28件目 僕の彼女と従妹の熾烈な戦いが始まった件について! その1!
「へー茜さんって意外と胸あるんですね」
「ちょっ、陽菜ちゃんどこ触ってっ! きゃっ!」
「…………」
……目隠しされている僕はこの天国のようで地獄のような時間を悶々と過ごしている。
かといって手を封じられているわけではないため、いつでも目隠しを外すことはできる。
まぁ外したら真冬に殺されちゃうんでやらないんですけどね。
「ちょっとくらい、いいじゃないですか」
「陽菜さん、お兄ちゃんがいることをお忘れなく」
「そうだったね。お兄さん、茜さんの胸以外に大きいですよ!」
「い、いちいち報告しなくていいから! 大きいのなんて見たらわかる!」
「それもそっかー」
「一輝くんいつも見てたの!?」
「お兄ちゃん……」
目隠しされているのに、変態を見る視線を感じる。
実の妹にそんな視線を感じるのは痛すぎるんですが……
「あっ見たければ言ってくださいね」
「言わないよ!」
「えー我慢しなくてもいいんですよ? ね、茜さん」
「いっ、いや初めては一輝君って決めてるけど……けど! も、もうちょっとロマンチックなところがいい……かな……」
「いや何の話!?」
恥ずかしそうな声色で話す茜。
顔を赤くしている様子が目に浮かぶ。
絶対変なこと考えてますよね茜……
「真冬ちゃんも触ってみなよ! 結衣さん並みに大きいよ!」
「ゆ、結衣さん並みに……(ごくり)」
「いやいや真冬は何で食いついてるの!?」
「女のさが……かな?」
「いやいやそんなの女にはないでしょ!」
「「「ある!!」」」
三人が口をそろえて僕の言葉を否定する。
「……例えば?」
「例えば……う、うーん?」
部屋が数十秒沈黙に包まれる。
「……ないんだね」
「あ、ある!」
「いや、ないでしょ」
「あるの」
「いや……」
「あるったらありゅの!」
「「「…………」」」
再び部屋が沈黙に包まれる。
「真冬……今……」
「噛んでない」
「いやでも……」
「嚙んでない」
「真冬……」
「噛んでないもん!」
茜とは違う感じで顔を真っ赤にしている姿が目に浮かぶ僕。
「そ、そうだね噛んでないね」
「うん……ってかだいたいお兄ちゃんにはいろいろ、もうちょっと察する能力が必要だと思うんだよね。なんていうかさーっ(以下略)」
恥ずかしさを隠すためか真冬のお説教が始まる。
ほんと理不尽なんですけど……
「と、とりあえず着替えましょうか。茜さん」
「そ、そうだね」
なぜかお説教されている僕を見捨てて、二人は着替えを再開する。
***
「結局ねお兄ちゃんはもうちょっと、恵まれてるってことをね……」
「はい……」
「ま、真冬ちゃんもう、お説教は終わりでいいよー」
「あれ? もう着替え終わったんですか?」
ようやく、助け舟がきた。
「う、うん。だからもう可哀想だと思うんだけど……その、三十分くらい過ぎたんだけど……」
「もう、そんなに過ぎたんですか。まだまだいけるんですけど……とりあえず、目隠しとりますか?」
「うん、お願い……」
陽菜は流石に、待ちくたびれたらしく声に覇気がない。
「わかりました。今日は許してあげるよお兄ちゃん」
真冬はそう言うと、僕の目から布が取る。
「開けてもいいの?」
「うん」
僕は真冬の許可が出たところで、目を開ける。
するとそこにいたのは……
「おぉ……」
「ど、どうかな?」
「どうですか? お兄さん」
女神と言っても過言ではない。
裸エプロンだった。
「なんで裸エプロン!?」
「私だってこんな格好したくないからね!!」
「どうですか! 似合いますか?!」
顔を真っ赤にしながら勢い良くツッコんでくる茜と、恥じらいも何もなく仁王立ちしている陽菜。
凝視できないほど、なんかもう色々とアウトだ。
色っぽいというかそれを通り越してエロいんですけど!
でもごちそうさまです。
「なんて格好してるんですか! 茜さん!
と、陽菜さん?」
「え?」
聞きなれた声、もとい真冬の声が部屋に響き渡る。
「な、なんで真冬が驚いてるの?」
「い、いや私も陽菜さんに私も目を閉じとけって言われたから閉じてたんだけど……」
「真冬もか!」
「よくぞ驚いてくれましたお兄さん、真冬ちゃん!」
いきなり割って入るように話に入ってくる陽菜。
「なぜ、裸エプロンかというと一回目の勝負の内容に関係してくるからです!」
ムフーッと鼻を鳴らして説明をし始める陽菜はどこか自慢気だ。
「は、はぁ……」
「では、ここでおさらいしますね」
「うん……」
「今回のテーマは新婚! ラブラブ度を真冬ちゃんに見せつけたほうが勝ち! まぁ三本勝負だから、一回の勝負は短め!」
「うん」
「まず第一勝負の内容を発表します!」
「うん」
「ファッション勝負! ということにしましょう」
絶対今決めましたね……
てか、二人とも裸エプロンなんだから勝負にならないんじゃ……
「てかラブラブ度とか関係ないよね……」
「いやもう、色々尺取りすぎたというか、時間があんまりないので」
「なるほど……」
「とりあえず、真冬ちゃん判定おねがいします」
「ええーと、判定のしようがないというか、なんか両方アウトなので」
「「「うん」」」
「引き分けで……」
「「えぇ!?」」
「…………」
二人が驚く中、一人平然として、当たり前と思っている僕。
第一勝負の結果は引き分けで終わった。
申し訳ないです。
かなり更新遅れました。
次の更新は未定です。
ここまでお読みいただきありがとうございました!




