第十八話「奇襲再び」
さて、今日も依頼をこなすぞお!
「タラクス。今日の依頼は?」
「猫探し」
…………はあ?
「そう険しい顔をするな。これも立派な依頼」
ということで俺たちは猫探しをすることになった。
俺はこの依頼に不満をぶつけたが、報酬がとても高いと説得されたため、素直に従わざる負えない。
依頼の猫情報によると黒い毛並みをしているデブ猫(見た目がそう見えた)で左目に切り傷を負っている。行方が分からなくなって一週間は経つという。
とりあえず俺たちは手分けして探すことにした。
「猫野郎で出てきやがれ」
猫というのは路地裏を好む傾向にあるとどっかの本で読んだ。
だからすぐ見つかるはずだ。
「ニャーオ」
おっ早速発見か!?
という期待は水の泡に消える。
まあ簡単に見つかるわけないか。
気を取り直して。
「にやああああああああああおおお!!」
いた! いたぞ!
写真の見た目通りの猫だ!
逃げるな! 待て! おっ、妙に大人しいな。
捕まえたぞ! これで報酬は……!?
「チッ、またか」
間一髪で一撃を避けた。
この一撃は。
「また不意打ちを避けるとは、君は無駄に運が良いんだね」
俺は抱き抱えた猫を置き、鞘から剣を抜く。
「ロクでもないやつに狙われる時点で運が良いとは思えないがな」
ここは路地裏だ。助けが来るとは思えない。
俺もそこまで馬鹿ではない。こいつの強さは嫌でも分かる。
「俺を舐めるなよ」
「ほう。いい度胸だ」
緊張の瞬間。
「おりゃああああああ!」
俺は気合を入れて、走った。
「逃げるのか貴様!」
逃げるが勝ちだ。
「かまいたち!」
俺は後ろを振り返ってみる。
危な!
俺は手に握ってる剣でかまいたちを受け止めつつ、逃げ続けた。
衝撃で飛ばされるが、むしろ好都合。
なぜなら飛ばされる方向が俺が逃げたい方向だからだ。
「チィ」
下手にかまいたちなんて使うと獲物を逃がしちゃうぞ。
どうする? このまま表に出れば、下手に動くことなど出来まい。
「秘技。風の足!」
その言葉を発した瞬間。
やばい説明してる余裕がない。
何だ? あの速さは。
「死ねえええええ!!」
敵の一撃が俺の背中に飛んでくる。
俺はその一撃を何とか受け止めることが出来た。
でも一つ思うことがある。
敵はおバカさんだということだ。
足が素早い分、一撃にも重みがあるのだが。
その重い一撃が俺をさらに吹き飛ばし、逃げる手助けをすることに気づいてない。
勿論、それが出来てるのも俺の実力があるというわけだが。
「ク、クッソおおおおお!!」
そのまま俺は路地裏から脱出することに成功した。
敵はこれ以上追うことは無駄だと悟ったのだろう。追いかけてくることはなかった。
しかしどうしたものか。
やつはまだこの街に隠れている。
しかも、俺をピンポイントで狙ってるような気がしてならない。
何か対策を打つべきだな。




