表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/33

24件目 僕の幼馴染の様子がおかしかった件について!

少し急いで書いたので修正するかもしれないです。

 時刻は6時頃だろうか。


 テレビを見てみるとニュース番組に切り替わっている。


 かくいう僕はそのテレビを見ながらボーッとしている。


 どうして結衣ゆいさんは、悲しそうな顔をしたのか。


 それが僕はわからずにいる。


 僕が考えていると、


「ただいまー」


 扉が開く音と同時に声が聞こえてきた。


 どうやら真冬ひなが帰ってきたようですね。


「ただいまー遅くなってごめんねお兄ちゃん」

「ううん。おかえり真冬何してたの?」

「え! そ、それは部活の応援……かなぁ……」


 なにやら真冬の様子がおかしい。

 少し顔をほのかに赤く染めている。


 きっと、前に真冬が話してた親友の駿河するがさんって子と、どこか遊びにでも行ってたんでしょう。

 別に隠すことでもないんですけどね……


「そ、そんなことより結衣さんは?」

「寝たよ。ついさっき」


 僕はニュースを見ながら返事をする。


「……ふーん、陽菜ひなさんは?」

「陽菜はまだ帰ってきてないかな」

「そっか。結衣さんの晩御飯ちゃんと作って食べさせたよね?」

「うん。そりゃあね」

「…………」


 覗き込むようにジト目で、じーっと僕の顔を見つめてくる真冬。


「どうかした?」

「……お兄ちゃん何か私に隠してるでしょ」


 こういう時の真冬は勘が鋭くて苦手なんですよね……


「別に何も隠してないよ?」

「嘘だ」

「いやいやホントだって」

「だってお兄ちゃんが、人の顔を見ないで話さないなんて、おかしいもん」


 確かに僕は会話をするときは、いつも相手の目を見て話す。


 昔からひいらぎ家は礼儀正しくしろと教えられてきた。


 そのため、僕は身内と茜以外には誰にでも敬語で接し、話すときは顔をしっかり見て話す。


 だから真冬は、勘付いたのだろう。


 てか、当たり前の事なんですけどね。顔を見て話すとかそんなのは。


「そ、そんなことないよ。僕だって気になる番組がやってる時くらいそっちに集中するよ」

「いやいや、お兄ちゃんが見てるのニュース番組だよね?」

「う、うんそれがどうしたの?」

「どうしたのって、普段はニュースを見ないお兄ちゃんが、そんなに興味を持つ番組には見えないけどなぁ〜」


 真冬は少し挑発した感じで言ってくる。

 どうやら真冬は僕が隠し事をしているということを確信したようだ。


 確かに僕はニュースはあまり見ないんですよね。

 まぁ理由としてはスマホのアプリで読むほうが早いからなんですけど。


「あと、もう一つ、お兄ちゃんが悩んでいる時、というか考え事をしてる時の癖が出ているからね」

「く、癖?」

「うん。さっきから」


 僕は別に何もしていないし、これといったこともしていない。


「どんな癖?」

「それは教えてあげないよー」

「なんで?」

「だって教えたら今度から何考えてるかわからないもん」

「別にいいんじゃ……」

「よくないよ! 妹特権だよそれは!」


 妹特権? 僕は頭を傾げる。


 妹というのは、本当によくわからないものですね……


「で、話してよ。お兄ちゃん。私が力になれるかもしれないじゃん」

「……そうだね……」


 僕は、結局すべてを真冬に真冬に話した。


***


「ってことなんだけど……」


 僕はすべてあったことを話した。


「……それはお兄ちゃんが悪いね」

「うんうん」


 話の途中で陽菜も帰ってきたため、陽菜さんにも聞いてもらった。


 別に聞いてもらわなくても良かったんですけどね。


「まぁ、私達が言えることは、もうちょっと茜さん以外にも目を向けたら? ってことかな?」

「うんうん」

「目を向ける?」

「私とか優良物件だと思いますよ! 他にも私とか私とか私とか!」

「全部陽菜さんじゃないですか……」

「た、例えば?」


 茜以外に目を向けるというのは、どういうことなんでしょうか?


 僕は誰にでも同じように接しているつもりなんですけど……


「んー例えば……?」

「私とか!」

「だから、どんだけ押すんですか自分を……」

「えっとつまりはどういうことなの? まだ僕にはわかんないんだけど……」

「「いやいや、話的にわかるでしょ」」


 二人から何故かツッコまれる僕。


 ほんとにわからないんですけど……


「でもまぁ、自分で気づかないと意味ないから。頑張ってねお兄ちゃん」


 そう言うと真冬は「はい。今日は解散!」というがごとく、立ち上がって、夕食の支度をしはじめる。


「まぁ、私は第二でもいいので、考えといてくださいね」

「だ、第二?」


 意味がわからなくて困惑している僕をさらに、困惑させて、陽菜も自分の部屋、もとい真冬の部屋に向かう。


「……何が言いたかったんだろう」


 結局、僕には二人の言いたいことがわからなかった。

鈍感というのは、罪なものですね。


ここまでお読みいただきありがとうございました!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ