / 物差し / ー / 20文 / 20


 七節(ナナフシ)は、けっして7つの節があるわけではなく、日本風に多く節を持ってる虫といったような意味合いなのだとか。

 ただ、1メートルと大きくなると「竹だよね」とリンが言うように竹に見える。

 ナナフシ自身は、木の枝に擬態しているつもりなんだろうけど。卵も木の実や草の種に擬態してるよ。

 で、物差しなのだけど、これはもう要らない。

 メモリも寸方でなく、メートル方だし。

 ちなみに、3尺3寸3分で約1メートル。

 それに、物差しの素材は竹。いつでも作れる。

 ボス部屋にいこう。


テントウトリオ (Gボス) / 赤、黄、青の三原色をもつテントウムシ。3匹1セット。 / 頭突き / ー / 色鉛筆 / 150文 / 150


 天道虫(テントウムシ)だ。あり得ない色した青色がいる。黄色や赤は見たことあるが。

 色鉛筆は、自分の分だけでいい。

 鉛筆すら出せないのに色つきなんてとんでもだ。

 ソラには、お土産でもいいきがする。

 そんな事を思いながら、僕達はGクラスのダンジョンを攻略したのであった。


 

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