内緒
世の中は大型連休という事で、急遽の特別投稿です。
本当は、連休中毎日投稿したい所ですが、作者が連休ではない為、毎日投稿できなかったら、お許し下さい。
ああ、力尽きたんだなと思っていただければ、幸いです。
連休が終わったら、また2日休んで投稿のペースに戻す予定です。
よろしくお願いします。
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「私ですか?私は以前にも言いましたが、家の為になる結婚をするはずです。嫁ぎなさいと言われましたら、どれだけ年上でも、2回目の結婚の方でも、行くしかないですわ。」
「今までは、でしょう?」
「……そうですわね。そう言う風に今までは、思っていましたの。ただ、今回の鞄をいただいた事で、もし家の為に、お嫁に行かなくていいのだとしたら、私は2つ年下のグリーン男爵子息ラルドの元へ嫁ぎたいですわ。」
「新しい品種改良をいくつも成し遂げたといわれるグリーン男爵のご子息?」
「ああ、真っ黒男爵の所の子か。」
「植物魔法を持っている男爵ね。」
「そうですわ。変わり者とされている真っ黒男爵のご子息ですわ。昔から、植物の研究ばかりで外に出て日焼けをして、親子そろって2人とも真っ黒なんですの。植物の事ばかり好きで、商売下手で、ですが、領民さえ幸せに暮らしているならそれで良いという方々なんですわ。エッグ子爵領とグリーン男爵領は近くて、所謂幼馴染なんですの。私、嫁げるなら、彼の元へ行きたいですわ。」
ハンナの頬は赤い。
これが、本当のハンナの望みなのだろうな。
「幼馴染と結婚。素敵だね。」
「好きな人と結婚するのが1番よね。きっと叶うと良いわね。」
「来年学園に入学するでしょうから、お会いするのが、楽しみよ。」
「まだ、絶対叶うわけでは無いですもの。この4人だけの秘密のお話ですからね。」
ハンナが唇に手を当てて、内緒のジェスチャーをする。
「勿論だよ。」
「内緒にしとくわね。」
「ハンナにそんな幼馴染がいたなんて、知らなかったわ。可愛いわね。」
「さあ、私の番は終わりですの。最後は、エスタさんですわよ。」
「この3人の流れの後に私。凄く言いづらいわね。」
「私達に、勿体ぶらないで下さいね。きっと素敵なお話がありますわよね?」
「ハンナは、凄くハードルを上げないでくれるかしら?」
「あら、申し訳ないですわ。」
「顔が笑っているわよ。まあ、私も特別外交官のバッチをもらった事で、夢を叶える為だけに外交官に嫁がなくていいなら、結婚したい人はいるわ。」
エスタの癖かもしれないけれど、やっぱり重要な話をする時は、言葉を溜める癖があるわね。
ハンナが言う通りだわ。
「誰?」
「気になるわよ。」
「ほら、やっぱり勿体ぶりますわね。」
「わかったわ。言うわよ。2つ年上のランスロット様よ。」
「やっぱりですわね。去年から怪しいなとは、思っていましたの。」
「私は初耳だよ。去年の副生徒会長か。」
副生徒会長。
しかも去年のか。
今年の生徒会の人達は、二年生が主に行っていて、会長がショーンに、副会長がライに、書記がアリッサ。
会計がガーベラ、庶務がリリアの婚約者のウッドだから、覚えているけれど、流石に去年は学園に居なかったから、知らないわ。
「待って。私は顔すら、知らないわ。」
「ハナさんは、そうですよね。」
「去年の生徒会長は暑い男と言う感じだったけれど、副生徒会長は、落ち着いていて、仕事が出来て、語学も堪能という話だったし、ロテン伯爵の次男で今は王宮に勤めているよね。この間、王宮ですれ違ったよ。」
「そうよ。見た目も水色の髪に、金色の瞳でとてもお綺麗なの。王宮の外交関係の職場に勤めているけれど、まだ入りたてだから外交官の卵と言うところね。お父様経由で話した事があるのだけれど、素敵な方だったわ。」
「外交官になる為の結婚ではなくても、理想の結婚相手が外交官と言うのが、エスタさんらしいわね。」
「でも、エスタには、その方が似合いそうだ。」
「確かに、将来も大人しく家で過ごしているエスタは、想像できないわ。バリバリ外で活躍してそうだもの。私も似合うと思うわよ。ただその先輩の顔が見たかったわ。」
「実はさっき、国王陛下に謁見する時に会場にいたの。目があって、微笑んでくれたわ。」
「きゃあ。その先輩もエスタの事、意識してるのかしら。素敵だわ。」
「私は気づかなかったですわ。大臣達にばかり目がいってしまいましたから。あの中で見つけるなんて流石ですわね。」
「好きな人は、いつでも目で探しちゃうよね。」
「やっぱり、恥ずかしいわ。この話はこれでお終いにしましょう。」
エスタは、赤い顔で態とらしくこほんと咳をした。
「さあ、明日に備えてもう寝ましょう。」
「ああ、そう言えば、明日の朝食の後、フェーンが3人にお礼を言いに来るって言ってたよ。」
「ベル、もっと早く行って欲しかったわ。これ以上の夜更かしはやめて寝て、明日に備えましょう。」
「賛成よ。寝坊は絶対できないわ。」
「おやすみなさいませ。」
「「「おやすみ。」」」
部屋の中の電気が暗くなる。
そのままお休み3秒で寝ていた。
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