第六話「厄日」
「ハア、ハア、ハア、小さい癖によくやる」
「ハア、ハア、ハア、冴えないくせによくやるな」
「二人とも終わった?」
安奈が呆れたような声で話しかける
「仕方ない今日はこれまでにしてやろう。小さいやつを虐めるのは良くないしな」
「仕方ない今日はこれまでにしてやろう。冴えないやつを虐めるのは良くないからね」
「やんのかコラ!?」
「こっちのセリフだ!!」
「ふ・た・り・と・もおおおおおおおおおお!!」
頭をバットで殴られた感触。
俺の意識が遠のいた。
「どこだ? ここは?」
「君は誰? 僕も誰?」
「軽く杖で殴ったぐらいで記憶まで飛ばないから安心していいわよ」
あれで軽いとは……。
本気で殴られたら死ぬなこりゃ。
「それよりもさっきのチャラそうな男はどうした?」
「ああ、あの変態野郎ね。集団で襲い掛かってきたもんだからこれで」
安奈はそう言って杖を優雅に振り回してウインクする。
あの、貴方ヒーラーですよね?
これ以上は何も言うまい。
「さて、募集を続けるわよ。私だけじゃあれだからフィル、海斗、貴方たちも手伝って」
「何で俺まで」
「僕はサポート役」
「つべこべ言うならこの杖で殴るわよ?」
「わーい。仲間を増やすの楽しみだ」
今日は厄日だ。