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神社内にて

 海辺に沿ってしばらく歩いていると、小屋の様な人家が密集しているのが目に入った。

 そろそろ暗くなるという浜辺に人はいない。

 集落と思われる場所の向こう側に鳥居が見えてきた。

 神社に着いた僕は回りを見渡した。

 10畳一間ほどの小屋・・・もとい神殿がありその後ろは山肌が見える。

 神殿の横の崖の様なところに洞窟のような穴が見える普通の田舎にあるような神社だった。

 鳥居をくぐり抜け神殿の扉に手をかけると、鍵はかかっていなかったので中に入るが暗くてよく見えない。

 扉の真正面奥に何か有るがおそらく御神体であろう他は特に見当たらないので、壁沿いに右隅に移動して腰を下ろした。

 その直後闇が襲った。

 闇に襲われたという意味ではなく、太陽が沈んでもしばらく明かりを保っていたがその恩恵も無くなり暗くなれば、灯りがないこの時代はすぐに闇になってしまう。

 満月で晴れていれば、あるいは明るいのだろうが今は月も顔を出していない。

 つい先日?まで都会で暮らしてきた僕にとってこの闇とも思える暗さと静けさは不気味にすら思えるがその内馴れるのだろうか疑問にすら思う。

 海の波の音を聞きながら眠りに落ち・・・落ちれなかった。

 眠りに落ちるには早すぎるこの時間、さらに言うなら先ほど目覚めたこの事実眠れるはずがなかった。

 目を開けていても閉じていても変わらない闇の中何もすることもないし、何もできない時間が来るとは思ってもみなかった。

 音楽も聴けないのかと思ったが、ふと思い出す。

 確かBgm聴けたようなというかアナウンサーとも喋れるじゃん。

 ステータスの確認も出来るし、やることあった。

 Bgmにぎやかな曲よりは、穏やかな曲と言う事でリラックスBgmを選びながす。

 アナウンサーを呼び出すとムスッとした顔で出てきた。

 《えっと僕何かしました?》

 『別に、で何か用?』

 話をしたいとは思ったが、用事らしい用事は今の所ない。

 用事が無いのに呼び出したからムスッとしているのだろうか、それとも別の事かもしれない。

 そういえば、このアナウンサー名前はあるのだろうか?無いならなんと呼べばいいのかなと思い聞いてみた。

 《名前は?》聞いたとたん更なる嫌そうな顔をする。

 《ぼ、僕がつけようか。》と言ったら表情変えずにアナウンスが流れた。

 『アナウンサー命名機能・アナウンサーに名前を付けれます。気に入られないと却下されます。変更は不可能。気に入らない名前を付けてしまうと・・・』

 つまり、却下された名前を強引に付けるとあとが怖いということかな。

 《んーポチ》試しに言ってみたら、とんでもないことが起きた。

 『却下』と未だ表情を変えない少女の横にヒビが入った。

 ステータス画面にヒビが入ったよ、このまま命名したら画面割れちゃうよと思い慌てて《冗談》と言ったら余計ヒビが入った。

 《あっあの、ちゃんと考えるのでヒビ直していただけませんか。》

 ヒビは直ったので考えていたが、すぐに思い付くものでもないので直感的にこう言った。

 《エン。なんてどう?》

 『エン。いいよ。私は今からエン』機嫌が直ったようだ。

 《エンちゃん。ステータス確認させてもらえる。》

 

 [種族]人間

 [名前]鷹之助

 [職業]無職

 [Lv]1

 [経験値]10/100

 [Hp]33/33

 [疲労度]0%(89%)

 [Mp]100/100

 [体力]15

 [知力]20

 [力]10

 [敏捷]6

 [器用]3

[スキル]・持ち物1(0/10)・装備1(0/1)・加工1(0/100)・スキル取得2(0/1)・職業変更1(0/1)・収納2(1000/8000)・農作1(0/100)・鑑定1(1/100)・日本語65(100/6500)・剣術1(0/100)

 [特殊スキル]不老不死

 隠し種・Hp表示切り替え・Mp表示え・疲労度表示切り替え・経験値表示・スキル経験値・Hp増加・Mp増加・体力増加・知力増加①毒効果完全無効

 ・力増加・敏捷増加・器用増加・Hp回復増加・Mp回復増加・疲労度無効・アナウンス機能・アナウンサー画像機能・アナウンサーキャラ設定機能②灼熱効果完全無効

 ・アナウンサー複数設定機能・アナウンサー退去機能・アナウンサー交代機能・アナウンサー消去無効機能・アナウンサーと会話機能・アナウンサーにタッチ機能・アナウンサーお着替え機能・アナウンサー命名機能・Bgm機能③冷凍完全無効機能

 ・Bgm選択機能・Bgm音量調整機能・Bgm音響効果機能・日時機能・地図機能

 

 隠し種よくここまで見つけたと感心する。

 上がった物を確認する。

 経験値は、スキルを使ったときにでも上がったのだろうと確認するとその通りだった。

 飛躍的に上がったのがMpこれについて聞いてみるとこのような回答が返ってきた。

 HpやMpは使いきると全体量が倍になるようだ。

 Mpに関して言うと、使いきれば倍になるのに何で、さっきは使いきらなかったのと聞かれたので、気絶するのではと言ったら、気絶しないと言われ僕は勘違いをしていたようだ。

 ちなみに、使いきってたら今頃500位のMpになってたそうな。

 さらに、HpMp回復増加だが、1度気絶したことにより基本1分1割の回復が50秒1割になっているようだ。

 『後、9回気絶すれば0.5秒で1割回復だから頑張ってね。』

 なにげに怖いです。

 疲労度は100%になったときに気絶して最大数が減ったんだよね。

 スキル取得は剣術スキルを取ったからで、収納スキルは満帆にすると上がるのかな。

 日本語スキルはなぜ、スキル経験値が上がってたかというと、時間を聞いたときに上がったようだ。

 そういえば聞き慣れない事を言ってたような、たしかトリヒトツドキだっけ?今は夕方5時から5時半をさす言葉と理解しているがなぜトリヒトツドキなのか何処から鳥が出てきて1つの時何だろうと思ってるとエンちゃんがこんなことを聞いてきた。

 『タカくんと呼んでいい?』

 《う、うん。》

 『タカくんは、十二支言える?』 

 《言えるよ。》

 『じゃ言ってみて。』

 《ネー ウシ トラ ウ タツ ミー メー ウマ サル イヌ ネコ》

 自慢気にステータス画面を見たとたん衝撃を受けた。

 ステータス画面のヒビが沢山あって、今にも壊れそうだった上に、エンちゃんが無茶苦茶怒ってる。

 《僕が悪ーございました。ごめんなさい。教えてください。画面直してください。》

 『じゃ、いい機会だから良いこと教えてあげる。今から出す表をMp使いながら覚えて。』

 《えっと、どうすれば?》

 『口でいってもわからなよ。やるだけやってみて。』

 そう言うとエンちゃんが画面から消えヒビが直り表が出てくる。

 十二支にまつわる表で、絵と漢字表記に読み方、時間と方角と月がわかる物だ。

 表を見ながらMpを使うと一気に知識が入ってきたと同時にアナウンスが流れた。

 『条件に達しました。知力が増加します。』

 『条件に達しました。日本語スキルが上がりました。』

 《これを覚えるのに、Mp50使うとは前途多難。》

 本などを見るときはMp使わないとと思う僕だった。

 《頭を使うより体を使った方がいいにかな。どう?と思ったけどステータスを見る限り無理ね。やっぱり鍛えないと。》

 僕の空耳かな、不信な言葉が聞こえる気がする。と思ってたらこう言われた。

 《ダンジョン行こう。》

 『はい?ダンジョン?イヤイヤイヤあるわけないでしょ。ここは、異世界でもゲームでもないんですよ。』

 《あるよ。みんな知らないだけ。見えないし触れないし。》

 『じゃあどこにあるか判らないね。』

 《この神殿の隣にあるよ。さっき入り口見たじゃない。》

 『さっきって、あの洞窟?』

 《そうよ。》

 『もし拒否したら?』

 《いいよ。画面をずっと見れなくして、アナウンスも聞こえないくらい小さい声で言ってさらに、大きな声で呪いの呪文かけ続けてあげる。》

 それは、絶対嫌だ!嫌だけどやられる!絶対そうされると思った僕はダンジョンにいく決心をするのだった。

 『あっあの~』

 《行かないの?》

 『行きます行きます。いくに決まってるじゃないですか。』

 《いい心掛けだ。》

 『その前にダンジョンについて教えてください。』

 《基礎知識だけだけど、いいかな。》

 『はい、ぜひ。』

 突っ込みたい所もあったが、まとめるとこんな感じだった。

 1ダンジョンやその中にいる敵は10段階に別れている。

 一番上がSSSクラスで、次がSSクラス、Sクラス、Aクラスと続きGクラスまである。

なぜ、英語表示かっていうと、世界各国にダンジョンは有り日本のダンジョンは日本の影響を受けてるだけで基本は世界共通らしい。

 ダンジョンクラスに対して敵はプラマイ2位の敵がいる。

 ボスは3つずれることも、よくある話である。

 2ダンジョン内は、安全地帯やワープゾーン、罠もある。罠はEクラス以上に存在する。

 3ダンジョン内敵は、2種族で妖怪と魔物に分けられる。双方とも沢山種類はいる。

 4ダンジョン内の時間はダンジョン外と違う。

 ダンジョン内は、外の時間に比べると30倍の時間で流れている。

 なぜか、人体には影響が無いのでじっくり調べられる。

 5ダンジョン内の魔物や妖怪を倒すとアイテムとお金と経験値がもらえる。

 アイテムは、便利なものから危険なものまで色々なので外で使う場合は気を付けなければならない。

 『眠く無いのでしょ。ダンジョン行きましょう。』

 《いや、外暗いし見えないよ。》

 『そんなことは無い。先ほどから月が顔を出してる。』

 神殿の中を見渡すと、月光が御神体に優しく降り注いでいた。

 外に出た僕の目に写った景色を見て絶句する。

 月に照らされた海や浜辺が幻想のように輝いて見えたからだ。

 暗闇の中にいたせいか、わずかな光でもよく見えた。

 都会に暮らしてたら絶対に味わえない光景だ。

 『そろそろいいかな。』

 僕は、その声に導かれるようにダンジョンに向かうのだった。

十二支のくだりは、平成生まれの人に聞いてみた時の答えを模してます。

エンちゃんが怒るのも無理無いと思いますが、私にはなんとも言えません。

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