26件目 僕の彼女と従妹の熾烈な戦いが始まる件について! 準備編その1!
今回の話は日曜日の朝からです!
「茜さん、ようやくこの日が来てしまいましたね」
「そうね陽菜ちゃん」
にらみ合う陽菜と茜の視線には火花が散っているようだ。
今日は日曜の朝。
僕はついにこの日が来てしまったのかと、自然とため息が出てしまう。
そう、今日は待ちに待った陽菜と茜の勝負の日だ。
まぁ僕は待っていなかったんですけどね……
ちなみに会場は僕の家で、今は僕、陽菜、茜の三人が家にいる。
真冬と結衣さんは買い物に行きました。
なんでも勝負のための用意をいろいろ買ってくるとか……
「あと私のことはお姉さんか、お姉ちゃんって呼んでね?」
「それは茜さんが私に勝てれば考えますよ。あとお嫁さんということも認めます」
「お、お、お、お、およ、およめ……」
「あ、茜落ち着いて」
お嫁さんという言葉を詰まらせる茜。
「う、うん……」
茜は深呼吸をして落ち着こうとする。
なんかお遊戯会で出番の待つ子供みたいでかわいいですね……
すると陽菜はどうやら気に食わなかったようで咳払いをする。
「コホン、なんか二人でのろけてますけど今は見逃します」
「の、のろけてなんかいないよ! ねっ一輝くん」
「う、うん。そうだね」
「二人して顔を赤くして、見つめあっているのにそれのどこが、のろけてないっていうんですか……」
「「み、見つめあってないよ!」」
僕と茜は声が合わさる。
それに対してまたもや、陽菜は咳払い。
「コホン、てかわかってますよね? 茜さん」
「うん?」
「負けたら別れるってことですよ!」
「う、うん。それはわかっているつもり」
声を大にして陽菜はそう言う。
それに対して茜は一応覚悟しているようだ。
表情からそれは伝わった。が……
「お、お嫁さん……えへへ」
脳内は、すでにお花畑のようだった。
妄想に更けているようですね……
すると、
「お兄さん、もう茜さんほっといていいですか?」
「う、うん。進めていいよ」
陽菜はついにしびれを切らしたらしい。
てかよくここまで持ちこたえましたよね……
「では今回の勝負について説明します!」
「うん」
「今回の勝負のテーマは新婚です」
「へー新婚かー……新婚!?」
なんか大変なことになる予感がします……
「はい。新婚の夫婦はラブラブっていうのが、普通ですよね?」
「ま、まぁ一般的にはそうじゃないかな?」
「ですのでラブラブさを見せつけたほうが勝利ということにしましょう」
「はぁ……」
全く訳が分からないんですけど……まぁ好きにやってもらいましょう。
「ちなみに審査とかはどうするの?」
「それは、もちろん真冬ちゃん、結衣さん、あと委員長さんの三人です」
「委員長巻き込むの!?」
「あと本来ならアイリさんも来てもらう予定だったのですが……」
「何かあったの?」
「いや、委員長とはぐれたようですね」
スマホを確認しながら、無表情でそういう陽菜と「あー」と言って察す僕。
まぁ結衣さんのお見舞いの時もそうでしたからね。
てことは、今回も迷子なんですねアイリさんは……
「まぁ三人の方が奇数ですからいいと思いますけどね」
「そうだね……」
僕的には若干アイリさんが心配なんですけど……
お見舞いの時、委員長だけじゃ見つけられずに、僕や真冬も探す羽目になったんです。
まぁ警察の方に小学生と間違われて、泣いていたところを僕が助けたんですけどね。
「あと勝負内容とルールは、直前もとい皆さんが来てから発表ということで」
「うんわかった」
陽菜からの話が終わったところで僕は時計を見る。
すると、すでに十時を回っていた。
「とりあえず、買い物に行ってくれている結衣さんと真冬、あと委員長を待つとしようか」
「そうですね」
こうして僕と陽菜、茜の三人はみんなを待つ。
今日から更新再開します!
待ってくださっていた読者の方々、本当にありがとうございます!
毎日は難しいかもしれませんが、二日に一回更新できるように頑張ります!
今回の話は、さんざん引っ張ってきた『茜と陽菜のバトル回の準備編その1』となりました!
準備編は次で終わってそこから本編が始まる予定にしております。
また人物が増えて多少、いやかなり読みにくいところがあると思います。
そこも少しづつ改善していけたらと思っています。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
今回の登場人物
柊一輝:主人公
柊陽菜:主人公の従妹
朝比奈茜:主人公の彼女




