無題(たばこについて、二人分の一情景)
たばこの煙が
静かに、静かに青い空に溶けて行く
私の唇から細く漏れて、
あなたの唇から細く漏れて、
青い青い夏の空に溶けていく。
私が吸う細いメンソールと、
あなたが吸うマイルドセブンと、
そして湿った夏の空気。
時間は
永遠の流れの中に
夏の白い雲が連れ去ってしまって、
今はただ静かな呼吸。
交わす言葉もいらないような、
ただ陽の光の中で座り込んでる。
またひとつ、私とあなたから生まれる白い筋。
静かに、静かに青い空に溶けていく。
初投稿です。学生時代のものの中からひとつ書き出してみました。