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プロローグ3

とりあえず3話目になります。少しテンポが遅いかなとは思いますがお付き合いをお願いします。

「クラ ニタ 聞こえないか?」

「ザー・・ ザッ・ザー・・・」空電のみで応答がない。思わずジョゼの顔を見る。

ジョゼもなぜ?という表情で俺と無線機を交互に見つめてくる。

何かあったのかもしれないが。銃声は聞こえていない。それにさすがに何かあれば発砲音の一つでも、無線での連絡でも何かしら送ってくるはずだ。

「ニータ どうする?もどるか」

倉田たちのところに戻るのかと聞いているんだろう。気になるのは確かだが何らかの状況で通信状況が悪いだけかもしれない。

それにここからだとベースキャンプの方がはるかに近い。もう目と鼻の先だ。

ベースの高出力の無線で呼び出しをかけてみるのも手だしな。

「・・・いや。いったんベースに戻ろう。」

引き続き捜索しながら少し急いでベースに戻る。

しばらくしてベースに到着した俺たちは、サッとベース内を見渡すが誰も帰ってきている様子もない。

(ひょっとすると教授たちの誰かでも戻ってきているかと、淡い期待もしたんだが…)

「やはり誰もいないか。」

本部テントの中に入り無線機のスイッチを入れる。

「ジョゼ。悪いが誰か戻ってこないか外で見ていてくれないか?」

「ああ、わかた。」ジョゼはそう言って荷物をテントに残して表に出ていく。

俺は少し間をおき送信ボタンを押し

「クラ こちらニタ」

「・・・・・」

数度繰り返すも全く応答らしきものが返ってこない。

(やっぱ気になる。嫌な予感しかしない。)

決して感がいいとか、霊感があるとかそんなことには一切無縁の俺だけどここまでおかしいと気になる。

せっかくベースまで戻ったんだ。ベースでやるべきことは…

装備…(そっか。念のため予備の無線機追加して)

食料・水…(これは十分)

他には…武器?(いや、これ以上は持てねぇが…武器になるもの残してくれてないか?確認だな。)

ここまで考えて表のジョゼに声をかける

「ジョゼ。何か武器になるもの探したい。」

俺の呼びかけにテントの外から中を覗き込んできたジョゼが

「ぶーき? K さんたちのテント ある。」ジョゼは銃を構えるジェスチャーをして「あちね」とキャンプの一角にあるテント群に目線を向ける。

「OK では、さっそく武器の捜索でもすっか」俺とジョゼはそれぞれに手近なテントから順に武器を探して回った。


「さすがに予備の銃もしっかりとお持ちだったようで」K ら傭兵さんはそれぞれに予備銃をお持ちだったようでさすがに選び放題とはいかないまでも俺とジョゼはそれぞれ小銃1と拳銃1を装備することができた。

(こいつが拳銃。銃は意外と軽い、弾丸はそこそこあるなぁ。えーとマガジンには17発?)

(で、こいつが小銃。へぇ~もっと重いかと思った。あ、でも弾倉入れるとそこそこあるなぁ)

日本人の俺には詳しいことはわからないがミリゲーでもよく見る銃みたいだし何とかなるか。

「よっしゃぁ、じゃあ出発しますか。」ジョゼに声掛けして荷物背負って銃を担いで弾丸はマガジンに入れてあちこちのポケットに。

(いや、ほんと重い。何キロあるんだか。なんか前に見た自衛隊のレンジャー訓練以上の荷物じゃないのか?)

さすがに体力に自信がある俺でも長時間は歩けそうもないが、まあ、やるしかないので…

(しかし、キッツ)

ぜえぜえはあはあ言いながら、小休止をとりつつ1時間かけて倉田と別れたポイントにようやく到着する

が付近に人の気配はない。

「さてと、ジョゼ。ここで間違いないよな?」額ににじむ汗を袖でふき取りつつジョゼに確認するが

「だね。ニータ あそこさきのとこ」ジョゼが足跡の消えている地面を指さしながら答える。

「で、倉田たちの足跡は区別がつく?」俺もそこいらにある足跡を見極めようと目を凝らしながら隣で同じように足跡を見比べているジョゼに聞く。

「たぶんこれとこれ。きれい のこてる」ジョゼがあたりを付けた足跡に注意しながら先に進むその邪魔をしないように少し後からジョゼの様子を見つつついていく俺

「あ。ここでおわり」そう言ってジョゼが止まったのは教授たちの足跡と思しき足跡が消えている同じ場所

「このさきみてくる。」ジョゼはその先の地面に痕跡がないか確認しに前に進む。

「ああ、なにかあり・・・・」目の前のジョゼの姿が揺らいだかと思えば突然に掻き消える。

「えっ?」突然の出来事に思わず立ち止まり、目の錯覚かと慌てて目をこするがかえって汗が目に入ってしまい逆に見えない。

「ジョゼ」俺は立ち尽くしたまま汗をぬぐって急いで左右を見るがジョゼの姿は見えない。

(うしろ?)振り返っても居ない。思い出して足跡を確認するジョゼの足跡は…やはりそこで消えている。

「ちょっと待って」思わず独り言が口をついて漏れる。

頭の整理が追い付かない。

いやな汗が背中を伝って下手に進めないと本能が叫ぶ。

(とりあえず1歩…いや2歩だめだあのポイントまで下がらないと)

前をむ向いたまま、ジョゼの消えた空間から目をそらすことができず後ろ向きで下がる。

(何が起きた? ジョゼはどこに行った? 空間に掻き消えたように見えたが…)





お読みくださりありがとうございます。いかがだったでしょうか?

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