第八話「初めての仲間」
「安奈、飯分けてもらえないか」
「無理よ。分けれるほどの量じゃないわ」
「頼む。一口分だけでいいから!」
「もう。今回だけよ」
「ありがたや」
何だこのやりとり。俺は乞食か?
しかし、背に腹は変えられない。
俺のプライドはズタズタだが、それもこれも全部フィルのせいだ。
何がこの世界の秘密だ。かっこつけやがって。
「おはようございます。安奈様」
俺にもこんな感じで接してくれれば許すんだがなあ。
「おや。海斗おはよう。死んだ魚のような目をしてどうしたの?」
お前のせいだい!
嫌味だなあ。こいつは。
――
さて、食事も終わったことだし。
って俺は腹が空いたまんまだが。
「ねえフィル」
安奈がフィルの名前を呼ぶ。
「どうしました? 安奈様」
「仲間を増やすのもいいんだけど、どこか稼げる場所はない?」
「確かにそうですねえ。さすがに所持金ももうないですし、今日中には稼げないといけないですね」
「でしょ!」
「稼ぐ方法はいろいろありますが、この世界を出るためには冒険者として活動する必要があるかと」
「ということはギルドに寄ればいいのね?」
「ええ、その通りです」
俺たちはギルドに向かうことになった。
ギルドの張り紙を見て、良さそうな依頼はないかと探してみたが。
報酬が高い依頼は難易度が高そうだし、安い依頼だと今日一日を乗り過ごせないし。
ちょうど良さそうな依頼がなかった。
「どうしよう」
「フィル何かいい方法はない?」
「まあ稼ぐ方法はギルドの依頼だけではありません」
「それじゃあ他をあたってみるか」
俺たちはギルドから出ようとした。
その瞬間。
「そこの君たち」
一人の男性が俺たちに話しかけてきた。